03/08/2016 12:46:49 AM

現在中国は、2020年までに52基と、急速に原発の建設を進めていますが、中国の原発は、我が国の原発とは比較にならない程、事故の危険性が高い様です。中国に対し原発の利用をやめるよう要請しても聞く耳を持たないでしょうから、事故が発生した場合の対策を考える必要があると思います。

内閣府の災害対策基本法を所管する防災担当部局に確認したところでは、今のところ、中国の原発事故による放射能の飛来という事態の想定は検討されておらず、国会でもその様な想定について質疑が行われた事はないとの事です。

検討した結果、深刻な影響は生じないとの結論が出た、と言うならば、ある程度安心もしますが、想定自体はする必要があるのではないでしょうか。

《中国の原発がヤバいことになっている〜素人同然の技術者たちが、異常なスピードで建設中 いつ爆発が起きてもおかしくない》
2016.03.03 週刊現代

中国人が自国のもので信用しないものが3つあるという。それは食料品、政府の公式発表、そして原発だ。その中で原発だけは、日本人としても「対岸の火事」では済まされない。危険な実態を追った。

■ 「原発白書」はウソだらけ

「すでに稼働しているはずの海陽原発(山東省)と三門原発(浙江省)が、何の発表もなく稼働が延びています。特殊な再循環ポンプに技術的な支障が生じたという話も伝わってきていますが、とにかく中国は情報を徹底して隠す。多少の放射能漏れや汚染水の流出などの事故があっても一切公開しないので、恐ろしいのです」

こう語るのは、長年にわたって原発取材をしてきたジャーナリストの団藤保晴氏だ。

春節(旧正月)の大型連休を控えた1月27日、中国国務院新聞弁公室は、中国で初めての「原発白書」を発表した。タイトルは『中国の核応急』。そこには、中国の原発開発に関する美辞麗句が並んでいる。

例えば白書の前文では、次のように記している。

〈スリーマイル島、チェルノブイリ、福島の原発事故の教訓を踏まえ、中国は不断にリスク回避に心がけ、原発の安全保障レベルを高めてきた〉

第1章の「原発の発展と基本姿勢」では、以下の記述が目につく。

〈1985年3月に、最初の原発である秦山原発の工事を始めた。以降、2015年10月現在、27基、計2550万kWの容量の原発を稼働させている。現在工事中なのが25基、2751万kW分である。わが国は、日常たゆまず安全に心がけ、指揮を統一し、周辺住民を保護し、科学的処置を取るという安全第一の精神で、原発技術を発展させている〉

この原発白書について、在北京ジャーナリストの李大音氏が解説する。

「中国経済の失速をカバーすべく、習近平政権が打ち出したのが、国内外での原発と高速鉄道の量産計画でした。

習近平政権の外交スローガンである『一帯一路』は、中央アジア→ヨーロッパ、南シナ海→インド洋と、陸と海に中国がインフラ輸出していくという政策ですが、そのメインも原発と高速鉄道の輸出なのです。なぜならこの二つが一番儲かり、中国の経済発展に寄与するからです。

ただ問題は、このところの中国経済の凋落が著しいため、それを補うべく、あまりに急ピッチに建設を進めていること。’11年7月に浙江省で、死者100人を超す高速鉄道事故が発生しましたが、次は重大な原発事故が起こるのではと、心ある原発関係者たちはヒヤヒヤしています」

■ 素人同然の技術者

原発と新幹線をインフラ輸出の目玉にしようとしているところは、安倍政権と同様だ。だが日中間の技術には、大きな差がある。

中国の原発に赴き、現地指導を行った経験がある元東芝原子力プラント設計技術者の後藤政志氏が指摘する。

「日本の原発は、ゼネラル・エレクトリックとウエスチングハウスから技術を採り入れ、そこから一貫して学んで来ましたが、それでも福島原発の事故が起きてしまった。それに対して中国の原発は、世界の最新技術を採り入れようとして、複数の先進国の技術をごちゃまぜにしているところが問題です。

原発というのは、一貫した設計技術のもとに作られるものなので、中国のように部分ごとにこっちの技術、あっちの技術とつぎはぎにするのは、危険極まりないことなのです」

後藤氏は、中国の未熟な技術者のレベルにも呆れたという。

「中国の原発に、格納容器関連の部品を納入した時のこと。私が一通り部品の説明をしたのですが、中国の技術者たちはポカンとしていた。

格納容器の部品というのは、一歩間違えれば大事故につながるので、日本では一人ひとりの技術者が真剣勝負です。それなのに中国の技術者たちはまるで無関心だったので、彼らは本当に技術者なのかと疑ったほどでした」

中国で原発の推進役となっているのが、国内の原発の6割をまかなっている中国最大の国有原発企業、中国広核集団(以下、中広核)である。1994年創業で、広東省深圳市に本社を置く中広核は、昨年末時点で、中国国内で16基、1709万kWの原発を稼働させていて、さらに現在12基、1465万kW分を建設中である。

ベストセラーとなった『テレビに映る中国の97%は嘘である』の著者で、テレビ東京元北京特派員の小林史憲氏が、中広核の現状について語る。

「深圳市郊外にある中広核の嶺澳原発は、福島原発の事故後、世界で最初に稼働させた原発でした。私が正門前まで行くと、武装警察(機動隊)がものものしい警備をしていて、追っ払われた。

そこで海側から撮ろうと、漁船をチャーターして近くまで船を進めたのです。そうしたら原発から200mの海域が、立ち入り禁止地域に指定されていて、『世界一流の原発会社になろう!』と書かれたスローガンが見えました。その付近から撮影しようとしたら、何と人民解放軍の兵士が原発施設内で警備していて、ライフル銃で発砲しようとしてきたのです。

漁船を運転していた漁師は、蒼くなって引き返しました。私もそこまで警戒するのは、内部で何かやましいことでもあるのだろうと思ったものです」

■ 習近平は原発が大好き

小林氏は、嶺澳原発の近隣の住民たちを取材していて、さらに驚きを隠せなかったという。

「住民たちに聞くと、原発を稼働させる前に、原発会社の人たちが一軒一軒回って、『嶺澳原発は絶対に安全だから心配は無用だ』と言いに来たそうです。しかし住民たちは、『安全だという根拠は何もなく、第二の福島になるのではととても不安だ』と語っていました。

中国では、地元住民の同意などお構いなしに原発建設を強行していくのだと、改めて知りました。しかも近隣の住民たちへの原発の情報開示もない。住民たちは何も知らされないまま、まさに危険と隣り合わせにされているのです」

それでも、世界一の原発大国に向けて邁進していくのが習近平政権だ。

前出の李氏が続ける。

「習近平主席は、『中広核の発展こそが中国の発展だ』と公言していて、各国への外遊に、中広核の賀禹会長を帯同しています。昨年1月15日に、中国が核開発60周年を迎えたのに合わせて、中広核を香港市場に上場させました。

その時、世界の原発関係者を北京に招待して、大イベントを開いています。中広核を中心として、中核集団、中電投、中国核建、国家核電の『原発5大メジャー』が、『華竜1号』をアピールしたのです」

「華竜1号」とは、前述の「原発白書」などによれば、中広核と中核集団が30年以上にわたって共同で開発した100万kW級の「第3世代原発技術」である。’14年8月に、国家エネルギー局と国家核安全局が認可。昨年5月に建設が始まった中核集団の福清原発5号機以降、中国国内の原発の基準となっている。

「『華竜1号』は、中国が独自開発した技術というのが謳い文句ですが、要は米ウエスチングハウス社を始めとする先進国の原発技術を重ね合わせた技術です。

’11年3月に福島原発事故が起こった際、当時の温家宝首相が、『華竜1号』の開発をストップさせ、研究班を解体させた。それを習近平主席の厳命で復活させ、完成を急がせたのです。それで中途半端なまま、世に出てしまった。しかも中国でまだ1基も稼働していないのに、海外で売ろうとしているのです」(前出・李氏)

■ 25基を建設中

たしかに習近平時代になってから、中国経済の失速が止まらないのは事実だ。今年1月にはダボス会議で、あのジョージ・ソロス氏が「中国経済のハードランディングが迫っている」と警告したことは、記憶に新しい。

そんな中で、前述のように習近平主席は、原発建設を中国経済復活の足がかりにしようとしている。現在世界で建設中の原発66基中、3分の1を超す25基が中国国内なのである。

前出の後藤氏が指摘する。

「中国の原発建設のスピードは異常です。これほど原発建設を加速化させれば、ただでさえ危険なのに、危険はさらに倍増します。

通常、原発の試作機というのは、1基導入しただけで、さまざまなトラブルが生じます。そうしたトラブルに一つひとつ対応しながら、改良に改良を重ねて完成させていくわけですが、いまの中国のやり方では、そうしたトラブルを改善する人的、時間的な余裕がまったくない。

その結果、同じようなリスクを孕んだ原発が、次々と稼動することになるのです」

上図を見ても明らかなように、中国の原発は、東シナ海の沿岸にズラリ並んでいる。その海の向こうは日本だ。

「中国の原発で事故が発生すれば当然、日本にも大きな影響が出ます。PM2・5の被害が日本に及んでいるように、放射性物質が、海と空からどんどん日本中にやってきます」(同・後藤氏)

日本にとって、まさに「悪夢のシナリオ」である。

まもなく福島原発の事故から5年を迎えるが、中国にその教訓を汲み取る謙虚さはまったくない。中国の原発は、いつ爆発が起きても、何の不思議もないのだ。

「週刊現代」2016年3月5日号より

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48038

上図:増え続ける中国の原発
下図:黄砂予測図例(気象庁)

https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/555399361294271

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