令和3年度決算について

令和3年度決算について

総括質疑

○ひやま委員長
次に、吉田 康一郎委員、質疑をどうぞ。
○吉田 委員
育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会、吉田 康一郎です。よろしくお願いいたします。

質疑に先立ちまして、本日、安倍元首相の国葬が行われております。1時の段階で、一般献花が1万人を超えていたとのことでございます。本日5時までの国葬ということで、この献花をする一般参加の献花の方もどんどん膨れ上がると思っております。私も、この最も憲政史上在任の期間が長く、多大な業績を残した安倍元首相の業績に尊敬と感謝を捧げ、そして衷心より御冥福をお祈り申し上げる次第であります。

それでは通告に従いまして、まず育児支援施策について伺ってまいります。在宅育児支援について伺います。3月の予算特別委員会において、私は現在の中野の育児支援施策は就労育児家庭に対するものばかりで、在宅育児家庭への支援がほとんどない問題について指摘しました。この質疑における答弁で、区は未就学児のいる就労家庭に対しては、保育サービスに係る経費として、子ども1人当たり年額約230万円の予算を投じている一方、在宅家庭に対しては、幼稚園関係の年額約50万円の予算しか投じておらず、子ども1人当たり年額約80万円の差が生じていることが明らかになりました。この問題について、区は在宅育児家庭にも、就労育児家庭にも公平に経済的支援を実施すべきだと質問したところ、研究してまいりたいとの答弁がありました。そこで、この財政支出の格差を埋めるため、例えば、在宅育児家庭に対して追加の育児手当を支給することなどの施策が考えられると思いますが、3月以降の研究の結果、どのような施策を検討しているのか、伺います。

○青木子ども政策担当課長
就労育児家庭のみでなく、在宅育児家庭に対しても、子ども・子育ての支援のサービスを提供し、適切に支援をしていくという視点が重要であると認識してございます。こうした視点も持ちながら、子ども・子育て支援に関する取組の充実に向けて検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○吉田 委員
もう酒井区政も2期目でありますので、検討だけでなく、実際に本当に決断をしていただきたいと、このように思うわけであります。

これ関連して2番目に、給食費の無償化について伺います。3月の予算特別委員会で、フィンランドやスウェーデンでは、小・中学校の給食は無償、英国では、小学校一、二年生の給食は無償であること、我が国内では、全国1,740の自治体のうち76の自治体で小・中学校とも無償、424の自治体が一部無償、一部補助を実施しており、その数が少しずつ増えていることを指摘しました。

そして、最近のメディアでも取り上げられましたが、23区では初めて、葛飾区が来年4月から区立小・中学校の給食費を完全無償化することを発表しました。現在、杉並区と世田谷区が給食費の無償化を検討しているとのことであります。そして東京の隣接自治体として、千葉県市川市が中学校と特別支援学校で来年1月から、そして小学校も来年4月から完全無償化を実施いたします。

3月の予算特別委員会で、まずは小学校だけ、あるいはイギリスのように1年生だけとか、いろいろ提案をしましたけれども、23区内でも、小・中学校の完全無償化を打ち出す自治体が出てきた状況を踏まえ、子育て先進区を標榜するならば、先ほど提案いたしました在宅育児家庭への育児手当の増額とか、あるいは給食費の無償化とか、どちらかだけでも何か打ち出してほしいものだと思いますが、見解を伺います。

○松原学校教育課長
給食費の無償化についてでございます。学校給食の充実のために各自治体が行っている取組につきまして情報収集を行うとともに、無償化に係る様々な影響を精査し、研究を続けてまいりたい、このように考えております。
○吉田 委員
積極的な検討と、そして実現をこい願うものであります。

そして次に、当初予定にありませんでしたが、先日の委員会で、さきの区長選に関連して我が区の合計特殊出生率の推移について議論がありましたので、一言申し上げておきます。我が国の出生率の推移については、私も都議会議員の頃から区の育児環境を示す基本的な指標として強い関心を持って追ってきており、3月1日の私の予算特別委員会の総括質疑でも取り上げました。今公開されているそのときの議事録には、私の次のような発言が残っています。

今回の資料要求で、中野区の最終の合計特殊出生率が出ました。0.97であります。これまでずっと、るる申し上げてきたとおり、平成29年に1.04、平成30年に1.00、そして令和元年に0.93と、酒井区政になってからどんどん23区内の出生率の順番が下がって、びりになったわけでありますけれども、とうとう最新に0.93が0.97、少し改善したわけであります。その前の年の1.00には届かなかった、道半ばというよりも、2歩後退した後で半歩だけ前進した、こういう状態であります。23区内の順位はまだ公表されていないということですが、これが改善していることを祈るばかりであります。

このように当時質問し、答弁を求めております。つまり、中野区の当時の最新の出生率が出たけれども、23区内の順位はまだ公表されていない、こういう状態でした。他区との比較ができない。数値は少しばかり改善したけれども、びりを争う他区も同じく改善をして、うちは引き続きびりなのか、それともびりから2番目、あるいはもうちょっと順位を上げることができたのか、祈るばかりであると、こういう状況であったわけであります。

で、私も応援したいながきじゅん子氏が、区長選への表明をした記者会見をしたのが4月22日であります。その場で公表、配布した様々な公約は、それに間に合うように内容を固めて、入稿印刷しなければなりませんでした。あいまいさが残る最新の数値を書き込んで、万一問題が起きて、全部刷り直し、そういうリスクは取ることができませんでした。後づけで、中野区が下がり続けた順位がびりから2番目になったと、後から分かった、だから先進区なんだ、すごい実績なんだと言われても、そもそも下がった都の平均の1.12に対して、上がったと喜ぶ中野区の0.97という数字がどれだけ低いかと、こういうことだと考えております。

次に、私立幼稚園支援の補助について伺います。私立幼稚園は、区の幼児教育を担ってきた大切な幼児教育機関であります。しかし、近年、幼稚園の在園率が下がっていると聞きます。そこでまず、私立幼稚園の直近3年間の在園率がどのくらいか、伺います。

○渡邊保育園・幼稚園課長
私立幼稚園の在園率でございますけれども、令和2年度は78.3%、令和3年度は72.6%、令和4年度は66.6%でございます。
○吉田 委員
残念な数字でありますね。年々下がっているわけですが、この原因を区はどのように考えていますか。
○渡邊保育園・幼稚園課長
フルタイムで働く保護者が増加しているため、保育園に預ける保護者が増加する一方で、幼稚園に預ける保護者が減少していることが幼稚園の在園率が下がっている主な原因であると考えております。
○吉田 委員
区は働いている保護者も幼稚園に子どもを預けることができるよう、私立幼稚園が行う幼児教育時間外の保育に対し、補助金を交付しています。しかし、長時間の保育を行う幼稚園がその分多く支援を得られるという仕組みになっていません。条件を細分化するなどして、長時間の保育を行う幼稚園には補助金を手厚くする等の見直しを行うほうがよいと思いますが、見解を伺います。
○渡邊保育園・幼稚園課長
私立幼稚園が実施する幼児教育時間外の保育に対する補助金の条件の見直しにつきましては、私立幼稚園の状況や保護者の要望も踏まえ、検討してまいります。
○吉田 委員
よい答弁ありがとうございます。

次に、街路樹について伺います。まず最初にこの写真を、皆様。区長、この写真は何でしょうか。

○酒井区長
ちょっと視力があまりよくないもので、よく……。薬師柳通りの歩道だと思います。
○吉田 委員
そうです。私の事務所です。これは、ここは街路樹なんです。で、高木が生えているか、少なくとも低木が生えてなきゃいけないところであります。

そして、街路樹には、車と歩行者の分離などの交通安全性を向上させたり、緑陰、緑の陰ですね、木陰を形成し、日差しを和らげたり、ヒートアイランド現象の緩和、排気ガスや騒音を和らげ、町並み景観に統一感や彩り、潤いをもたらすなど、様々な役割があり、高木、低木など様々な樹種が植えられているものであります。

中野区道にも街路樹が整備されていますが、この写真のとおり、管理が行き届かなければ、枯れたりなくなったりしてしまいます。私の事務所があります薬師柳通りは、名前のとおり高木として柳、そしてハナミズキ、低木には、かつてはツツジ、そして歩道がインターロッキングになってからはサツキが植えられて、季節には美しく花が咲くと、こういう歩道であったはずでありますが、現在では、この写真のように、ところどころに雑草が残っているだけで、多くがなくなってしまっている。これはこの写真の箇所だけではありません。スマホに10枚ぐらい写真があって、もうずっと皆さん、後で関心があったら私のスマホを見に来てください。ずっとこんな感じなんです。

そして、こういう状況は、薬師柳通りだけのことじゃないんだろうと思うんです。このような街路樹の状況について、区はどのように把握しているんでしょうか。

○村田公園課長
街路樹の状況についてですが、月に1回、全路線を巡視いたしまして、問題箇所があれば順次対応しているところでございます。歩道上の植樹帯という厳しい育成条件のため、一部に枯れやなくなっている箇所があることは認識しているところでございます。
○吉田 委員
これね、一部じゃなくてほとんど全部なんですけど。区も街路樹が枯れたりなくなったりしている状況を認識しているということでありますが、このような状況になったのは、最近のことじゃなくてもう何年も前からのことであります。このように長期にわたって放置されてきたというのは、理由は何なんでしょうか。
○村田公園課長
街路樹の管理におきましては、歩行者の通行空間や信号の視認性の確保などの交通安全性、円滑性の確保を優先した剪定等を行ってございます。また、中高木の枯れに対する伐採、抜根、補植なども実施しているところでございます。そのような中においても、低木の補植もできるだけ実施しているところでございますが、補い切れていないというような状況でございます。
○吉田 委員
ちょっと補い切れていなさ過ぎるんですよね。区が今年の6月に中野区景観方針を策定しました。街路樹も緑の軸として位置付けられることによって、景観要素として街路樹の緑が連続し、適切に維持管理される必要性はますます高まっていると思います。今後、適切な道路空間の環境、あるいは緑の軸をつくっていくために、現在の街路樹の維持管理の在り方について、例えば、場所ごとの街路樹の状態を指標で評価する仕組みを導入するなど、再考していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。そしてまた、その取組に際しては大きく経費、費用を増やさずに済む工夫も必要だと思います。現在新たに取り組んでいることがあれば、それも併せて今現在の質問についてお答えください。
○村田公園課長
街路樹の維持管理の在り方についてですが、街路樹の枯れを未然に防ぐことが良好な景観や環境の確保と維持管理の効率性を高めることの両立につながることと考えるため、事業者とも連携を図りながら、路線、樹種などの育成状態、特徴等の状況把握に努め、分かりやすい指標で評価するなどして、計画性のある維持管理に取り組んでまいりたいと考えております。

また、現在の取組といたしましては、交通安全性、円滑性を確保するための維持管理は継続していくとともに、経費を増やさず補植等も進めていけるよう、東京都苗木生産供給事業による苗木の無償提供を最大限使えるように、配給時期と施工の調整を行っているところでございまして、気候などを考慮し、10月以降、特に低木が少なくなっているところを優先的に補植していく予定でございます。

○吉田 委員
これに関連して、ちょっと質問をはしょりまして、道路の舗装についてちょっと伺います。この薬師柳通り、透水性のインターロッキングのブロック舗装にしていただいて、非常に明るいし、いい歩道になったと近隣の人は本当全員喜んでいるんですけれども、それでバリアフリー化も進んでよかったと思っているんですが、実は水たまりができて、歩行に非常に差し障りがあるということ、数年来、実は区のほうに要望してまいったんですけれども、いまだに解消されていないところがあります。

これもやはり、ここだけではなくて、中野区中、そういうところがあるんだろうと。どうして改善しないのかなと、このような水たまりや陥没とか、道路の異常、損傷について、区に陳情とかどれぐらいあるんでしょうか。それにどのように対応しているんでしょうか。そして、今後どのように改善をしていくのか。まとめて御質問します。

○井上道路課長
道路の異常等に関する陳情件数と対応についてですが、昨年度は約2,200件程度の要望がございまして、対応を行ったところです。道路陥没やへい死動物の処理については、委託業者を活用し、直ちに対応してございます。一方で、水たまりの解消等、検討に時間を要するものもございます。道路の今後の維持管理の効率化についてですが、今年度よりこれまでの損傷が発生してから対応する対症療法型の管理ではなく、予防保全型の維持補修を積極的に行うことといたしました。これによって、事故を未然に防ぐとともに、トータルコストの削減につなげていきたいと考えてございます。
○吉田 委員
期待していますので、よろしくお願いいたします。

次に、国民保護施策についてのうち、国民保護計画について伺います。生藤議員が昨日、非常にすばらしい質疑をされたので、いろいろそこは割愛しまして、まず日本が置かれている状況、周りに中国、ロシア、北朝鮮、どれも本当に命をないがしろにすることを平気でやっている、こういう国が周りにあって、日本に対する武力行使だけが優しく人道的に行われるなんてことは考えられません。そして、有事は、一旦始まってしまえば、それから泥縄的に対応するというのでは、国民、区民の命は守れません。今年の第2回定例会において、弾道ミサイルを想定した区の初動対処マニュアルについて、適切に作成をしていきますとの回答がありましたが、その後の進捗状況を伺います。

○石崎総務部防災危機管理課長事務取扱
現在、国から示された「弾道ミサイルを想定した市区町村の初動対処マニュアル作成の手引き」を読み込むとともに、他自治体の例について現在調査研究を進めているところでございます。
○吉田 委員
これは国、都という上部団体もあることで、なかなか進めにくいのは分かりますが、ちょっとスピードはじれったいかなと思っております。そして、昨日の生藤議員からの質問で、区内で指定された避難場所、地下施設を有する施設は12か所との答弁がありました。この12か所とは、地下鉄の駅舎、そして区有施設であると理解しております。しかし、区内には、例えばこの近く、セントラルパークの地下集会所のように、避難施設として適切であろうという場所があります。こうした民間施設についても、協力を要請し、避難施設として指定していくべきだと考えますが、これについての取組状況を教えてください。
○石崎総務部防災危機管理課長事務取扱
避難施設は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律に基づき、東京都が指定するものでございます。区内施設の選定等につきましては、区も協力をして行っているところでございます。今年度中に地下施設を含め、区内民間施設の選定及び各施設への協力要請を行う予定でございます。
○吉田 委員
今年度内と御答弁いただき、非常に心強く思っております。そして、この武力攻撃事態などを想定した訓練の実施について伺います。いろいろと困難はあろうかと思いますが、このミサイル事態というのは、区民も想定ができないわけですよ。なるべく早く、実際に訓練をやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○石崎総務部防災危機管理課長事務取扱
武力攻撃事態等を想定した訓練を実施するためには、区民の皆さんをはじめ、関係機関等の理解と協力が必要であり、訓練を直ちに実施することは困難でございます。他自治体の実施例等について、調査研究を続けてまいります。
○吉田 委員
もう一問質問がありましたが、飛ばして、この項は終わらせていただきます。ありがとうございます。

次に、人権施策について伺います。また、これについて先ほど竹村議員から、非常にすばらしい質疑がありました。最近というか、8月から、北朝鮮の拉致問題の解決に向けて、ブルーリボンを守る議員の会が発足しました。そして、9月14日、ちょっと前の時点で627人の賛同者がいます。このブルーリボンバッジの意義というのを改めて区はどのように認識しているか、教えてください。

○堀越ユニバーサルデザイン推進担当課長
ブルーリボンバッジの意義でございます。本年8月にブルーリボンを守る議員の会が福岡県の市議会議員を会長として発足し、ブルーリボンバッジの着用を呼びかけていることは確認してございます。ブルーリボンバッジは、拉致被害者救出を求める国民運動の象徴とされていると認識をしてございまして、北朝鮮による日本人拉致問題について、政府に拉致問題対策本部が設置されていることからも、ブルーリボン運動により周知効果を高めることは意義のあることと考えてございます。
○吉田 委員
そのとおりだと思います。今年8月に、ブルーリボンバッジの普及活動も行っている救う会、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会が西岡会長名で、全国市議会議長会にブルーリボンバッジ着用に関する共同声明の協力要請というのをしています。これより前、昨年、令和3年11月に、この救う会などの依頼を受けて、全国都道府県知事会、市長会など地方6団体にも、バッジ着用に関する文書が発せられています。この文書、発送を受けて、例えば、小池知事がブルーリボンバッジを着用した、あるいは警視総監が初めて着用した、あるいは大阪の吉村市長が着用した、大阪府警本部長が着用したなどがニュースになっております。そして私が非常に心強く思ったのは、デニー沖縄知事も着用したということであります。この救う会などの依頼について、区は令和3年の要請を受けて、内容を区長までお伝えをし、検討を行ったのか、伺います。
○堀越ユニバーサルデザイン推進担当課長
ブルーリボンバッジ着用の呼びかけについてでございますが、委員おっしゃいます通知につきましては、市長会からは特に通知は受けていないところでございます。なお、令和3年11月26日付で、東京都総務局人事部からは、北朝鮮人権週間におけるブルーリボンの着用等についてという件名で、各区市等の所管課長宛てに送られた通知はございました。こちらは要請などではございませんで、内容といたしましては、北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会から、同じ知事の会会員である各知事宛てに送られた通知が添付をされてございまして、本事業の趣旨に鑑み、配慮を願いたいというような趣旨のものでございました。この通知内容は区長までは伝えておらず、所管といたしましても、参考とはいたしましたものの、特に職員に呼びかけを行うことの検討などは行ってございません。
○吉田 委員
すみません、ちょっとよく聞こえなくて、区長へのちゃんと報告というかは行ったんですか。もう一度お願いします。
○堀越ユニバーサルデザイン推進担当課長
通知内容は、区長までは伝えてございませんでした。
○吉田 委員
これ、忙しいと思うんですよ。去年は何とか人権なんとか条例もつくっていたし、だけれども、通知はやっぱり区長に届いていないのは問題だと思うんです。後ほどちょっと見解を区長にも伺いたいんですが、まず区の状態について、ブルーリボンバッジを管理職などに配布して着用を促している自治体というのもあります。例えば杉並区では山田元区長のときに、管理職はずっと皆つけていました。区は、他の自治体における配布状況などは把握していますか。
○堀越ユニバーサルデザイン推進担当課長
ブルーリボンバッジの着用状況についてでございます。2018年に兵庫県庁が、昨年は大阪府の堺市、泉南市などの自治体で管理職などの職員にブルーリボンバッジを配布したことは報道がされているところでございます。隣接区などへ今回問い合わせましたところ、杉並区が10数年前に管理職などに配布したことがあるとのことでございましたが、職員に着用を呼びかけた例は、現在ほかの区では確認できていないところでございます。
○吉田 委員
基礎自治体、区市町村ではそういう状況であったとしても、まず国では全閣僚がこの北朝鮮人権侵害問題啓発週間につけた、あるいは先ほどデニー知事、小池知事、あるいは大阪の吉村知事がつけた、こういうような状況であります。

中野区は、例えばピンクリボンとかオレンジリボンとか、区長も含めて様々に管理職に人権啓発のバッジを配布し、着用を推奨していると理解しています。ぜひ北朝鮮人権侵害問題啓発週間、12月10日から16日、この期間だけでも区長をはじめ管理職の皆様に、このブルーリボンバッジの着用、これは国も、あるいは救う会、あるいは家族会も、願っているわけでありますので、ぜひ着用を促して、あるいは着用していただきたい、このように考えますが、区長の見解を伺います。

○酒井区長
北朝鮮による拉致の問題につきましては、重要な人権課題と考えておりまして、私自身の着用や区の管理職等への着用の呼びかけについては今後検討してまいります。
○吉田 委員
ありがとうございます。ぜひ前向きな検討の結果を期待しております。

外国人施策として、国民健康保険の取組について伺います。生活保護の施策については、また別の機会にします。外国人施策としての国民健康保険、中野区全体の保険料、令和3年度の収納率は87.4%でありますが、日本全体の状況をから理解するに、日本人と日本国籍の人と外国国籍の人では収納率に差があるということが妥当だというか、蓋然性が高いと考えております。日本人の被保険者と、総数でいいので外国人の被保険税の収納率は何%か、区は把握しているでしょうか。

○伊藤保険医療課長
2019年度から2021年度の3か年の平均ということでございますけれども、日本人の被保険者が90.9%、全外国人被保険者の平均は74.2%でございます。
○吉田 委員
私は今の数値、意外に高いなという感想を持っています。そして、しかし、やっぱりその日本国籍者との差があるのは、20%ぐらいあるわけで、この外国人被保険者の収納率が低い理由は幾つか想定されるんですが、あるいはまた全ての外国人が、外国の国籍の人が保険料を滞納しているわけではないと思います。被保険者の外国人の被保険者の数、上位10位までの、どういう国籍の人が被保険者が多いのか。そして、それぞれの収納率はどれぐらいのパーセンテージなのか、把握していますか。
○伊藤保険医療課長
外国人上位10位の国籍につきましては、中国、ネパール、韓国、ベトナム、台湾、ミャンマー、米国、フィリピン、タイ、フランスでございます。最も高いのが中国でございまして、約60%程度といったようなところで、最も低いところにつきましては、ベトナムが収納率、約14.1%程度といったようなところでございます。
○吉田 委員
ついでに一番低いのがベトナム14.1%、2番目に低いところぐらいまでは言えますか。
○伊藤保険医療課長
2番目に低い国につきましては、ネパール、被保険者数が1,200人で、収納率が22.5%といったような数字になってございます。
○吉田 委員
その国自身において国民健康保険制度が整っていないような国は、やっぱり収納率下がるのは当然――当然と言っちゃいけないけど、仕方のないことだと思うんですね。しかし、保険としては大変困った状況であります。この二つの国の国籍者に対して、やっぱり10%とか20%ではちょっと問題なので、令和3年度はどのような対策を取って、そしてまた今後どのような対策を取っていくのか、伺います。
○伊藤保険医療課長
令和3年度、これは前々からございますけれども、ベトナム、ネパールを含む5か国語の外国語版のガイドブックをホームページからダウンロードができるようにしてございます。また、令和3年度につきましては、税務課と連携しまして、制度の説明会を1回開催してございます。今年度につきましては、他の地域でも説明会を開催できるように検討していきたいと考えてございます。また、外国人向けの収納対策といたしまして、区民文化国際課、国際交流協会等との情報交換、あるいは連携外国人学校や専門学校での制度周知なども検討してまいりたいと考えてございます。
○吉田 委員
しっかりとやってください。よろしくお願いします。

時間が限られているんで、最後1問だけ。その他の中で、防災資機材について伺います。実は先日、自分の近隣の町会の防災倉庫の点検に参加をいたしまして、簡単に言えば、発電機、それから軽可搬ポンプ、この二つが壊れておりました。そして、区が配布している防災資機材の中に、「らくらくおんぶ」という商品名なんですけど、おんぶひもタイプの背負い式救助脱出用具があるんですが、この取扱い説明書を見ても、この集まった防災班の人たちが誰も使い方が分からなかった。一生懸命図を見ても、図と本物が一致しないんですよね。私も防災士の資格を取らせていただいて、時々防災士の研修に出ているんですけど、いろいろの直結ポンプとか、もやいひも結びとか訓練するんですけど、この脱出器具についての訓練を一度もしたことがないんです。こういう状況では、発災時になかなかきちんとした対応ができません。軽可搬ポンプの故障の問題、そして発電機の問題、そしてこの脱出器具について、マニュアルがちゃんとしていない。そして訓練の機会もなかった。この4点、短くお伺いいたしたいんですが。

○吉澤防災担当課長
区としましても、自助、共助により被害の軽減を図っていただくためには、防災資機材の適正な維持管理が重要だと認識しております。防災資機材の点検につきましては、年に一度、防災会に依頼いたしまして、点検結果報告書を受けまして、それに基づいて区は適正な維持管理をしているところです。また、委員から御指摘いただきましたおんぶひもタイプの抱っこひもですけれども、こちらにつきましては、今後、取扱い、区民の皆様の目線を考えた導入、それから説明書の分かりやすさ、その辺を導入の際の視点としまして取り扱ってまいりたいと考えております。
○ひやま委員長
以上で[27]吉田 康一郎委員の質疑を終了します。