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《【世界政治のキーマン】一見、迷走人事だが…確実に前進しているトランプ米大統領 支持者の勢い衰えず、批判の急先鋒CNNは視聴者数急落》
2017.08.08 ZAKZAK

 ドナルド・トランプ米政権の、人事上の迷走が話題となっている。7月28日には、ラインス・プリーバス首席補佐官が更迭され、ジョン・ケリー国土安全保障長官が後任となった。同月31日には、ホワイトハウスのアンソニー・スカラムッチ広報部長が解任。在任期間は10日間だった。

 米大手メディアは「トランプ政権の内部分裂」を言い立てるが、実際には、内部に巣くう反対陣営を排除する地味な戦いを進めている。トランプ政権は、陣営の結束を確実に固めつつある。

 プリーバス氏の部下が情報漏洩のソースであるという批判は燻ってきた。後任のケリー氏は、スカラムッチ氏の解任をトランプ大統領に要求し、快諾を得た。スカラムッチ氏は毒舌で、政権の内部批判を繰り返しただけではない。反米国家である中国とベネズエラのダーティー・マネー・コネクションが発見され、政権から追放されたのである。

 トランプ政権にとって頭が痛いのは、大統領自身が「政界のアウトサイダー」のため、共和党の豊富な人材がそのまま活用できないことである。そこで、信頼のおける軍人を重用することとなった。軍人は、愛国心も能力もあり、人物のスクリーニングも済んでいるので、安心して要職を任せることができる。

 スキャンダルというが、「ロシア・ゲート」問題などは、まったく中身がないことが明らかになった。安倍晋三内閣の「加計学園」問題と似たようなものである。

 トランプ氏は、外交と経済の両分野で、着々と実績を築いている。

 経済成長は良好で、株価は上昇し、失業率は下がっている。パリ条約から脱退したので、国内で炭鉱が復活するほか、石油・天然ガス産業も元気である。天然ガスで米国はまもなく純輸出国になると予測されている。

 外交では、サウジアラビアの首都リヤドでの演説で、穏健イスラム諸国と良好な関係を築き、イラクとシリアではIS(イスラム国)掃討作戦が順調に進んでいる。

 トランプ氏は、伝統的な同盟国である日本や、サウジアラビア、イスラエル、NATO(北大西洋条約機構)を重視し、オバマ前政権がないがしろにした同盟関係を復活させた。国内では、下院の欠員を補う特別選挙で共和党は4連勝中だ。

 トランプ支持者の勢いは衰えていない。逆に、トランプ批判の急先鋒である米CNNテレビなどは、「誤報」と「内部暴露」で信用も視聴者数も急落している。(国際政治学者・藤井厳善)

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170808/soc1708080012-n1.html

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