《ウクライナ政権崩壊=大統領代行に野党幹部-ヤヌコビッチ氏、出国図る》
ヤヌコビッチ氏の与党・地域党が、「反政権デモ隊と治安部隊の衝突で80人以上の死者を出した惨事の責任は同氏にあると強調し、事実上の絶縁を宣言した」。
これは重要です。親露派である東部が、ヤヌコビッチ大統領を擁護せず離れた、という事は、東部地域がまとまりイニシャティブを取る事ができない、キエフで進む西部親米欧派主導の政変が既成事実として承認されていく可能性があります。
今後の着目点は、親露派の東部地域がロシアの支援を受けつつ分離独立を画策するか、そして戦略的要地であり歴史的に複雑な経緯のあるクリミア半島がどちらの管轄下に置かれるかでしょう。
以下、記事抜粋。
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ウクライナ情勢は23日、最高会議(議会)がトゥルチノフ議長を大統領代行に選出、ヤヌコビッチ政権は事実上崩壊した。トゥルチノフ氏は、22日に釈放されたティモシェンコ元首相率いる野党「祖国」の幹部で、25日までに暫定首相を指名し、新政権づくりを急ぐ方針を示した。
報道によると、ヤヌコビッチ大統領は22日夜、東部ドネツクの空港で、チャーター機の出国が認められなかった。解任されたザハルチェンコ内相、プションカ検事総長も出国できなかったとされ、政権首脳や治安・司法部門の高官が一斉に国外逃亡を図った。
ヤヌコビッチ氏の与党・地域党は、反政権デモ隊と治安部隊の衝突で80人以上の死者を出した惨事の責任は同氏にあると強調し、事実上の絶縁を宣言した。