08/17/2016 07:45:45 PM

日本には、豚肉を禁忌とする文化はありません。

イスラム教徒も、それがイスラム教だけの禁忌である事は知っているでしょう。

豚肉を食べる恐れがある事がどうしても嫌ならば、そもそも日本に来るべきではない。

他国の習慣や禁忌を、異なる歴史と文化と法を有するよその国にわざわざやってきて、その国に要求する事は誤りであり、よその国はそれに合わせる義務はありません。

外国人の上陸審査に際し、入国カード等に「我が国には食料に関する禁忌はなく、我が国政府及び国民は、入国・滞在する外国人に対し、他国の禁忌に基づく食料を提供する義務を負わない」旨を記載し、それを承諾した外国人にのみ入国を許可するべきだと考えます。

東京入国管理局横浜支局が、被収容者処遇規則に基づき「このような事態となり、遺憾に思っています」とする事は結構ですが、それは「義務」ではなく「配慮」である事を原則として確認するべきだと考えます。

《イスラム教徒の男性に豚肉 東京入管横浜支局》
2016.08.17 NHK

東京入国管理局で収容されているイスラム教徒の男性に宗教上食べることが禁じられている豚肉が入った食事が提供されていたことがわかりました。支援団体は、17日、入国管理局に対し再発防止を申し入れました。

東京入国管理局などによりますと、今月3日、東京入管横浜支局で、夕食の際、収容されているパキスタン国籍でイスラム教徒の48歳の男性に豚肉のハムが入った煮物が提供されたということです。

イスラム教では、豚肉は宗教上食べることが禁じられていて、男性は抗議のためにきょうまでの2週間、水と栄養補助剤以外は口にしていないということです。これまでのところ、健康状態に問題はないとしています。

東京入管横浜支局では、去年8月にもイスラム教徒の男性に豚肉が提供されていることから、東京にある外国人の人権を守る支援団体が、17日、入国管理局を訪れ、再発防止を申し入れました。

支援団体の永野潤さんは「宗教に配慮した食事を提供することは当然の責任であり、再発防止を求めたい」と話しています。

これについて東京入国管理局横浜支局は「このような事態となり、遺憾に思っています。原因を早急に調べたい」としています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160817/k10010639851000.html

先の私の投稿について、誤解している方がいるので、補足します。

私は、「豚肉が食べられない人は日本に来るな」などと言っていません。

日本に来て、豚肉を食べない事は勿論自由です。当たり前です。

そうではなく、配慮して豚肉を出さなかったが、実は使った包丁が豚肉を切った穢れた包丁だったとか、冷蔵庫で一緒に保存していたとか、日本人には気が付かない宗教上の禁忌が様々にあります。

日本に来た際に、日本人の側が配慮した積もりでも、知識不足などで禁忌に触れていた、という事は起こり得ます。どうしても厳格に戒律を守りたい人は、自己責任で守って貰わなければ守り切れないと認識して来て下さい、という事です。

先の投稿で、「豚肉を食べる恐れがある事がどうしても嫌ならば」と書いたのは、その様な、配慮して出したつもりの食べ物が、知識不足で実は禁忌に触れていた、それを口にしてしまった、というケースの恐れ、という意味です。「豚肉を食べる事が嫌ならば」ではありません。

「他国の禁忌に基づく食料を提供する義務を負わない」とは、提供する「配慮」や「努力」を妨げるという意味ではありません。
勿論、ハラル認証食品等、自主的に品質保証を謳った食料は契約の観点から義務を負います。

日本には豚肉の禁忌があった、との意見も頂きました。
江戸時代までは、仏教の影響で豚に限定せず肉食という意味で、建前としてあったと思いますが、明治以後150年以上、禁忌ではありません。「明治以降150年以上」あるいは「今は」豚肉を禁忌とする文化はありません、と書けばより正確でしょうが、逆に「日本には豚肉を食べない禁忌がある」と主張するならば誤りです。

そして、明治維新までは仏教の影響で肉食が禁忌であったとは、建前論としてはその通りですが、例えば江戸時代には、豊富な肉料理が存在しました。
猪は「山くじら」と呼び、猪肉料理の飲食店がありました。
鹿肉は「もみじ」。
猪、鹿、兎等の獣肉を売る店は「ももんじ屋」と呼ばれ、江戸市中には十数軒の「ももんじ屋」があったとの事です。
肉を薬として食べる事は「薬食い」と呼びました。
牛肉の味噌漬けは、薬として彦根藩から将軍家に毎年献上され、諸藩からも要望が絶えなかったそうです。

インドネシア味の素ハラル違反事件(2000-01年)

同社が調味料を製造する際に、材料には豚の成分は使用せず製品から豚の成分が検出される事はないが、発酵菌の栄養源を作る過程で触媒として豚の酵素を使用していた為、ハラル表示が表示法違反となり、全品回収、日本人役員ら6人が逮捕された。

イスラムのコーランに基づく女性の服装「ブルカ」、ドイツでも運転席、学校、デモ、法廷、役所等での着用を禁止へ。
信仰の自由を盾にすれば何でも認められる訳ではありません。

《ドイツで運転席や学校でのブルカ禁止へ 「身元確認が困難」「女性蔑視の象徴」》
2016.08.19 産経新聞

 ドイツのメディアによるとデメジエール内相は19日、ベルリンで記者会見し、イスラム教徒の女性の衣装「ブルカ」について自動車の運転席や学校、デモでの着用を禁じる方針を示した。7月にドイツで難民保護申請者によるテロが相次ぎ、与党内でブルカ禁止論が台頭したことを受けた措置。

 フランスと同様に公共の場での着用を一律で禁じるよう求める声が上がっていたが、デメジエール氏はドイツの基本法(憲法)と合致しない可能性があると指摘。着用を禁止する場所を限定する考えを示した。

 ブルカは身元確認を困難にするため、学校やデモのほか、法廷や役所の窓口、パスポート検査の際などでも着用を禁止するとした。

 ブルカは治安上の懸念に加え、女性蔑視を象徴するとの理由で国民の抵抗が強い。デメジエール氏は「われわれの社会で顔を見せることは決定的に重要だ」と強調した。(共同)

http://www.sankei.com/wor…/news/160819/wor1608190036-n1.html

https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/628624733971733

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