2014/12/31 20:26



在米日系人が米グレンデール市に設置された歴史捏造「慰安婦像」の撤去を求める訴訟を戦っています。我々民間の支援も大切ですが、日本政府が民間団体を設立し、この様な訴訟に支援を行っていく必要があります。

《「朝日新聞の誤報謝罪のインパクト、米ではゼロ」米グレンデール市の慰安婦像撤去訴訟原告・目良浩一氏…中韓系住民の不穏な動き、尾行されたことも》
2014.12.31 産経新聞

 2013年7月に米西部カリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像の撤去を求めて、現地在住の日系人らが市に対して起こした訴訟の原告の一人、「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」代表の目良浩一氏(81)がこのほど産経新聞のインタビューに応じた。目良氏は、今年8月に朝日新聞が一部の慰安婦報道が誤報だったとして謝罪したが、「米国でのインパクトはゼロ」と言い切り、正しい歴史認識を広めるために、日本が「やらなければいけないことはまだまだある」と訴えた。(外信部 田北真樹子)

 --日本での慰安婦問題の議論のありかたをどう思うか

 「日本国内は孤立状態だという感じがする」

 --どういうことか

 「今年8月に朝日新聞が吉田清治による慰安婦狩りの証言をめぐって、それらが誤報だと認めたことをきっかけに、朝日新聞をやっつけろ、廃刊しろという声が強まった。日本国内では慰安婦問題はこれで終わったという感じを持っている人が出てきたようだが、朝日が誤報を認めたことの米国でのインパクトはゼロ。影響は全くない。慰安婦問題が終わったなんてことは毛頭なく、米国で慰安婦問題は中韓系によっていまも推進されているので、朝日新聞が誤報を認めたぐらいで終わったと認識するのは大間違いだ。問題はいまから。その点で、政府も民間も大いに努力しなければいけない」

 --日本政府も対外発信の強化に動いているが

 「朝日新聞が誤報を認めたと記事にしても米国人で朝日を読んでいる人が果たして何人いるか。いないに等しい。読売新聞も英字紙で『性奴隷』の表現を使用したことを謝罪したが、読売が書いたからといって事態が変わるわけではない。圧倒的に米国のインテリ層は中央大の吉見義明教授の英文の慰安婦本を真実だと思っている。吉見氏の本に対抗するような慰安婦に関する著書を米国で出版しなければ米国人の意見は変わらない。英文による慰安婦の資料が非常に少ない。その中で吉見的な見解がいまのところ主流を占めている。それに打ち勝つような英語でしっかりとした資料、単なる一枚、二枚の宣伝文ではなく、注釈を完備した学術的な著書が米国で出されなければいけない」

 --世界各地で慰安婦像や慰安婦碑設置の動きが出ている中で、実際に撤去訴訟に踏み切った初めてのケースとなった

 「訴訟をやることは大変ではあるが、実は幸せを感じている。というのは今年3月に東京・永田町で訴訟や米国での現状に関する報告会をやった際、多くの方が私たちの運動を熱烈に賛同してくれた。また、多くの方が寄付してくれ、その数は8000人ぐらいになっている。わざわざ金融機関に足を運んで振込をするというのはかなりのことだと思う。この運動に賛成するといっても、実際に銀行に行って振込の手続きをしたのが8000人いるというのはすごいことだ。さらに数十倍の人がこの運動を支持してくれていると思っている。日本のみなさんから熱烈な支援をいただいていることは心強い」

 --定期的に振り込んでくれる人もいるとか

 「一度に百万円や2百万円を出してくれた人もいる。平均すると一人1万円ぐらいの寄付金をいただいている。毎月一定額を振り込んでくれる方もいる。残念ながら、私たちの運動を日本国内で報道するメディアが少ないので、運動を知らない方々がまだ日本各地にいるという悪条件がある。だが、実情を知れば支援をしていただけるのではないかと考えている。このことは先日、高松で講演した際に実感した」

 --米国内からも支援はあるのか

 「米国でも毎月定額で送ってくれる人もいる。米国人男性と結婚した日本人女性が協力してくれるケースが多い。400人ぐらいの方が小切手を送ってくれた」

 --どうして訴訟を起こそうという気になったのか

 「在米韓国系グループは米国で日本人、日本を貶める活動を展開している。それが成功すれば、米国人は『日本人は非常に残忍で、非人道的なことを行う人たちである』と思い込む。これが広まってしまえば、数世紀にわたって悪名が世界中に残る。日本人としては耐えられないことだ。私はある程度、戦時中を経験しているが、当時、日本人は一生懸命に戦った。決して侵略などの邪悪な目的をもって戦争をしたのではなく、何百万人が日本の名誉と独立を保つために命をささげた。その名誉を傷つけて放っておいていいのか。いまから日本で生まれてくる人たちが『日本人は非常に残忍な民族なんですよ。あなたの先祖はこういうことをした』といわれて、日本に生まれて非常に不幸であったと思うことになる。これを防ぐことができるのは今生きている日本の人しかいない。特にわれわれの世代がやらなくてはいけない。これ(慰安婦像撤去訴訟)は政府がやるべきことであるかもしれないが、政府がやる気配は毛頭ない。そうなると、気付いた人が率先してやらなくてはいけない、ということで動きだした」

 --訴訟の状況は

 「連邦地裁での一審は敗訴になってが、今年8月に上告して第二審が始まった。これに加えて、9月に行ったカリフォルニア州の裁判所への提訴があり、現在2つの訴訟が進んでいる。一つ目の訴訟の主な訴因は地方自治体である市が外交問題に介入してくるのは憲法違反との主張だ。外交は連邦政府の独占分野で地方自治体が介入してはいけない。もう一つの訴訟は連邦政府の第一審にも提出したが、慰安婦像の脇にある碑の文言が正式に市議会で承認されていないことについて指摘した。こうした事柄は正式な手続きを取って承認されるべきものである。したがって、市の条例違反なので撤去しなさいという要求をしている。また、ほかの訴因として、グレンデール市は当然、すべての市民を平等に扱わないといけないが、この件に関しては韓国系住民に手厚く、日系住民には冷酷な扱い、つまり不平等な扱いをしたということで市を訴えている」

 --今年2月に提訴した連邦地裁で訴えが棄却されたが

 「原告が、訴状に書いてあるような権利を求める資格がないと判事に判断された。判事は前例に従って判断をしたといっているが、いろいろな弁護士などに意見をきくと、この前例はそういう結論がでない。むしろ逆の結論が出るべきであるという。判事は明らかにおかしな判断をした」

 --米国では日本人の子供がいじめにあうケースもあると聞く。訴訟を起こした当事者として危険な事態にさらされたりしていないか

 「グレンデール市側を支援している特定の人たちが何らかのことを考えて、何らかの行動をしているのではないかという感じはある。ある日、私の家のガレージの外で中国系の家族が写真を撮っていた。われわれが出ていくと去っていった。偵察していたような様子が窺えた。尾行されていると感じるときもある。説明のつかない出来事も何度かある。自衛策として、家の周辺には防犯カメラを付けている。ただ、こういうのは確たる証拠を出せといわれたら簡単ではない。警戒しているが、あまり警戒しすぎて行動できないとなると本末転倒となるので、できることをやっている」

 --公判の予定は

 「州に対する裁判所の開廷が2015年1月7日、その次は2月23日という予定だ。ただ、1月7日については9月3日にロサンゼルス地裁に出した訴状をめぐる整理がメーンになるので、本格的な議論が始まるのは2月23日となる」

 --今後の訴訟の展望は

 「現在雇っている弁護士が熱心で、熱意をもってやっているので、そう簡単に負けることはないと思っている。しかし、裁判だから開けてみないとわからない」

 --いまの弁護団の体制は

 「非常に優秀な弁護士を今年10月に見つけてから体制を立て直した。非常に有名な弁護士事務所の人が2人、それ以外に大学の米国合衆国憲法専門の先生がコンサルタントとして入っている。非常に強力な体制になった」

 --弁護士費用もばかにならない

 「高額になる。米国は『弁護士の能力=費用』。有能な人を雇えばおのずと値段も高くなる。日本の弁護士費用と全く違う。米国では弁護士費用は時間給で、有能な弁護士になると1時間800ドル請求することもある。協議・検討した時間と、その内容を記した請求書が毎月送られてくる。日本でこういう話をすると驚かれるが米国では普通だ」

 --これまでの活動に対する寄付金の現状はどうなっているのか

 「今年2月20日に訴訟したことを発表して以来、相当の寄付金が集まった。3月10日の東京での報告会で、一審に1億円、二審が1億円、最高裁にいけば3年ぐらいかかるので3億円、計5億ぐらいが必要かなといったが、大体その線で進んでいる。これまでの支援金の合計が7800万円ぐらい。1年分に必要な額よりやや少ない。目標を達成するために、みなさんの支援をお願いしたい。今月からクレジットカードの受付も始めた。銀行口座も新しい口座を設けたので、『歴史の真実を求める世界連合(GAHT)』のホームページをチェック(https://gahtjp.org/)していただきたい。クレジットカードや銀行振込、小切手以外での寄付金は受け付けていない。GAHTの名前をかたって寄付金を集めようとする動きには十分注意してもらいたい」

 --支援金の使途は

 「8割程度が弁護士費用で、日本で講演する際の渡航費や事務所運営費、通信費など。飛行機代はもちろんエコノミークラス。寄付金は飲食には一切使わない」

 --個人の持ち出しもあるのか

 「もちろん立替金等を含めてかなりある。裁判に関しての日本からの来客を迎える際の諸経費には寄付金は使わない」

 --グレンデール市で慰安婦像設置を推進した韓国系住民の動きは

 「全くわからない。韓国系はわれわれを非難して、訴訟はおかしいといっているが、気にしていない。彼らは私たちの訴訟は、話題作りのためであり、慰安婦像の設置は言論の自由によって許されるべきだとしている。しかし、個人にその自由はあるが、地方自治体の市には当然制限されている。いまは静かに弁護士と弁護士が闘っている状況だ」

 --韓国系を支援している中国系団体の動向は何か把握しているか

 「中国系は、最初の提訴後に、第三者が当該訴訟について提出できる参考意見書を出した。今回の控訴の際にも中国系が参考意見書を出していいのかと当方に問い合わせがあった。彼らは裁判に強い関心を持っているという。韓国系を背後から支援するのではなく、正面からわれわれと対決しようとしている。どちらかというと、韓国系が操られている感じだ」

 --日本政府の動きは

 「私たちの運動に政府は関与していない。訴訟を始めたときに菅義偉官房長官が記者会見で同情的な発言をしてくれ、ありがたく思っているが、直接的には関係していない」

(了)

在米日系人が米グレンデール市に設置された歴史捏造「慰安婦像」の撤去を求める訴訟を戦っています。我々民間の支援も大切ですが、日本政府が民間団体を設立し、この様な訴訟に支援を行っていく必要があります。

《「朝日新聞の誤報謝罪のインパクト、米ではゼロ」米グレンデール市の慰安婦像撤去訴訟原告・目良浩一氏…中韓系住民の不穏な動き、尾行されたことも》
2014.12.31 産経新聞

 2013年7月に米西部カリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像の撤去を求めて、現地在住の日系人らが市に対して起こした訴訟の原告の一人、「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」代表の目良浩一氏(81)がこのほど産経新聞のインタビューに応じた。目良氏は、今年8月に朝日新聞が一部の慰安婦報道が誤報だったとして謝罪したが、「米国でのインパクトはゼロ」と言い切り、正しい歴史認識を広めるために、日本が「やらなければいけないことはまだまだある」と訴えた。(外信部 田北真樹子)

 --日本での慰安婦問題の議論のありかたをどう思うか

 「日本国内は孤立状態だという感じがする」

 --どういうことか

 「今年8月に朝日新聞が吉田清治による慰安婦狩りの証言をめぐって、それらが誤報だと認めたことをきっかけに、朝日新聞をやっつけろ、廃刊しろという声が強まった。日本国内では慰安婦問題はこれで終わったという感じを持っている人が出てきたようだが、朝日が誤報を認めたことの米国でのインパクトはゼロ。影響は全くない。慰安婦問題が終わったなんてことは毛頭なく、米国で慰安婦問題は中韓系によっていまも推進されているので、朝日新聞が誤報を認めたぐらいで終わったと認識するのは大間違いだ。問題はいまから。その点で、政府も民間も大いに努力しなければいけない」

 --日本政府も対外発信の強化に動いているが

 「朝日新聞が誤報を認めたと記事にしても米国人で朝日を読んでいる人が果たして何人いるか。いないに等しい。読売新聞も英字紙で『性奴隷』の表現を使用したことを謝罪したが、読売が書いたからといって事態が変わるわけではない。圧倒的に米国のインテリ層は中央大の吉見義明教授の英文の慰安婦本を真実だと思っている。吉見氏の本に対抗するような慰安婦に関する著書を米国で出版しなければ米国人の意見は変わらない。英文による慰安婦の資料が非常に少ない。その中で吉見的な見解がいまのところ主流を占めている。それに打ち勝つような英語でしっかりとした資料、単なる一枚、二枚の宣伝文ではなく、注釈を完備した学術的な著書が米国で出されなければいけない」

 --世界各地で慰安婦像や慰安婦碑設置の動きが出ている中で、実際に撤去訴訟に踏み切った初めてのケースとなった

 「訴訟をやることは大変ではあるが、実は幸せを感じている。というのは今年3月に東京・永田町で訴訟や米国での現状に関する報告会をやった際、多くの方が私たちの運動を熱烈に賛同してくれた。また、多くの方が寄付してくれ、その数は8000人ぐらいになっている。わざわざ金融機関に足を運んで振込をするというのはかなりのことだと思う。この運動に賛成するといっても、実際に銀行に行って振込の手続きをしたのが8000人いるというのはすごいことだ。さらに数十倍の人がこの運動を支持してくれていると思っている。日本のみなさんから熱烈な支援をいただいていることは心強い」

 --定期的に振り込んでくれる人もいるとか

 「一度に百万円や2百万円を出してくれた人もいる。平均すると一人1万円ぐらいの寄付金をいただいている。毎月一定額を振り込んでくれる方もいる。残念ながら、私たちの運動を日本国内で報道するメディアが少ないので、運動を知らない方々がまだ日本各地にいるという悪条件がある。だが、実情を知れば支援をしていただけるのではないかと考えている。このことは先日、高松で講演した際に実感した」

 --米国内からも支援はあるのか

 「米国でも毎月定額で送ってくれる人もいる。米国人男性と結婚した日本人女性が協力してくれるケースが多い。400人ぐらいの方が小切手を送ってくれた」

 --どうして訴訟を起こそうという気になったのか

 「在米韓国系グループは米国で日本人、日本を貶める活動を展開している。それが成功すれば、米国人は『日本人は非常に残忍で、非人道的なことを行う人たちである』と思い込む。これが広まってしまえば、数世紀にわたって悪名が世界中に残る。日本人としては耐えられないことだ。私はある程度、戦時中を経験しているが、当時、日本人は一生懸命に戦った。決して侵略などの邪悪な目的をもって戦争をしたのではなく、何百万人が日本の名誉と独立を保つために命をささげた。その名誉を傷つけて放っておいていいのか。いまから日本で生まれてくる人たちが『日本人は非常に残忍な民族なんですよ。あなたの先祖はこういうことをした』といわれて、日本に生まれて非常に不幸であったと思うことになる。これを防ぐことができるのは今生きている日本の人しかいない。特にわれわれの世代がやらなくてはいけない。これ(慰安婦像撤去訴訟)は政府がやるべきことであるかもしれないが、政府がやる気配は毛頭ない。そうなると、気付いた人が率先してやらなくてはいけない、ということで動きだした」

 --訴訟の状況は

 「連邦地裁での一審は敗訴になってが、今年8月に上告して第二審が始まった。これに加えて、9月に行ったカリフォルニア州の裁判所への提訴があり、現在2つの訴訟が進んでいる。一つ目の訴訟の主な訴因は地方自治体である市が外交問題に介入してくるのは憲法違反との主張だ。外交は連邦政府の独占分野で地方自治体が介入してはいけない。もう一つの訴訟は連邦政府の第一審にも提出したが、慰安婦像の脇にある碑の文言が正式に市議会で承認されていないことについて指摘した。こうした事柄は正式な手続きを取って承認されるべきものである。したがって、市の条例違反なので撤去しなさいという要求をしている。また、ほかの訴因として、グレンデール市は当然、すべての市民を平等に扱わないといけないが、この件に関しては韓国系住民に手厚く、日系住民には冷酷な扱い、つまり不平等な扱いをしたということで市を訴えている」

 --今年2月に提訴した連邦地裁で訴えが棄却されたが

 「原告が、訴状に書いてあるような権利を求める資格がないと判事に判断された。判事は前例に従って判断をしたといっているが、いろいろな弁護士などに意見をきくと、この前例はそういう結論がでない。むしろ逆の結論が出るべきであるという。判事は明らかにおかしな判断をした」

 --米国では日本人の子供がいじめにあうケースもあると聞く。訴訟を起こした当事者として危険な事態にさらされたりしていないか

 「グレンデール市側を支援している特定の人たちが何らかのことを考えて、何らかの行動をしているのではないかという感じはある。ある日、私の家のガレージの外で中国系の家族が写真を撮っていた。われわれが出ていくと去っていった。偵察していたような様子が窺えた。尾行されていると感じるときもある。説明のつかない出来事も何度かある。自衛策として、家の周辺には防犯カメラを付けている。ただ、こういうのは確たる証拠を出せといわれたら簡単ではない。警戒しているが、あまり警戒しすぎて行動できないとなると本末転倒となるので、できることをやっている」

 --公判の予定は

 「州に対する裁判所の開廷が2015年1月7日、その次は2月23日という予定だ。ただ、1月7日については9月3日にロサンゼルス地裁に出した訴状をめぐる整理がメーンになるので、本格的な議論が始まるのは2月23日となる」

 --今後の訴訟の展望は

 「現在雇っている弁護士が熱心で、熱意をもってやっているので、そう簡単に負けることはないと思っている。しかし、裁判だから開けてみないとわからない」

 --いまの弁護団の体制は

 「非常に優秀な弁護士を今年10月に見つけてから体制を立て直した。非常に有名な弁護士事務所の人が2人、それ以外に大学の米国合衆国憲法専門の先生がコンサルタントとして入っている。非常に強力な体制になった」

 --弁護士費用もばかにならない

 「高額になる。米国は『弁護士の能力=費用』。有能な人を雇えばおのずと値段も高くなる。日本の弁護士費用と全く違う。米国では弁護士費用は時間給で、有能な弁護士になると1時間800ドル請求することもある。協議・検討した時間と、その内容を記した請求書が毎月送られてくる。日本でこういう話をすると驚かれるが米国では普通だ」

 --これまでの活動に対する寄付金の現状はどうなっているのか

 「今年2月20日に訴訟したことを発表して以来、相当の寄付金が集まった。3月10日の東京での報告会で、一審に1億円、二審が1億円、最高裁にいけば3年ぐらいかかるので3億円、計5億ぐらいが必要かなといったが、大体その線で進んでいる。これまでの支援金の合計が7800万円ぐらい。1年分に必要な額よりやや少ない。目標を達成するために、みなさんの支援をお願いしたい。今月からクレジットカードの受付も始めた。銀行口座も新しい口座を設けたので、『歴史の真実を求める世界連合(GAHT)』のホームページをチェック(https://gahtjp.org/)していただきたい。クレジットカードや銀行振込、小切手以外での寄付金は受け付けていない。GAHTの名前をかたって寄付金を集めようとする動きには十分注意してもらいたい」

 --支援金の使途は

 「8割程度が弁護士費用で、日本で講演する際の渡航費や事務所運営費、通信費など。飛行機代はもちろんエコノミークラス。寄付金は飲食には一切使わない」

 --個人の持ち出しもあるのか

 「もちろん立替金等を含めてかなりある。裁判に関しての日本からの来客を迎える際の諸経費には寄付金は使わない」

 --グレンデール市で慰安婦像設置を推進した韓国系住民の動きは

 「全くわからない。韓国系はわれわれを非難して、訴訟はおかしいといっているが、気にしていない。彼らは私たちの訴訟は、話題作りのためであり、慰安婦像の設置は言論の自由によって許されるべきだとしている。しかし、個人にその自由はあるが、地方自治体の市には当然制限されている。いまは静かに弁護士と弁護士が闘っている状況だ」

 --韓国系を支援している中国系団体の動向は何か把握しているか

 「中国系は、最初の提訴後に、第三者が当該訴訟について提出できる参考意見書を出した。今回の控訴の際にも中国系が参考意見書を出していいのかと当方に問い合わせがあった。彼らは裁判に強い関心を持っているという。韓国系を背後から支援するのではなく、正面からわれわれと対決しようとしている。どちらかというと、韓国系が操られている感じだ」

 --日本政府の動きは

 「私たちの運動に政府は関与していない。訴訟を始めたときに菅義偉官房長官が記者会見で同情的な発言をしてくれ、ありがたく思っているが、直接的には関係していない」

(了)

http://www.sankei.com/wor…/news/141231/wor1412310001-n1.html在米日系人が米グレンデール市に設置された歴史捏造「慰安婦像」の撤去を求める訴訟を戦っています。我々民間の支援も大切ですが、日本政府が民間団体を設立し、この様な訴訟に支援を行っていく必要があります。

《「朝日新聞の誤報謝罪のインパクト、米ではゼロ」米グレンデール市の慰安婦像撤去訴訟原告・目良浩一氏…中韓系住民の不穏な動き、尾行されたことも》
2014.12.31 産経新聞

 2013年7月に米西部カリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像の撤去を求めて、現地在住の日系人らが市に対して起こした訴訟の原告の一人、「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」代表の目良浩一氏(81)がこのほど産経新聞のインタビューに応じた。目良氏は、今年8月に朝日新聞が一部の慰安婦報道が誤報だったとして謝罪したが、「米国でのインパクトはゼロ」と言い切り、正しい歴史認識を広めるために、日本が「やらなければいけないことはまだまだある」と訴えた。(外信部 田北真樹子)

 --日本での慰安婦問題の議論のありかたをどう思うか

 「日本国内は孤立状態だという感じがする」

 --どういうことか

 「今年8月に朝日新聞が吉田清治による慰安婦狩りの証言をめぐって、それらが誤報だと認めたことをきっかけに、朝日新聞をやっつけろ、廃刊しろという声が強まった。日本国内では慰安婦問題はこれで終わったという感じを持っている人が出てきたようだが、朝日が誤報を認めたことの米国でのインパクトはゼロ。影響は全くない。慰安婦問題が終わったなんてことは毛頭なく、米国で慰安婦問題は中韓系によっていまも推進されているので、朝日新聞が誤報を認めたぐらいで終わったと認識するのは大間違いだ。問題はいまから。その点で、政府も民間も大いに努力しなければいけない」

 --日本政府も対外発信の強化に動いているが

 「朝日新聞が誤報を認めたと記事にしても米国人で朝日を読んでいる人が果たして何人いるか。いないに等しい。読売新聞も英字紙で『性奴隷』の表現を使用したことを謝罪したが、読売が書いたからといって事態が変わるわけではない。圧倒的に米国のインテリ層は中央大の吉見義明教授の英文の慰安婦本を真実だと思っている。吉見氏の本に対抗するような慰安婦に関する著書を米国で出版しなければ米国人の意見は変わらない。英文による慰安婦の資料が非常に少ない。その中で吉見的な見解がいまのところ主流を占めている。それに打ち勝つような英語でしっかりとした資料、単なる一枚、二枚の宣伝文ではなく、注釈を完備した学術的な著書が米国で出されなければいけない」

 --世界各地で慰安婦像や慰安婦碑設置の動きが出ている中で、実際に撤去訴訟に踏み切った初めてのケースとなった

 「訴訟をやることは大変ではあるが、実は幸せを感じている。というのは今年3月に東京・永田町で訴訟や米国での現状に関する報告会をやった際、多くの方が私たちの運動を熱烈に賛同してくれた。また、多くの方が寄付してくれ、その数は8000人ぐらいになっている。わざわざ金融機関に足を運んで振込をするというのはかなりのことだと思う。この運動に賛成するといっても、実際に銀行に行って振込の手続きをしたのが8000人いるというのはすごいことだ。さらに数十倍の人がこの運動を支持してくれていると思っている。日本のみなさんから熱烈な支援をいただいていることは心強い」

 --定期的に振り込んでくれる人もいるとか

 「一度に百万円や2百万円を出してくれた人もいる。平均すると一人1万円ぐらいの寄付金をいただいている。毎月一定額を振り込んでくれる方もいる。残念ながら、私たちの運動を日本国内で報道するメディアが少ないので、運動を知らない方々がまだ日本各地にいるという悪条件がある。だが、実情を知れば支援をしていただけるのではないかと考えている。このことは先日、高松で講演した際に実感した」

 --米国内からも支援はあるのか

 「米国でも毎月定額で送ってくれる人もいる。米国人男性と結婚した日本人女性が協力してくれるケースが多い。400人ぐらいの方が小切手を送ってくれた」

 --どうして訴訟を起こそうという気になったのか

 「在米韓国系グループは米国で日本人、日本を貶める活動を展開している。それが成功すれば、米国人は『日本人は非常に残忍で、非人道的なことを行う人たちである』と思い込む。これが広まってしまえば、数世紀にわたって悪名が世界中に残る。日本人としては耐えられないことだ。私はある程度、戦時中を経験しているが、当時、日本人は一生懸命に戦った。決して侵略などの邪悪な目的をもって戦争をしたのではなく、何百万人が日本の名誉と独立を保つために命をささげた。その名誉を傷つけて放っておいていいのか。いまから日本で生まれてくる人たちが『日本人は非常に残忍な民族なんですよ。あなたの先祖はこういうことをした』といわれて、日本に生まれて非常に不幸であったと思うことになる。これを防ぐことができるのは今生きている日本の人しかいない。特にわれわれの世代がやらなくてはいけない。これ(慰安婦像撤去訴訟)は政府がやるべきことであるかもしれないが、政府がやる気配は毛頭ない。そうなると、気付いた人が率先してやらなくてはいけない、ということで動きだした」

 --訴訟の状況は

 「連邦地裁での一審は敗訴になってが、今年8月に上告して第二審が始まった。これに加えて、9月に行ったカリフォルニア州の裁判所への提訴があり、現在2つの訴訟が進んでいる。一つ目の訴訟の主な訴因は地方自治体である市が外交問題に介入してくるのは憲法違反との主張だ。外交は連邦政府の独占分野で地方自治体が介入してはいけない。もう一つの訴訟は連邦政府の第一審にも提出したが、慰安婦像の脇にある碑の文言が正式に市議会で承認されていないことについて指摘した。こうした事柄は正式な手続きを取って承認されるべきものである。したがって、市の条例違反なので撤去しなさいという要求をしている。また、ほかの訴因として、グレンデール市は当然、すべての市民を平等に扱わないといけないが、この件に関しては韓国系住民に手厚く、日系住民には冷酷な扱い、つまり不平等な扱いをしたということで市を訴えている」

 --今年2月に提訴した連邦地裁で訴えが棄却されたが

 「原告が、訴状に書いてあるような権利を求める資格がないと判事に判断された。判事は前例に従って判断をしたといっているが、いろいろな弁護士などに意見をきくと、この前例はそういう結論がでない。むしろ逆の結論が出るべきであるという。判事は明らかにおかしな判断をした」

 --米国では日本人の子供がいじめにあうケースもあると聞く。訴訟を起こした当事者として危険な事態にさらされたりしていないか

 「グレンデール市側を支援している特定の人たちが何らかのことを考えて、何らかの行動をしているのではないかという感じはある。ある日、私の家のガレージの外で中国系の家族が写真を撮っていた。われわれが出ていくと去っていった。偵察していたような様子が窺えた。尾行されていると感じるときもある。説明のつかない出来事も何度かある。自衛策として、家の周辺には防犯カメラを付けている。ただ、こういうのは確たる証拠を出せといわれたら簡単ではない。警戒しているが、あまり警戒しすぎて行動できないとなると本末転倒となるので、できることをやっている」

 --公判の予定は

 「州に対する裁判所の開廷が2015年1月7日、その次は2月23日という予定だ。ただ、1月7日については9月3日にロサンゼルス地裁に出した訴状をめぐる整理がメーンになるので、本格的な議論が始まるのは2月23日となる」

 --今後の訴訟の展望は

 「現在雇っている弁護士が熱心で、熱意をもってやっているので、そう簡単に負けることはないと思っている。しかし、裁判だから開けてみないとわからない」

 --いまの弁護団の体制は

 「非常に優秀な弁護士を今年10月に見つけてから体制を立て直した。非常に有名な弁護士事務所の人が2人、それ以外に大学の米国合衆国憲法専門の先生がコンサルタントとして入っている。非常に強力な体制になった」

 --弁護士費用もばかにならない

 「高額になる。米国は『弁護士の能力=費用』。有能な人を雇えばおのずと値段も高くなる。日本の弁護士費用と全く違う。米国では弁護士費用は時間給で、有能な弁護士になると1時間800ドル請求することもある。協議・検討した時間と、その内容を記した請求書が毎月送られてくる。日本でこういう話をすると驚かれるが米国では普通だ」

 --これまでの活動に対する寄付金の現状はどうなっているのか

 「今年2月20日に訴訟したことを発表して以来、相当の寄付金が集まった。3月10日の東京での報告会で、一審に1億円、二審が1億円、最高裁にいけば3年ぐらいかかるので3億円、計5億ぐらいが必要かなといったが、大体その線で進んでいる。これまでの支援金の合計が7800万円ぐらい。1年分に必要な額よりやや少ない。目標を達成するために、みなさんの支援をお願いしたい。今月からクレジットカードの受付も始めた。銀行口座も新しい口座を設けたので、『歴史の真実を求める世界連合(GAHT)』のホームページをチェック(https://gahtjp.org/)していただきたい。クレジットカードや銀行振込、小切手以外での寄付金は受け付けていない。GAHTの名前をかたって寄付金を集めようとする動きには十分注意してもらいたい」

 --支援金の使途は

 「8割程度が弁護士費用で、日本で講演する際の渡航費や事務所運営費、通信費など。飛行機代はもちろんエコノミークラス。寄付金は飲食には一切使わない」

 --個人の持ち出しもあるのか

 「もちろん立替金等を含めてかなりある。裁判に関しての日本からの来客を迎える際の諸経費には寄付金は使わない」

 --グレンデール市で慰安婦像設置を推進した韓国系住民の動きは

 「全くわからない。韓国系はわれわれを非難して、訴訟はおかしいといっているが、気にしていない。彼らは私たちの訴訟は、話題作りのためであり、慰安婦像の設置は言論の自由によって許されるべきだとしている。しかし、個人にその自由はあるが、地方自治体の市には当然制限されている。いまは静かに弁護士と弁護士が闘っている状況だ」

 --韓国系を支援している中国系団体の動向は何か把握しているか

 「中国系は、最初の提訴後に、第三者が当該訴訟について提出できる参考意見書を出した。今回の控訴の際にも中国系が参考意見書を出していいのかと当方に問い合わせがあった。彼らは裁判に強い関心を持っているという。韓国系を背後から支援するのではなく、正面からわれわれと対決しようとしている。どちらかというと、韓国系が操られている感じだ」

 --日本政府の動きは

 「私たちの運動に政府は関与していない。訴訟を始めたときに菅義偉官房長官が記者会見で同情的な発言をしてくれ、ありがたく思っているが、直接的には関係していない」

(了)

http://www.sankei.com/world/news/141231/wor1412310001-n1.html