《【新・悪韓論】米国務次官の痛烈批判に韓国“錯乱状態” 米メディアの論調変化にも危機感…》 2015.03.05 ZAKZAK 米国務次官が先月末、日中韓の歴史問題をめぐる対立に触れ、名指しを避けながらも、政治指導者が「かつての敵」を中傷して国民の歓心を買うことがないように求めたことに、韓国が猛反発している。朝日新聞が歴史的大誤報を認め、慰安婦問題の核心が崩壊して動揺していたところ、図星の指摘をされてブチ切れたのか。韓国側の特異な反応に困惑する米国務省と、変化が見られる米メディアの論調。ジャーナリストの室谷克実氏が緊急リポートする。 「政治指導者が過去の敵を非難することによって、安っぽい喝采を浴びるのは難しいことではない。しかし、このような挑発は進展ではなく麻痺をもたらす」 ウェンディ・シャーマン米国務次官による2月27日(日本・韓国時間28日)の発言は、韓国の政権や保守系マスコミにとって、大変な衝撃だったようだ。内容もさることながら、そのタイミングが痛かった。韓国にとっては「反日の歴史の晴れ舞台」である「三一節」(3月1日)の直前だからだ。 朴槿恵(パク・クネ)大統領の三一節式辞については、ハンギョレ新聞(3月2日)の見出し「対日強硬基調を固守」が言い得て妙だ。 式辞は「未来の50年のパートナーとして新しい歴史をともに記していくことを望む」とは言っているが、「日本政府の教科書歪曲の試みが続いていることも隣国関係に傷を与える」として慰安婦問題に触れるなど“日本が間違った歴史認識を正すことが入り口”とする原則は何ら変えていない。 通信社の聯合ニュース(韓国語サイト)がシャーマン発言を伝えたのは3月1日午前7時37分(=日本では朝日新聞、時事通信などが、内容はともかくとして2月28日のうちにネット配信している)。韓国のスローモー報道、そして、大統領府中枢に一般情報が上がるまでの官僚機構を考慮したなら、シャーマン次官がもう1日早く発言していたら、朴大統領は「安っぽい喝采」を浴びずに済んだかもしれない。 シャーマン発言が、韓国内に広く伝えられたのは2日朝刊からだ。保守系3紙は申し合わせたかのように「歴史問題は韓中日すべてに責任」(朝鮮日報)、「韓中日の過去論争に失望する」(東亜日報)、「韓日中の歴史葛藤には失望」(中央日報)と、国務次官が3カ国を並列批判したかのように受け取れる見出しだ(=朝日新聞も同様)。 中身を読めば、朝鮮日報の場合は「韓国と中国が、日本のこのような振る舞い(=靖国神社参拝など)を国内政治に利用しているのが問題だ、という考えをにじませた」としているが、中央日報は同次官がガダルカナルの戦闘で父親が負傷した事実にも触れたことを曲解して、「歴史を直視するよう日本に注文した」と報じている。 「米次官、日本の反省は促さず韓中に無条件協力を要求」「韓中の対日歴史問題提起を“挑発”と規定…米政策基調に変化か」とした左翼紙ハンギョレの論調が“まとも”に見えてくる。 朝日新聞が、吉田清治氏の証言に基づく「強制連行」記事を取り消してから、反日傾向が感じられたウォールストリート・ジャーナルや、ニューヨーク・タイムズなどの論調も微妙に変わってきたようだ。 著名な米ジャーナリストであるマイケル・ヨン氏の「強制連行=嘘」論文も出た。そして、シャーマン発言。韓国の政権や保守系紙も「何だか風向きが変わってきたぞ」と感じているに違いない。 ■ 室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。 写真:米シャーマン国務次官(写真)の発言は朴大統領にクギを刺す意図だったのか(AP) http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150305/frn1503051140001-n1.htm |