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2015/03/09 3:09

2015/03/09

《古森義久 中国軍拡に日米専門家の温度差》 2015.03.07 産経新聞  中国の軍事力増強への認識は日本と米国ではどう異なるのか。米国大手の研究機関で開かれた討論会で、米国側が抱いている中国の軍拡に対する日本への脅威認識が当の日本よりもずっと高く、また日本側には具体的な対策が不在であることが印象づけられた。  ワシントンのリベラル系シンクタンクのブルッキングス研究所は2月27日、「中国の安保、外交政策=日米の見解比較」と題するシンポジウムを開いた。中国の軍事や外交の対外戦略の実態や展望を日米合計9人の専門家が論じたが、中国の軍事力増強の日本への意味をめぐる見解のギャップが目立った。  まず日本側参加者の見解を主体とした「中国の人民解放軍は日本の本土への攻撃ではどの程度の能力を有し、脅威なのか」という設問に対し、米側の国防総省の中国軍事担当の部署を歴任し、現在は「海軍分析センター」中国研究部長のデービッド・フィンケルスタイン氏が「日本本土攻撃能力はもうずっと以前から存在し、いまその能力を初めて提起するような態度には当惑する」と応じた。  同氏は中国軍の中距離ミサイル多数が長年、日本本土を攻撃範囲に収めていることを指摘し、「日本本土への脅威」が存在してきたことを強調して日本側の認識との差をみせつけた。  中国軍の近代化の名の下での大増強については、米国スティムソン・センター主任研究員の辰巳由紀氏が「日中のミラー・イメージ(左右対称)」という表現で、中国側の軍拡の理由は日本の動向にあるのではという見解を示唆した。  ところがフィンケルスタイン氏は「中国軍の近代化は日本の動向とは直接、なんの関係もない」と述べ、中国が江沢民主席の下で1993年ごろから米国や台湾を主対象として大規模な軍拡を始めたという経緯を詳述した。  一方、中国の対日姿勢については、軍事問題研究でも知られるブルッキングス研究所外交政策研究部長のマイケル・オハンロン氏は「中国の対外戦略の柱は日本への嫌悪や敵意であり、その背後には過去の屈辱を晴らすという歴史上の不満がある」と中国批判をにじませる見解を述べた。  その上で同氏は安倍晋三政権の防衛政策に支持を表明しながらも、「日本はいまの防衛費を少なくとも50%増加してGDPの1・5%まで引き上げれば、中国の抑止やアジアの地域安定に大きく寄与する」と具体的な提案をした。  日本側では防衛研究所主任研究官の飯田将史氏が中国の軍事政策を説明し、「挑発的」「冒険主義」などと評して日本の領海への頻繁な侵入をも指摘したが、日本がどうすべきかについて言及はなかった。  東京大学教授の高原明生氏、早稲田大学教授の青山瑠妙氏もそれぞれ中国の宣伝活動の矛盾や国際秩序への挑戦などについて見解を発表したが、日本への軍事的脅威や日本の対応策の指摘はほとんどなかった。  一方、オハンロン、フィンケルスタイン両氏は中国軍の日本照準部分の脅威を中距離ミサイル配備や新型潜水艦増強といった点に明確に絞って強調した。その上で両氏が日本側の防衛費の増大とともに、とくにミサイル防衛や対潜戦力の強化をも訴えたところが日本側と温度差をみせつける結果となった。(ワシントン駐在客員特派員) http://www.sankei.com/column/news/150307/clm1503070008-n3.html

2015/03/09 2:52

2015/03/09

多くの日本国民が目覚め始めました。—《「自衛隊」世論調査…75%が戦争の危険性感じる 中国への警戒、北朝鮮を逆転》2015.03.08 産経新聞  7日発表の内閣府世論調査では、自衛隊の増強を求める回答が29.9%と平成24年1月の前回調査から5.1ポイント急増した。回答者の4分の3に当たる75.5%が戦争の危険性を感じていることが背景にあるようだが、これも中国の軍事的拡張をはじめアジア太平洋地域のパワーバランスの不安定化が要因になっているとみられる。集団的自衛権の行使容認を含む新たな安全保障法制の整備を急ぐ安倍晋三政権にとっては、強い後押しになりそうだ。(千田恒弥、峯匡孝)  自衛隊の増強について尋ねる質問は3年2月から始まった。当時は「増強」と回答したのは7.7%しかなかったが、北朝鮮の核・ミサイル開発などに伴い年々増加。それでも10%台にとどまっていたが、前回調査で24.8%まで一気に跳ね上がった。この背景には、北朝鮮の金正日総書記死亡による朝鮮半島情勢の混乱リスクや、中国が南西地域で活動を活発化させていたことがあったようだ。  今回調査の特徴は、中国と北朝鮮に対する脅威認識が逆転した点だ。前回調査では「朝鮮半島情勢」(64.9%)が「中国の軍事力」(46.0%)を上回っていたが、今回はそれぞれ52.7%、60.5%と入れ替わった。中朝の脅威はいずれも高いが、海上自衛隊護衛艦に射撃管制用レーダーを照射したり、戦闘機が自衛隊機に異常接近したりするなど軍事的挑発、威嚇行為を日常化させている中国に不信感をより強めていることが浮かび上がる。  また、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件やアルジェリア人質事件といった日本人が犠牲になるテロが相次ぎ、国際テロ組織の動向に関心を寄せる回答も42.6%と前回調査比で12.3ポイント増加した。  安倍首相は日米同盟の強化をはじめ、オーストラリアやインドなどとの連携を強めている。世論調査では日米安全保障条約を82.9%が、米国以外の防衛協力を82.3%が評価した。東南アジア諸国連合(ASEAN)や英仏など欧州主要国、オーストラリアと協力を進めるべきだとの回答が増加した一方、中国と韓国を挙げる回答は激減した。 http://www.sankei.com/politics/news/150308/plt1503080014-n1.html

2015/03/09 2:44

2015/03/09

《自衛隊に「好印象」92%で過去最高》 2015.03.07 産経新聞  内閣府が7日発表した「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」で、自衛隊に好印象を持つ回答が92・2%に達し、昭和44年の調査開始以来、過去最高となった。東日本大震災での献身的な救援活動などで、存在が改めて評価された前回調査(平成24年1月)の91・7%をさらに上回った。  自衛隊の印象について「良い」は41・4%で、「どちらかといえば良い」(50・8%)と合わせると92・2%が好印象を持っていることが判明。「どちらかといえば悪い」「悪い」は計4・8%にすぎなかった。  自衛隊の存在目的では災害派遣が81・9%と最も高く、今回初めて質問項目となった「(島嶼(とうしょ)部防衛など)国の安全確保」が74・3%で続いた。国内の治安維持は52・8%、国際平和協力活動への取り組みは42・1%だった。背景には、75・5%の人が日本が戦争に巻き込まれる危険性を感じており、中国の軍事的脅威を挙げる人も14・5ポイント増の60・5%に急増していることなどがありそうだ。  日本が外国に侵略された場合の対応では、「何らかの方法で自衛隊を支援」(56・8%)、「武力によらない抵抗」(19・5%)、「自衛隊に参加して戦う」(6・8%)と続いた。また、国を守る意識を高めるため、教育現場で取り上げるべきだとする回答は72・3%に上った。  調査は1月8~18日に全国の成人男女3000人を対象に個別面接方式で実施した。有効回収率は56%で、昭和44年から3年ごとに行っている。 http://www.sankei.com/politics/news/150307/plt1503070014-n1.html

2015/03/07 15:51

2015/03/07

《偽情報に基づく米歴史学者声明 明星大教授・高橋史朗》 2015.03.07 産経新聞  米国の4州8カ所に設置された慰安婦碑・像の現地調査と関係者ヒアリングを終え、2月19日に公表された朝日新聞「慰安婦報道」に対する「独立検証委員会」報告書において、「北米での実害」として報告した。  同報告書は米国主要3紙、韓国主要7紙の資料解析によって、米韓の主要メディアが慰安婦問題を報じるようになったのは、朝日新聞の誤報以降であることを論証し、同紙の誤報の国際的影響がいかに大きいかについて立証した。  同プロパガンダは慰安婦碑や米国の歴史教科書にも影響を与え、日常生活での嫌がらせやいじめなどの実害が生じている。精神的苦痛を受けた在米日本人らが原告となり、損害賠償と主要米紙などへの謝罪広告を求めた訴訟を2月18日、東京地裁に起こした。  この嫌がらせやいじめはカリフォルニア州、ニュージャージー州、カナダなどにも広がっており(『正論』3月号の拙稿「『慰安婦』でここまできたアメリカの日本人差別」参照)、子供たちの慰安婦碑・像への遠足の実施が拍車をかけている。  「南京虐殺」は「40万人」、慰安婦は「天皇からの贈り物」と明記した米マグロウヒル社の世界史教科書の記述に対して、昨年11月7日、日本政府は訂正申し入れをした。  1月29日の衆院予算委員会でこの問題について自民党の稲田朋美政調会長が取り上げ、安倍晋三首相は「愕然とした。主張すべきはしっかりと主張していくべきだ」と答弁した。  2月5日、19人の米歴史学者が「日本の歴史家を支持する」と題した共同声明をメディアに送り、日本政府の訂正申し入れに対する「驚愕の思い」を表明、「国や特定の利益団体が政治目的のために、出版社や歴史学者に研究成果を書き換えさせようと圧迫することに反対する」と厳しく批判した。  同声明文には1月29日のニューヨーク・タイムズが、安倍首相が国会審議の場で、政府が「なすべき修正に失敗した」ことを知って「衝撃を受けた」と語ったと書かれているが、全くの誤報である。  また、1月18日の韓国SBSテレビと1月21日の朝鮮日報の報道により、前述した「特定の利益団体」とは「新しい歴史教科書をつくる会」を意味し、筆者が慰安婦碑・像を調査したことと政府の訂正申し入れの「動きと正確に一致」し、「『つくる会』が実査作業を行い、日本政府に報告していたことが確認された」という悪質なデマ宣伝に踊らされて、同声明文が出されたことが判明した。  筆者は埼玉県教育委員就任に伴い11年前に「つくる会」を退会しており、昨年12月末に複数の州で行った高校生からのヒアリングの内容を伝えるためにニューヨーク総領事館を訪れたのは12月24日であるから、11月7日に訂正を申し入れた日本政府の「動きと正確に一致」しないことは明白である。  韓国の偽情報に基づいて出された同声明文は「学問に対する自由」を盾にしているが、「学問の自由」とは評価や論評とは区別すべき事実についての批判を受けない権利や学問の権威の下に一切の批判を許さない権利ではない。  前述した米教科書には歴史的事実を捏造した記述が多数あり、日本の教授有志で著者と出版社に公開質問状を出し、日米の公開討論を申し入れる予定である。 ◇ 【プロフィル】高橋史朗  たかはし・しろう 埼玉県教育委員長など歴任。明星大学教育学部教授。男女共同参画会議議員。 http://www.sankei.com/column/news/150307/clm1503070009-n3.html

2015/03/07 15:27

2015/03/07

《韓国、テロ野放し 国際的信用が失墜 信じがたい警備態勢の甘さ露呈》 2015.03.06 ZAKZAK  駐韓米国大使襲撃事件は、韓国の国際的信用を失墜させた。VIPへのテロ行為を簡単に許すなど、先進国の常識では到底考えられないのだ。他国の国旗や指導者の写真を燃やしたり、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の車を襲うといった、過激な抗議行動を「愛国無罪」として容認するような風潮。反米機運が盛り上がるなか、危機は放置された可能性すらある。ケリー米国務長官は犯人への厳罰を求めたという。  「俺がテロをやった」「オバマ(米大統領)はなぜ変節したのか!」  マーク・リッパート大使(42)が襲撃された直後、現場で取り押さえられた政治団体代表、キム・ギジョン容疑者(54)は、こう叫んでいたという。  ソウル中心部の「世宗(セジョン)文化会館」で5日朝に発生した衝撃事件。リッパート大使は顔や腕などを果物ナイフで切りつけられた。傷は、右の頬骨からあごにかけ長さ11センチ、深さ3センチと深く、約80針も縫う大けがを負った。傷があと1~2センチ深ければ頸動脈を傷つけ命に関わる恐れがあったという。  韓国警察は、キム容疑者を、殺人未遂や外国使節への暴行、暴力行為処罰法違反容疑に加え、過去に北朝鮮を何度も訪問していることから、国家保安法違反容疑も視野に取り調べている。  米政府は即、「暴力行為を強く非難する」との声明を発表。ケリー国務長官は5日、外遊先のサウジアラビアでの記者会見で、犯人について「厳罰を求める」と語ったという。中東歴訪中の朴槿恵(パク・クネ)大統領も「米韓同盟に対する攻撃で、許せない」と強く非難したが、問題は、韓国の信じがたい警備態勢の甘さだ。何しろ、事件の直前、米韓関係は緊張していたのである。  米国務省ナンバー3であるシャーマン次官が2月27日、ワシントンでの講演で、名指しを避けながら「政治指導者が過去の敵を非難することによって、安っぽい喝采を浴びるのは難しいことではない。しかし、このような挑発は進展ではなく機能停止をもたらす」と発言した。韓国ではこれが、慰安婦問題などで日本攻撃を続ける朴大統領に自制を求めたものと報じられ、「日本寄りの発言だ」などと反発が広がっていた。  キム容疑者は2010年、当時の重家俊範・駐韓日本大使にコンクリート片を投げて逮捕され、執行猶予付き判決を受けた人物である。米韓同盟批判もしていた。会場周辺には30人近い警官がいたというが、どうして、そんな人物が会場に入れたのか。  危機管理の第一人者である初代内閣安全保障室長の佐々淳行氏は「国家を代表する大使への襲撃を許すなど、考えられない警備態勢だ。手を抜いていたとしか思えない」といい、続ける。  「シャーマン次官の発言に加え、米国は現在、過激組織『イスラム国』への空爆を行っている。こういうとき、わが国を含め、他国なら米国大使に厳重な警備態勢を敷く。不審者を会場に入れないのは当然だが、会場入り口に金属探知機を置いて、刃物などは決して持ち込ませない。日本でも1964年、当時の駐日米国大使ライシャワー氏が暴漢に襲われる事件があった。私は当時、警察幹部として警備の不手際を謝罪に行った。あの教訓から、日本の警備態勢は進歩した。韓国は一体何をしているのか」  日本の初代内閣総理大臣である伊藤博文を暗殺したテロリスト、安重根(アン・ジュングン)を英雄視する国だけに「テロに甘い」というつもりはないが、理解困難な警備態勢は他にもある。  朴大統領への名誉毀損で在宅起訴された産経新聞の加藤前支局長が昨年11月27日の初公判に出廷した際、ソウル中央地裁の敷地内で、加藤前支局長の乗った車が、約10人の男らに囲まれて卵を投げつけられるなど、約10分間も車の走行を妨害されたのだ。  警官や警備員らはこれをただ傍観した。監禁、脅迫、暴行、交通妨害容疑での立件も見送られた。  朝鮮半島事情に詳しい元公安調査庁調査第2部長の菅沼光弘氏は「加藤前支局長への襲撃について、韓国は『右翼関係者による自発的妨害だ』と言っているが、世論の反日ムードに押されて黙認したと言われても仕方ない。今回の大使襲撃も背景を考えるべきだ」といい、続ける。  「シャーマン発言だけでなく、米国と韓国は現在、在韓米軍による韓国国内での『高高度防衛ミサイル(THAAD)』配備をめぐってもギクシャクしている。背景には、朴大統領が、習近平国家主席率いる中国への傾斜を深めていることがある。韓国は、日米韓関係の停滞について日本を悪者にしてきたが、米国も最近、『問題は朴大統領だ』と気づいた。こうした流れで、シャーマン発言があり、大使襲撃事件が起きた。今回の事件は東アジア情勢のターニングポイントになる可能性がある」  日本も検討が必要だ。今年は戦後70年、日韓国交正常化50年という節目の年で、韓国側が皇太子殿下のご訪韓を招請していたという報道(週刊朝日2月27日号『幻に終わった皇太子「訪韓」』)もあった。将来、皇室の方々のご訪韓は考えられるのか。  国際政治学者の藤井厳喜氏は「韓国は現在、政権も世論も『反日』で固まっている。セウォル号沈没事故でも分かるように、綱紀が緩んでおり、統制が取れていない。一般論でも、危機管理の面からも、皇室の方々のご訪韓などあり得ない。今回の大使襲撃事件で、その可能性はさらに遠のいたのではないか」と語っている。 http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150306/frn1503060830008-n1.htm