2014/02/16 9:43

《中国南部で砂漠化問題…気候変動、開発も一因か》

中国北部の砂漠化が深刻なのは知っていましたが、湿潤なはずの南部でも砂漠化が問題になっているとは。

以下、記事抜粋。

 湿潤な気候で知られる中国南部で砂漠化が問題となっている。

 気候変動による降水量の減少が主な原因とみられ、砂が農地に流れ込み、収穫が減っている。行き過ぎた開発もこの現象を加速させており、農民の生活に影響が及んでいる。

 江西省のハ陽湖は、日本の琵琶湖の約6倍の広さで、中国最大級の淡水湖だ。湖の周辺には、面積20平方キロの砂山が広がる。元々、冬の渇水期に湖の底にたまった砂が風で吹き上げられ、長い歴史をかけて巨大な砂山が形成された。だが、近年、有名な湖で、水位が下がる期間が長くなり、周辺に舞い上がる砂の量が増えたため、中国国内で大きな話題となった。

 南部の砂漠化を研究する専門家は、干害によって水位が下がり、表面に出てきた砂が風により周囲にまき散らされたと指摘する。砂が堆積した田畑は10年以上前に比べて増え、収穫量は1割ほど落ちた。

 気象観測によると、気候変動により、21世紀に入り、ハ陽湖の周辺の降水量が、20世紀後半に比べて12%減少し、干害が相次いでいる。湖が渇水期に入るのはかつて、12月1日前後だったが、ここ10年ほどは10月下旬にまで早まっている。

 新華社通信などによると、中国南部の砂漠化は、水辺で多発する。やはり干害で水位が下がり、表に出た砂が周囲に飛び散るためだ。2009年の国家林業局の統計では、江西、福建、湖北、湖南などの省で、広島県の面積よりやや大きい計8800平方キロが砂漠化していた。