2014/03/11 1:05

《クリミア住民投票まで1週間 露編入 強まる思惑》

自治共和国に登録されている有権者が153万人で、選管が発行する投票用紙が220万枚以上で実数より約70万票も多いとは、「不正選挙をする」と言っているに等しいのではないですか?

以下、記事。

 ウクライナ南部クリミア自治共和国で、ロシア編入の是非を問うために行われる16日の住民投票まで、残り1週間を切った。欧米の監視団が現地入りする見通しは立っておらず、投開票時に違反行為が行われることを懸念する声も出ている。ウクライナの暫定政権は「憲法違反だ」として投票を認めておらず、欧米諸国も同調しているが、投票の公正さをめぐっても批判が強まる可能性が高い。

 住民投票は、クリミア自治共和国の「ロシア編入」か、「ウクライナ残留」か、という2つの選択肢から1つを選ぶ形で実施される。ただし、「残留」を選んだとしても、1992年制定の「クリミア共和国憲法」を復活させることが条件となっている。

 ソ連崩壊直後の混乱期にできたこの憲法は、現在に比べても広範な自治を認めたもので、どちらを選んでも、投票後のクリミアは現状の地位にとどまらないことを意味する。選挙管理委員会は集計に2、3日かかるとしている。

 一方、ロシア下院は21日にも、外国の一部を編入する手続きを簡素化する法案を審議する。早ければ即日採択され、上院の承認を得てプーチン大統領が署名すれば、ロシアは今月下旬にも「クリミア併合宣言」を出すことが可能になる。

 自治共和国に登録されている有権者は2月28日現在、153万人余り。しかし、選管は7日、住民投票に向け220万枚以上の投票用紙を発行すると発表した。実数より約70万票も多く発行する計算で、住民の間からは、「違反に使われるのではないか」と指摘する声が聞かれる。

 欧米の監視団が投開票の状況を監視するには、自治共和国側の承認が必要だが、認める可能性は低い。