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2013年、自民党政権は「電波オークション」を廃案にしました。民主党政権の手柄となるのを嫌ったのでしょうか。
しかし、もう良いでしょう。「電波オークション制度」の導入を。

《政治に翻弄された「電波オークション」 廃案のウラに自民党》
2013.02.04 産経新聞

 競争入札方式で最も高い価格を提示した事業者に周波数を一定期間与える「電波オークション」の制度化が見送られることになった。NTT民営化、外資規制撤廃に続く、通信行政の重要な規制緩和が撤回された。総務省が1年以上かけて制度設計し、閣議決定を経て関連法案が国会提出されたにもかかわらず、一度も審議されることなく廃案になったのは、野党だった自民党が反対したからだ。(フジサンケイビジネスアイ)

 新藤義孝総務相は1月29日の閣議後会見で「(電波オークションには)メリット、デメリットがある。いろいろ検討したい」と述べた。しかし、自民党が導入を前向きに検討することはなさそうだ。

 電波オークション導入に積極的だった民主党の政権下で、当初は腰の重かった総務省も、昨年3月の国会提出にこぎ着けた。プラチナバンドと呼ばれる700/900メガヘルツ周波数の割り当てに間に合わないからといって、「総務省が電波オークションに抵抗」などと報道機関や専門家などが批判したが、同省が“抵抗勢力”となって導入を遅らせた形跡は、取材を通してみてきた限り、なかった。

 事業計画などを比較審査して選定した事業者に免許を付与する許認可権を手放すことには、官僚組織の論理からすれば抵抗ベクトルが働くのは否めない。オークション収入の一般財源化によって、総務省が電波の共益用途に使える電波料収入が目減りする懸念もあったが、改正法案策定は淡々と進められた。幹部が「OECD各国の趨勢でもあるし、そういう時期だ」と判断し、制度改正を指示したからだ。オークションで予想される弊害は少なくない。欧州では巨額の落札額の結果、サービスが遅れたり撤退した事業者も出た。安全保障上の課題も残ったままだ。しかし、事業者選定の透明化にこれほど有効な制度はない。数千億円から数兆円にもなる落札収入が国庫に入れば政府にも魅力的だ。

 NTTを除く通信事業者への外資規制撤廃を決めたのは現事務次官が国際政策課長だった15年前だった。米国がいまだに出資規制のほか外資への不透明な審査行程を残しているように、思い切った規制緩和に「やり過ぎだ」との批判もあった。今回も、総務省は既得権を自ら手放すかのような規制緩和をいったんは容認した。政権交代による路線変更には忸怩たる思いがありそうだ。

 オークションによる周波数配分が先進国の主流であることに変わりはない。自民党は反対するだけでは政権与党として無責任だ。オークションの問題点を改善するための新たな議論の場を作るべきだろう。総務省は今春にも電波利用料の使途に自治体の防災無線デジタル化支援を追加した新たな電波法改正案を提出する。野党に転じた民主党が自民党に対抗して法案成立を阻止するなんてことにはならないでほしいものだ。(産経新聞経済本部 芳賀由明)

http://www.sankei.com/economy/news/130204/ecn1302040030-n1.html

《テレビ局の電波利用料負担、携帯会社のわずか10分の1? テレビ局と総務省の利権か》
2013.05.07 ビジネスジャーナル

 テレビやラジオなどの放送局が、国から周波数を割り当てられて行っている許認可事業であることは知られている。しかし、放送局が国に対して「電波利用料」を支払っているということを知っている人は、意外に少ないかもしれない。また、電波利用料の存在を知っていても、それがどのくらいの額なのか知っている人はもっと少ないだろう。

 総務省は2月末、この電波利用料の詳細を発表した(文末の別表参照)。前回公開したのは2008年というから、ほとんどの人が知らないのも無理はない。自民党の河野太郎衆議院議員は総務省に「テレビ局ごとの電波利用料の負担金額を出してほしい」と要求したところ、総務省の担当課長は「個別の負担金額は開示しておりません」と答えたらしい。さらに河野氏が「どうして出さないのか」と尋ねると、その課長は「テレビ局のプライバシー」だと答えた。その後、自民党が総務省に強く要請し公開が決まったようだが、今回の発表でわかったのは、テレビ局がボロ儲けしている実態だ。

 テレビ局全体の電波利用料負担は、総計で34億4700万円にしかならないのに対し、営業収益は3兆1150億8200万円もある。電波の“仕入れコスト”は、営業収益のわずか0.1%ということになる。

 そもそも電波利用料とは何か?

 電波法や総務省の資料によると、「電波利用共益費用」、つまり「電波の適正な利用の確保に関し無線局全体の受益を直接の目的として行う事務の処理に要する費用」の財源に充てるため、テレビ局やラジオ局、携帯電話会社など無線を利用する者が支払うものとなっている。要するに、違法電波による混信障害などから電波環境を守るための経費を徴収するという名目でつくられた制度だ。

 電波利用料を支払っているのはテレビ局などの放送局だけではない。電波を使っている携帯電話会社も支払っており、全額通話料として携帯電話ユーザーに転嫁されている。具体的には、携帯電話1台につき年200円だが、携帯の支払い明細書に「電波利用料」という記載がないので、利用者が知らないのも無理はない。

 12年度の電波利用料収入は約715億円の見通しで、内訳は携帯電話事業者が72.3%なのに対し、放送事業者はたったの7.2%である。NHKは電波利用料を受信料に転嫁しているし、民放は企業が支払うCM料に転嫁している。つまり、電波利用料のほとんどは、携帯電話を使っている消費者が負担しているといってよいだろう。

■ テレビ局の地デジ化対策費用を携帯電話ユーザーが負担?

 では、その電波利用料を、国は具体的に何に使っているのか?

 主な内訳は、次のようになっている。

 ・地上デジタル放送総合対策:45.0%
 ・研究開発:18.0%
 ・総合無線局管理システム:9.8%
 ・電波監視:8.3%

 支出の半分近くを占める地デジ対策費は、実質的には放送局などへの補助金であり、とくに地デジ化の資金繰りに苦しむ地方テレビ局を救済するかたちになった。

 つまり、携帯電話利用者が支払っている電波利用料で、テレビ局を支えている構図だ。そのテレビ局はといえば、社員の給料が高いのは誰でも知っており、民法キー局の平均年収は軒並み1200万円以上である。公共放送たるNHKの平均年収も1185万円であることが2月に発表された。許認可事業のため事実上新規参入のないテレビ業界が濡れ手で粟というのには、違和感を感じざるを得ない。

■ 電波オークション導入をやめた自民党

 国民の公共財産ともいうべき電波の周波数を競争入札にかける「電波オークション」を導入しようという話が進んでいた。民主党政権では次回の電波割り当てから入札を実施することを閣議決定し、昨年の国会に電波法改正案を提出していた。

 しかし、安倍政権に交代するや、新藤義孝総務相は「今国会に(オークション導入の)法案を提出することはない」と言明し、電波オークションを葬り去ってしまった。

 現在は総務省が裁量で放送局や通信事業者に電波を割り当てて電波利用料を取っているが、これから利用が進む第4世代携帯電話向け電波などを入札にかければ、数千億円の収入になるとみられていた。また、民主党政権下で電波オークション導入を提言した大阪大学の鬼木甫名誉教授によれば、現在テレビが占拠している帯域も含めてすべてをオークションにかけたとすれば、30兆円近くの価値があるとのこと。安倍政権は国庫に入るはずだった数千億円に上るオークション収入をフイにしてまで、テレビ局などによるタダ同然の電波使用という利権を維持させることにしたのである。安倍政権がオークションを取りやめた理由として、「大メディアに恩を売りたかった」との見方もあるが、真相はわからない。

 放送局と通信事業者にすれば、オークションが導入されれば外資など新規業者がライバルとして参入し、新たな脅威になっただろう。それに対抗するには、現在支払っている電波料に加えて、オークションで競り勝つ高額な費用が必要になったはずだ。特にテレビ局は、なんとしてもオークションを阻止したかったはずだ。

 総務省も実は、本音ではオークションをやりたくなかったと言われている。電波利用料は税金ではないため、財務省による再分配の対象とはならず、形の上では一般会計の総務省予算になっている。ただ、電波法によって使い道が決められている特定財源であり、全額が総務省によって使われる。総務省の「隠れ特別会計」との指摘もあり、総務省が自分たちの裁量で使える予算なのである。もし、オークションが導入されていたら、総務省はこの貯金箱を失い、財源を財務省に取られていたとの声もある。

 先ほど、電波利用料の使途内訳で「研究開発:18%」と書いたが、これなどは天下り先である特殊法人へのばらまきとの指摘もある。これまでのように電波利用料を握っておくことが、総務省にとってもおいしい話なのだ。

 電波オークションは世界の常識になりつつある。OECD加盟国の約3分の2はすでに電波オークションを導入しており、欧米諸国はほぼすべての国で導入している。アジアでも一般化しつつあり、導入していないのは、モンゴル、北朝鮮、そして日本などである。
(横山渉/ジャーナリスト)

【参考資料:テレビ局ごとの電波利用料】
※営業収益100億円以上のテレビ局、但しNHKは経常事業収入

        営業収益(2006年) 電波利用料(単位百万円)
NHK       675,606      1,215
日本テレビ   288,636       317
東京放送    277,400       318
フジテレビ   377,875       318
テレビ朝日   227,687       318
テレビ東京   111,200       317
北海道放送    13,245        15
札幌テレビ    16,553        15
北海道テレビ   14,369        15
北海道文化放送  13,521        14
仙台放送     10,466        4
テレビ神奈川   6,824        3
中部日本放送   35,815        4
東海テレビ    36,723        4
名古屋テレビ   26,120        4
中京テレビ    32,958        5
テレビ愛知    11,189        1
静岡放送     11,625        7
テレビ静岡    10,132        6
毎日放送     69,514        10
朝日放送     74,192        10
関西テレビ    72,429        10
讀賣テレビ    66,895        10
テレビ大阪    14,494        1
中国放送     11,414        10
テレビ新広島   10,177        8
RKB毎日放送  20,656        6
九州朝日放送   17,643        6
テレビ西日本   16,090        6
福岡放送     14,362        6

※出所:衆議院議員 河野太郎氏の公式ブログより

http://biz-journal.jp/2013/05/post_2051.html

https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/832405580260313

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