一般質問
1 公共用地取得の原則について
2 治水対策について
3 国旗及び国旗に準ずる旗の取扱いについて
4 中野駅新北口駅前エリア再整備について
5 桃園第二小学校、昭和区民活動センター建替え及び文園児童館について
6 その他
- ○議長(高橋かずちか)
- 次に、吉田 康一郎議員。
- 〔吉田 康一郎議員登壇〕
- ○12番(吉田 康一郎)
- 育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会の吉田 康一郎です。若干、他の方の質疑とかぶる面が出ましたけれども、論旨の都合上、通告どおり質問させていただきます。
まず、公共用地取得の原則について伺います。
先日、しらさぎ親子農園用地と白鷺たんぽぽ広場用地の返還についての報告がありました。数十年にわたり、区に用地を無償貸与してくれた地権者に改めて感謝を申し上げます。
この親子農園と広場の間の道路は幅4メートル未満の部分があります。多くの区民が利用してきたこの道路は、長期間そのままの状態が続いていたことになります。私も折に触れ通るこの道路は、今も区民にとって重要な路線だと考えます。地先の地権者が区に協力的な、このような4メートル未満の狭隘な道路において、数十年間放置することなく、建築計画がない場合でも道路を拡幅するための用地を取得していく方策はないのか伺います。
次に、都市計画道路や防災まちづくりといった大きな計画がなくとも、狭隘な道路を改善するために可能な用地を区が先行取得しておくことで、街区の整形化や道路の直線化など、道路計画の自由度は高まり、まちの質と価値が向上すると考えます。例えば、私道の寄附にはいろいろと条件があるようですが、土地所有者が土地を寄附する場合に、測量や分筆等の費用を区が負担することで道路整備はより進むと考えますが、見解を伺います。
次に、治水対策について伺います。
先般の台風19号は各地に大きな被害を出しました。被害者に改めてお見舞いを申し上げ、犠牲者に心よりお悔やみを申し上げます。
中野区内を流れる川の流域の降雨量は比較的少なく、平成17年の豪雨を契機とした激特事業の効果もあり、区内で溢水や氾濫はありませんでしたが、降雨量が多かった地域では、1日の総降雨量が900ミリを超え、1時間に70ミリ以上の豪雨があった地域もあり、甚大な被害が生じました。同規模の豪雨があった場合、神田川や妙正寺川などに溢水や氾濫の危険性はあるのかないのか伺います。
そして、このような豪雨が我が流域で発生する可能性も十分に考えられ、そして今後、気候変動でさらなる豪雨のおそれもあります。今後の治水対策について区の見解を伺います。
次に、国旗に準ずる旗である旭日旗の取扱いについて伺います。
我が国の伝統的意匠として古来親しまれてきた旭日の意匠は、祭り、祝事、祈願、応援等、さまざまな場面で愛用されてきました。スポーツの応援で使用されることも多く、ことしはラグビーワールドカップが日本で開催され、赤と白のジャージに身を包んだ日本代表選手の活躍とともに、各国の応援団が旭日旗で日本チームをも応援してくれたことが印象深い大会でした。中野区内でも、初戦の日本対ロシア戦のパブリックビューイングが開催され、中野体育館では多くの区民が盛り上がったと伺っています。
来年はいよいよ東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。中野区でも平和の森公園内に整備される新総合体育館が卓球競技の公式練習会場となりますが、これまで以上に区内の施設やさまざまな場所で、区民のみならず、さまざまな人々がさまざまな競技を観戦し、声援を送ることになると思います。
そこで、オリンピックやラグビーワールドカップの競技会場への旭日旗の持ち込みについて、政府、そして東京オリンピック・パラリンピック組織委員会、ラグビーワールドカップ2019組織委員会の見解を伺います。
そして、次いで国等の見解を踏まえ、区内の施設等に旭日旗を持ち込むことについての区の見解を伺います。
次に、中野駅新北口駅前エリア再整備について伺います。
現在の計画では、市街地再開発事業における転出補償により新区役所整備の財源を確保することとしています。豊島区役所跡地や板橋駅前の再開発では、土地を売らず、70年間の定期借地権を設定し、前払い地代を得て事業を行っています。一度売れば、次は売れないからです。我が区では、定借を活用した事業の試算はしているのか、検討しているのであれば示していただきたい。
次に、民間参画事業者の公募のプロポーザルに当たり、転出補償のみならず、定期借地を活用した提案をしてもらい、比較すべきだと考えます。そのような公募は可能なのか、あるいはそれにかわる比較検討の手段を確保していただきたいですが、見解を伺います。
最後に、桃園第二小学校、昭和区民活動センター建替え及び文園児童館について伺います。
桃園第二小学校の建て替えについて、中野区立小中学校施設整備計画では、建て替え期間中は上高田小学校を仮校舎として使用する案が示されましたが、踏切を越えることなど、上高田小学校まで通学することへの安全上の不安などから、桃園第二小学校の保護者や地域から計画の見直しが強く望まれてきました。これを受け、教育委員会は桃園第二小学校の敷地に仮設校舎を設置し、現地に通学しつつ建て替えを行う案も示しましたが、この案は工期が6年かかり、長期間、校庭や体育館などが使えないこともあり、こちらも地域の支持が得られていません。
地域では、急遽アンケート調査が行われ、また5町会長・PTA会長・同窓会長連名で区長に対話集会を求め、去る23日、区長に同集会を催していただき、感謝をしているところであります。同集会では、区長より、今後は地域とよく相談しつつ、他の所管も連携して新たな視点を持ちながら検討を進めていく旨の方針を示していただきました。そこで、現在、地域では昭和区民活動センターの建て替えも計画されています。区民活動センターは桃園第二小学校と隣接しており、小学校の建て替えと連携させることで、双方のより効果的・効率的な整備は可能となると考えます。現在の区民活動センターの建て替えに向けた作業を一旦とめて、学校改築とあわせて計画を検討すべきと考えます。見解を伺います。
次に、桃園第二小学校と区民活動センターのすぐ近くに文園児童館があります。児童館は今、再編が検討されていますけれども、文園児童館の今後の取り扱いについて、桃園第二小学校の建て替えとの関係の中でどう考えていくのか伺います。また、改築後の桃園第二小学校内に学童クラブを併設するキッズ・プラザを設置する計画と理解していますが、新校舎の建て替え計画にどのように配慮していただけるのか、伺います。
最後に、上高田小を仮校舎とする計画ありきではなく、区民活動センターや文園児童館なども含めた形で、桃園第二小学校の改築の進め方について改めて検討していただきたいと考えますが、見解を伺い、質問を終わります。
- 〔区長酒井直人登壇〕
- ○区長(酒井直人)
- 吉田 議員の御質問で、2番、治水対策について私からお答えいたします。
河川の溢水や氾濫の危険性についてでございますけれども、想定雨量を超える雨量があった場合、当然溢水の危険性はあると認識しております。これまで時間雨量75ミリの降雨により生じる浸水被害に対して、安全を確保するために、危険性の高い地域を中心に東京都が護岸整備を進めているところでございます。東京都では浸水被害の早期解消を目指し、計画的に護岸整備に取り組んでいると聞いております。
今後の治水対策についてでございます。中野区では流域対策として、神田川流域関係各市等の協議会で平成30年3月に改定された神田川流域豪雨対策計画で、令和19年度における整備目標としている時間雨量75ミリ対策を達成するために、平成30年7月に中野区豪雨対策実施計画を策定し、道路工事にあわせ、道路の地下に雨水貯留・浸透施設の設置を実施しております。また、300平方メートル以上の敷地での建設工事を行う場合、雨水流出抑制施設の設置を指導しております。東京都では内水氾濫等の防止を目的として、第二桃園川幹線整備事業に着手しております。また、河川の溢水を防止するため、環状7号線の地下に設置している神田川・環状7号線地下調節池を延伸し、白子川地下調節池と連携させる工事に着手しております。このほか、神田川や妙正寺川での護岸改修工事を引き続き進めていく予定であると聞いております。
- 〔教育長入野貴美子登壇〕
- ○教育長(入野貴美子)
- 私からは、桃園第二小学校改築の進め方の検討についてお答えいたします。
桃園第二小学校の改築手法について、昭和区民活動センターの土地を含めた仮設校舎の設置や、区民活動センターとの一体的な改築も含め、引き続き児童の保護者や地域から十分に意見を聞きながら検討を進めてまいります。
- 〔都市基盤部長奈良浩二登壇〕
- ○都市基盤部長(奈良浩二)
- 私からは、公共用地取得の原則の御質問についてお答えいたします。
まず、建築を伴わない道路拡幅についての御質問でございます。御質問にございましたしらさぎ親子農園事業用地と白鷺たんぽぽ広場用地の間の区有通路は、建築基準法の道路ではないため、狭隘道路拡幅整備事業の対象外となりますが、一般的には建築基準法42条2項道路に接する敷地については、建築行為が伴わない場合におきましても、地権者等の、権利者の同意があれば、任意のセットバック工事により道路拡幅を行うことは可能でございます。
次に、土地を道路として寄附する際の費用についての御質問でございます。都市計画道路や地区計画における避難道路等の公益上必要な道路用地につきましては、測量費用の負担を含め、必要な補償を行っているところでございます。それ以外の宅地等の一部を道路として寄附していただく際には、道路部分を分筆するため、土地の境界確定が必要となってまいります。個人等が所有する財産の境界を確定するために、区が測量費等の費用を負担することは適切ではないと考えてございます。
- 〔健康福祉部長朝井めぐみ登壇〕
- ○健康福祉部長(朝井めぐみ)
- 私からは、旭日旗の取り扱いについての御質問にお答えいたします。
東京2020大会会場及びラグビーワールドカップ2019大会会場への旭日旗の持ち込みにつきましては、持ち込み禁止品に該当しないというのがそれぞれの大会の組織委員会や国の見解というふうに聞いております。区内のスポーツ施設などへの持ち込みにつきましては、国などの見解を踏まえつつ、適切に対応していきたいと考えております。
- 〔中野駅周辺まちづくり担当部長豊川士朗登壇〕
- ○中野駅周辺まちづくり担当部長(豊川士朗)
- 私からは、中野駅新北口駅前エリア再整備につきましてお答えいたします。
まず、定期借地権方式の試算についてでございます。中野駅新北口駅前エリア再整備の事業手法につきまして、他区の事例も参考に定期借地権を設定した場合の概略の試算を行いましたが、本事業において目指すまちづくりの実現や新区役所整備費の財源を確実に確保するためには、市街地再開発事業は妥当であると考えております。
定期借地権設定の場合の試算につきましては、今定例会中の中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会においてお示しする予定でございます。
それから、定期借地権方式の提案についてでございます。中野駅新北口駅前広場再整備における民間参画事業者公募におきましては、再整備事業計画に基づいた提案を審査するため、区が事業手法として示した……
- ○議長(高橋かずちか)
- 質問時間終了しておりますので、速やかに答弁を終了願います。
- ○中野駅周辺まちづくり担当部長(豊川士朗)
- 市街地再開発事業による提案を求める考えでございます。
- ○議長(高橋かずちか)
- 質問時間は終了しておりますので、答弁は結構でございます。
以上で吉田 康一郎議員の質問は終わります。