中国は、戦前、日本が無主地実効先占により領有し、放棄後は帰属先未定である南シナ海の新南群島の暗礁を武力占拠し人工島にして軍事基地とし、同海を世界への恫喝と侵略の根拠地とする政策を急速に拡大増強しています。
我が国に対しても、対日戦争勝利の準備が整ったと判断すれば、日本の憲法9条など全く意に介さず対日戦を実施する事は火を見るよりも明らかです。
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《【緊迫・南シナ海】中国、人工島4島にレーダー施設 軍事拠点化浮き彫り、訪米の王毅外相と応酬も 警戒・監視能力躍進か》
2016.02.23 産経新聞
【ワシントン=青木伸行】米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)は22日、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島にあるクアテロン(華陽)礁など、中国が造成した7つの人工島のうち、4島でレーダー施設が建設されていると明らかにした。稼働すれば、南シナ海における中国の警戒・監視能力は飛躍的に高まり、米軍に対する「接近阻止・領域拒否」戦略の一翼を担うことになる。
CSISはクアテロン礁のほか、ガベン(南薫)礁、ヒューズ(東門)礁、ジョンソン南(赤瓜)礁の人工衛星画像を公開した。主に2月に撮影されたもので、いずれの画像にもレーダー塔などが鮮明に写し出されている。
クアテロン礁は埋め立ての結果、面積が約0.2平方キロとなり、2つのレーダー塔のほか、関連設備とみられる高さ約20メートルのポールが多数確認された。
探知範囲が広い高周波レーダーとみられ、CSISは「中国は本土とパラセル(西沙)諸島のレーダーで南シナ海の北部をカバーしているが、(クアテロン礁のレーダーにより)南部の艦船、航空機に対する監視能力を著しく高める」と分析している。
中国はすでに、ファイアリークロス(永暑)礁に3千メートル級の滑走路を完成させており、パラセル諸島では地対空ミサイルの配備が明らかになったばかり。レーダー施設の建設は、南シナ海の軍事拠点化が急ピッチで進行している現状を、改めて浮き彫りにしている。
国務省のトナー副報道官は22日の記者会見で「中国は緊張を高めており、軍事拠点化の中止を求め続ける」と強調した。こうした意向をケリー国務長官は23日、ワシントンでの王毅外相との会談で伝えるが、応酬に終わるのは確実だ。
写真:2月12日に撮影された南シナ海・ガベン礁の北部。中央付近にレーダー施設とみられる構造物が写っている(CSISアジア海洋透明性イニシアチブ・デジタルグローブ提供、共同)
http://www.sankei.com/world/news/160223/wor1602230060-n1.html
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《【緊迫・南シナ海】中国の「接近拒否戦略」の範囲拡大か レーダー設置で監視能力を強化》
2016.02.23 産経新聞
中国が南シナ海のスプラトリー諸島にあるクアルテロン(中国名・華陽)礁でレーダー施設を建設している可能性が浮上した。完成して稼働させれば、南シナ海における中国の警戒監視能力は飛躍的に向上する。他国の艦船や航空機に対する抑止効果は高まり、米軍などを自国近海に近づかせないようにする中国の「接近拒否戦略」の範囲が拡大することになる。
中国は既に本土や西沙(同パラセル)諸島のレーダー施設を通じ、南シナ海の北側の大部分を監視範囲に収めている。クアルテロン礁は南沙諸島の南部に位置し、ここでもレーダーを運用すればマラッカ海峡などから来る南側の船舶や航空機の動向もいち早く把握できる。同礁でのレーダー整備の意義は大きい。
中国は南シナ海で、戦闘機も発着可能な滑走路を複数の人工島に建設。西沙諸島には最近、地対空ミサイルを配備した。
南シナ海支配へ既成事実を積み重ねる中国に対する米国の危機感は強い。だがオバマ政権は有効な手だてを見いだせないでいる。(共同)
写真:1月24日に撮影された南シナ海・クアルテロン礁の北部。左上にレーダーとみられる構造物が写っている(CSISアジア海洋透明性イニシアチブ・デジタルグローブ提供、共同)
http://www.sankei.com/world/news/160223/wor1602230049-n1.html
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《「戦争の準備をせよ」対日想定…中国軍指導部が全軍に指示》
2013.01.14 産経新聞
【北京=矢板明夫】中国人民解放軍を指揮する総参謀部が全軍に対し、2013年の任務について「戦争の準備をせよ」との指示を出していたことが明らかになった。14日付の軍機関紙、解放軍報などが伝えた。また、国営中央テレビ(CCTV)など官製メディアは最近、連日のように日本との戦争を想定した特集番組を放送し、軍事的緊張感をあおっている。
沖縄県・尖閣諸島周辺での自衛隊との軍事衝突を意識して、習近平新指導部がその準備と雰囲気作りに着手し始めた可能性がある。
解放軍報によれば、総参謀部が全軍に向けて出した2013年の「軍事訓練に関する指示」の中で、「戦争準備をしっかりと行い、実戦に対応できるよう部隊の訓練の困難度を高め、厳しく行うこと」と記されている。総参謀部は昨年も訓練指示を出していたが、「軍の情報化や部隊間の横の連携の重要性」などを強調する内容が中心で、今年のような戦争を直接連想させる表現はなかった。
中国指導部が戦争準備に向けて大きく一歩踏み込んだことがうかがえる。
同紙は今年の訓練目標について、昨年11月に就任した習近平・中央軍事委員会主席の重要指示に基づいて作成したと解説している。
また、中国の主要メディアは今年に入って、「尖閣戦争」を想定した番組を連日のように放送している。中国軍事科学学会の副秘書長、羅援少将や、元海軍戦略研究所長の尹卓少将ら多くの軍関係者が出演し、主戦論を繰り広げている。そのほとんどは習総書記と同じく太子党(元高級幹部の子弟)のメンバーで、習総書記の意向が反映している可能性が高い。
一方、日本と外交交渉を通じて尖閣問題の解決を主張する学者らはほとんどメディアに呼ばれなくなったという。ある日本研究者によると、最近北京で行われた尖閣問題に関するシンポジウムで、「論争の中心は対日戦争を小規模にとどめるか、全面戦争に突入するかが焦点になりつつある。小規模戦争を主張する人はハト派と呼ばれ、批判されるようになった」という。
共産党筋によれば、習近平総書記は昨年11月の党大会で、軍人事の主導権を胡錦濤国家主席が率いる派閥に奪われた。習氏は現在、軍内の保守派と連携して、日本との軍事的緊張を高めることで、自身の求心力を高め、主導権を取り返そうとしているとみられる。
http://www.sankei.com/world/news/130114/wor1301140004-n1.html
https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/550978781736329