2014/03/08 22:51

《クリミア、ロシア編入ならゲリラ戦勃発も=ウクライナ元首相》

クリミアがロシアに編入されても、ゲリラ戦は起きないのではないでしょうか。
それよりも、一つの歴史の教訓が明らかになりました。
1994年、ウクライナは安全保障に関する「ブダペスト覚書」を米、英、ロシアなどと交わしました。同覚書は、ウクライナに対し核兵器の放棄を求める代わりに領土の保全を保障したものです。
しかし、20年経った今、核放棄の条件であったウクライナの領土保全は、覚書を交わした当のロシアの手により失われようとしています。ウクライナには財政的に困難だったでしょうが、もしウクライナが核兵器を保有し続けていたら、事態は今の様な展開を辿ったでしょうか。覚書は核兵器の代わりにはならない、という冷厳な事実を今のウクライナは示しています。

以下、記事。

 ウクライナのティモシェンコ元首相は、クリミア自治共和国がロシアに編入された場合、同地域でゲリラ戦が勃発する恐れがあるとし、ドイツなどに対し、ロシアへの経済制裁を即刻行うよう求めた。

 元首相はメルケル独首相との会談後、ロイターとのインタビューに応じ、ロシアによるクリミア半島の実効支配は、地域全体に長期的な脅威をもたらすと強調。ロシアに対する国際社会の対応はこれまでのところ奏功しておらず、紛争を防ぐためにも速やかな行動が望ましいとメルケル首相に伝えたことを明らかにした。

 その上で「次の最も強力な制裁として、一連の非暴力的な経済措置を提案した」と語った。

 ウクライナは1994年、安全保障に関する覚書(ブダペスト覚書)を米、英、ロシアなどと交わしているが、ティモシェンコ元首相は、同覚書を引き合いに出し、米英はウクライナを支援する「重大な責務」を負っていると述べた。

 ブダペスト覚書はウクライナに対し核兵器の放棄を求める代わりに領土の保全を保障している。