米国内で着々と悪化する韓国による反日歴史捏造・攻撃活動。在米日本人家庭は酷い状況に晒されています。日本政府は「静観」ではなく「対処」すべきです。
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《【杉田水脈のなでしこリポート(12)】慰安婦問題がいかに深刻か…ニュージャージー在住の日本人女性の悲痛な訴えに耳を傾けてください》
2016.08.23 産経新聞
以前、なでしこレポートで、ニューヨークの国連サイドイベントについて書きました。このイベントではニューヨークだけでなく、全米から集まった多くの在米邦人の方々が協力してくださいました。圧倒的に多かったのは女性でした。皆さん、母親の立場でこの慰安婦問題が自分たちの生活に及ぼす影響を真剣に考えていらっしゃいました。
その中にニュージャージー州に住むNさんという方がいました。彼女は助産師さんとして地元の病院で大活躍する傍ら、様々な情報発信をされています。
ニュージャージー州と言えば、慰安婦像はありませんが、3つの碑が設置されており、米東海岸では反日勢力の強い地域です。そんな中で、Nさんはフリーペーパーに「日本政府、『強制連行』『20万人』『性奴隷』を完全否定!」というタイトルで今年2月の国連での杉山審議官発言を一面使って掲載したりと、行動力もピカイチです。
そんな彼女ですから、嫌がらせにあったりすることもあります。それと同時に彼女のところに『子供たちがこんな嫌がらせにあった』といった事例が集まっています。送られてきた相談メールをたくさん見せていただきました。
その中には、次のような内容が並んでいます。
・慰安婦の碑が建ってから、何も知らない子供たちに嘘の歴史を教育したり、学校では心無い言葉を韓国人の子供から浴びせかけられるなど現実の問題として私たちの目の前で起こっています。
・慰安婦像阻止の活動を行っている人に対して、脅迫ととれる内容のメールが届き、活動を中止するように書いてある。また、車に動物の死骸を置かれたりする嫌がらせを受けた人がいる。
・学校で日本人の男の子が一人、韓国人のグループに囲まれ、「謝罪しろ」としつこくからまれていた。
・小学校で韓国人の生徒に「独島はどこの島だ?」と聞かれ、知らないと言っても何度もしつこく聞かれる。
・高校の歴史の時間に「第2次世界大戦は日本が自分の力を誇示するために起こした戦争だ」「東条英機はヒトラーと同じだ」と映像を使って教えられる。
・クラスの生徒から「日本人はテロリストだ」とか、「パールハーバーや南京大虐殺はナチスドイツと同じだ」と言われる。
・100%日本人への差別以上に、日本人の母親を持つハーフジャパニーズという人たちが韓国人にとって憎悪の対象になっている。
こうした悲痛な相談メールを読んでどうお感じですか? かつて「週刊金曜日」という雑誌に「アメリカでの日本人イジメ話はデマ」という記事が載りましたが、その記事の方が「デマ」だと言わざるを得ません。
Nさんにニューヨークでお会いした時、「次はニュージャージーを訪ねて皆さんのお話をお伺いしたい」と思っていましたが、6月にそれがかないました。
ニュージャージーなどニューヨーク近郊に住む日本人女性が集まって立ち上がったばかりの「ひまわりJAPAN」のメンバー7名が集まってくださいました。「ひまわりJAPAN」は、アメリカにお住まいの日本人の方々に「正しい日本の歴史と現在日本が置かれている様々な状況をお伝えし、日本人としてまた未来を生きる日本の子どもたちが誇りを持って生きられるようサポートする」ことを目的に活動していらっしゃいます。
そこで私は、日本バッシングの最前線で戦う子供を待つ母親たちの「生の声」を聞いたのでした。
もともと日本人の住民が多かった地域も、ここ数年で様変わりしており、韓国人や中国人が多くなっているそうです。ニュージャージー州のレオニアという地域の公立学校は韓国人が60%を占め(残りの40%は白人、黒人、その他のアジア人)、一般にPTAのほかに韓国人だけのPTAも存在します。教師も韓国系が多く、メールにあったようないじめを訴えても「本当のことだから」と言って取り合ってもらえないのが現状だと聞きました。
そんな中、ニュージャージー州では「When My Name was Keoko」という本が夏休みの課題図書に決まりました。もともと米国の中学校で英語の副教材として広く使われている本だそうです。著者はLinda Sue Parkという韓国系米国人で、朝鮮を舞台にした青少年向けの歴史小説家として米国では非常に著名でありファンも多い方です。
日韓併合当時の朝鮮半島の生活を韓国人の立場で書いており、当然内容は「目に余る日本人の悪行」に終始しています。読んだ母親の一人は「あくまでも小説であり、内容はほとんど事実に基づかない」と言っていました。それでも子供たちはこの本を読んで感想文を書かなければならないのです。
また、高校では「鬼郷」や「アンブロークン」などの映画を教材に使い、生徒たちに議論をさせたりするそうです。ニュージャージー州フォートリーでは、そこに居住する韓国人高校生15人を含む計18人で構成された「ユース・カウンシル・オブ・フォートリー(YCFL)」という団体が主導して慰安婦碑の設置を進めています。
私が訪ねる直前の6月13日、YCFLのメンバーはマーク・ソコリッチ・フォートリー市長に会い、慰安婦碑設置計画を伝えました。それに対して市長は「慰安婦碑設置を積極的に支援する」と約束したと報道されています。その背景には異常な「反日学校教育」があるのです。
彼女たちの話を聞いていて、非常にふがいなく思ったのは、本来ならば在米日本人を助けなければならないはずの総領事館の対応でした。折しも日本では参議院選挙が始まったばかり。投票権を持っている人が総領事館に投票に行くにあたり、次のような電話をしたそうです。
昨年末の日韓合意以来、韓国ばかりでなく、全世界でこの合意に反対する「水曜デモ」(毎月第1水曜日、日本の在外公館前での実施)が活発化しています。ここも例外ではなく、総領事館前でデモが行われているそうです。そこで「投票に行くにあたり、デモが行われている日に当たるととても怖い。そもそもあのデモは日韓合意違反ではないのか?なぜ、領事館はやめさせないのか?」と話したところ、明確な答えは得られなかったそうです。デモに対しても野放しの状態が現在も続いているそうです。
領事館がそんな対応であっても「ひまわりJAPAN」の方々は決してめげません。彼女たちの主催で講演会が開かれることになりました。日本から明星大学の高橋史郎教授と私が講師で参加します。この原稿を書き上げた後、NYに向かいます。あちらの様子は追って「なでしこレポート」で皆さんのご報告いたします。ご期待下さい。
■ 杉田水脈(すぎた・みお) 昭和42年4月生まれ。鳥取大農学部林学科卒。西宮市職員などを経て、平成24年に日本維新の会公認で衆院選に出馬し、初当選。平成26年に落選後は、民間国際NGOの一員として国際社会での日本の汚名をそそぐために活動を続けている。好きな言葉は「過去と人は変えられない。自分と未来は変えられる」。
http://www.sankei.com/premium/news/160823/prm1608230005-n1.html
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