10/20/2016 04:19:09 AM

フィリピンの離米親中化は、南シナ海における中国の出鱈目な侵略拡張政策を追認、固定化する事を意味し、南シナ海・東シナ海の安全と平和に甚大な悪影響を及ぼします。

《【暴言大統領訪中】米軍のアジア展開「リバランス戦略」は根底から見直しも 比政権、米との同盟リセットは「中国の勝利」》
2016.10.20 産経新聞

 【ワシントン=青木伸行】オバマ米政権は、フィリピンのドゥテルテ大統領の訪中と習近平国家主席との首脳会談を受け、アジア太平洋地域における米軍の再均衡(リバランス)戦略からフィリピンが離れ、同盟関係をリセットするものと深刻に受け止めている。フィリピンをつなぎ止める有効な手立てはなく、とりつく島もないのが実情だ。

 ドゥテルテ氏は領有権争いを事実上、棚上げする意向を示している。この点について米政府は、南シナ海の領有権問題の当事国ではなく、「平和的解決」を訴えてきたことから、表だって非難しがたい。

 だが、南シナ海における中国の主権主張を退けた7月の仲裁裁判所の判断を、ドゥテルテ氏が背後に押しやることで、米政府は中国に「国際法の順守」を要求する重要な論拠の一つを失うことになる。

 それ以上に、南シナ海における中比の共同開発が実現すれば、中国が軍事拠点化を進める人工島の存在を事実上、容認することにつながる。さらに、中国はドゥテルテ政権に対し、人工島の目と鼻の先にあるパラワン島の米軍使用を、中止するよう打診するとの観測もある。

 そうなれば「リバランス戦略は根底から見直しを迫られ、地域における米軍と同盟の弱体化を目指してきた中国の勝利になる」(政府筋)といえるだろう。

 アキノ前政権時代、東南アジアにあって中国に対し最も強硬だったフィリピンの姿勢転換が、他の諸国の“米国離れ”を誘発することへの警戒感も、米政府にはある。とりわけ全方位外交を取りながらも近年、米国寄りにシフトしてきたベトナムに微妙な影響を与えることは、要注意だろう。

 東南アジアにおける米中の軍事、外交の力関係が中国寄りに傾くことは、リバランス戦略の打撃となる。

 ドゥテルテ氏は、中国とロシアからの装備購入も示唆している。米軍事関係者の間では、早くも「中国の輸出用戦闘機FC-1や、ロシアのミグ29戦闘機などが遡上に上るだろう」との憶測を呼び、政府も神経をとがらせている。

http://www.sankei.com/world/news/161020/wor1610200045-n1.html

https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/660778597423013