2014/03/19 14:09

《【クリミア併合】銃撃戦、初の死者は部隊長 「責任はプーチンにある」暫定政権、武器使用を許可》

ウクライナ憲法に反して独立宣言をしたクリミアを併合したロシア。大統領が条約に署名し、議会の批准はまだかもしれませんが、批准は確実であり、もう併合を無かった事にはできません。併合したからには、国内に外国軍が居てはおかしいので、実効支配の完成という事でウクライナ軍を排除すべく攻撃。しかし、合法的に自国領内に駐留しているウクライナ軍を侵入者であるロシア軍が攻撃、となると、国際社会の反感・反発は急激に高まります。

基地に駐留するウクライナ部隊に対し、ロシア軍は最後は補給を断てますが、同様にウクライナはクリミアへのライフラインを断てます。しかしそうなれば、ロシアは軍事力でライフライン確保を図るでしょう。

以下、記事。

 ウクライナ南部クリミア自治共和国の中心都市シンフェロポリで18日、ロシア軍とみられる部隊が市内にあるウクライナ軍の施設を襲撃し、ウクライナ兵1人が死亡、少なくとも1人が重傷を負った。ロシアがクリミアに介入して以降、衝突で死者が出るのは初めて。ウクライナ暫定政権の大統領代行を務める最高会議(議会)のトゥルチノフ議長は事態を受け、クリミアのウクライナ軍に対し、自衛目的の武器使用を許可するなど、軍事的緊張が高まりつつある。

 ロイター通信などによると、ロシアのプーチン大統領がクリミアを「併合」する条約に調印した18日、ロシア軍とみられる部隊の狙撃兵が施設を警備していたウクライナ兵を射殺した。負傷したのはウクライナ軍部隊の隊長だという。

 ウクライナ国防省によると、襲撃者らはロシア軍の軍服を着ており、同基地司令官を人質にとり、近くの建物に立てこもった。インタファクス通信は18日、クリミア警察当局の話として親ロシア派の「自警団」にも死者が出たと伝えたが、確認されていない。

 トゥルチノフ議長は声明で「ロシアのプーチン大統領に全ての責任がある」と表明した。暫定政権のヤツェニュク首相は、襲撃は「戦争犯罪」だとし、「クリミア問題は政治的局面から軍事段階に入った」との声明を出した。

 クリミアでは、ロシアへの編入が決まったことで、ウクライナ軍施設などを接収する動きが活発化するとみられ、ロシア側の出方次第では大規模な衝突に発展しかねない状況にある。