「想定を超える世論の反発があった」。その通りです。国民・都民の怒りが、知事解任に慎重であった与党の、まず公明党を、そして終に自民党を動かしました。あと少しです。
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《【舛添氏公私混同疑惑】自民、説得拒まれ…ついに見切り 「何とかリオまで」おえつ漏らした舛添氏》
2016.06.14 産経新聞
都議会自民党は2年余り前の東京都知事選で舛添要一氏を推した経緯もあり、「本人の顔を立てたい」と自発的な辞職を促してきた。都議会閉会の前日になって、ようやく「舛添下ろし」に踏み切った背景には、想定を超える世論の反発があった。
「説得する役割を果たしたい」。14日午後、都議会の川井重勇議長(自民)は他党の幹事長に決意を語り、舛添氏との面談に臨んだ。川井議長は懸命に辞職の道を説いたが、8月のリオデジャネイロ五輪までの続投にこだわる舛添氏は首を縦に振らなかった。
午後2時半に始まった議会運営委員会理事会。舛添氏は、「ご迷惑をおかけしました」と陳謝する一方、続投へのけじめと位置づけている自身の給与全額返納と副知事人事の2議案を説明し、硬い表情で退室した。
その席上で公明党や各野党の都議が不信任決議案提出を表明した後、自民の都議はこう切り出した。「不信任決議案を出す用意がある」。最大会派の自民がかじを切った瞬間だった。
自民は当初、舛添氏への追及に及び腰だった。「政治とカネ」の問題で猪瀬直樹・前知事が辞職したことを受け実施された都知事選で舛添氏を推したこともあり、「騒ぎすぎると自民が批判され、参院選に影響が出てくる」(自民都議)との懸念があった。
また、仮に舛添氏が辞職した場合には、次期知事の任期満了に伴う選挙が2020年の東京五輪・パラリンピックの時期に重なるため、避けるべきだとの慎重論も根強かった。
しかし、疑惑が連日のように報道される中、自民都議らの事務所に「なぜ舛添氏を知事にしたのか」などの苦情が殺到。自民は今月開会の都議会の一般質問で「身を切る覚悟」を求め、舛添氏から給与削減の言質を引き出したが、なお「舛添氏を擁護している」との批判がついて回った。
そうした中、公明の不信任決議案提出方針が13日に表面化したことで、自民にも一気に辞職論が拡大。「『辞めさせる』のではなく『自ら辞める』という形で舛添氏の顔を立てるため、ぎりぎりまで説得に動くことにした」(自民都連関係者)
自民系の政界重鎮も辞職を促したとされるが、舛添氏はかたくなだった。午後5時45分すぎ、舛添氏は自らの希望で議運理事会に再び出席し、おえつを漏らしながら訴えた。「何とかリオ五輪まで続けたい…」
不信任決議案が可決されれば舛添氏には議会解散の選択肢が与えられる。ある自民都議は「不信任は避けられない。全面戦争だ」と声を荒らげ、別の都議は「常人では考えられない思考回路だ」と嘆いた。
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