《【集団的自衛権 第1部 欠陥法制(5)】
特殊部隊使えぬ邦人救出 幻のアルジェリア派遣》
北朝鮮でもアルジェリアのケースでも、自衛隊は拉致被害者の救出ができません。
平時でも有事でも、海外で拉致されている日本人を自衛隊が救出できるよう、法改正が必要です。
以下、記事抜粋。
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「北朝鮮で内乱が起きたとき、自衛隊は拉致被害者を救出できない。法整備が必要ではないか」
今月5日の参院予算委員会でそう質問され、安倍晋三首相は踏み込んだ見解を示した。「部隊を派遣して自国民を救出することは国際法上、『自衛権の行使』として認められる場合があると考えられる」
だが、憲法の制約により自衛権行使のハードルが高い日本の場合、阻害要因がある。北朝鮮の内乱のような事態は「武力攻撃」が発生しているとは認定できず、首相は「自衛権の発動要件に該当するとはいえず、自衛隊の特殊部隊派遣は憲法上難しいといわざるを得ない」と答えた。
陸上輸送任務に就く自衛隊員が携行できる装備も機関銃や小銃、拳銃に限られていたが、戦車に応戦できる無反動砲などを念頭に現地情勢に応じた装備を携行できるように改めた。
ただ、これで十分とはいえない。国際標準である妨害行為を排除するための武器使用を認めることを見送ったからだ。防衛省幹部は「邦人が外国勢力に拘束されていれば救出はできない」と指摘する。前海上幕僚長の杉本正彦氏も「救出というのは現地に部隊を送り込み、邦人を奪還してくることだ。自衛隊が機関銃しか持っていないのに相手がバズーカ砲を持っていれば任務を果たせない」と語る。