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日本政府の無為無策により、韓日の反日左翼組織の工作が浸透してしまっている国連の場。長年にわたり「真実」を周知する外交努力を全く行なってこなかった政府の責任は甚大です。そして未だにその努力は僅かであり、民間の良識的な個人と団体が必死の活動を行っています。信じ難い現実です。

《【歴史戦 第15部 日韓合意の波紋(中)】
韓国系団体が売春婦の「真実」隠す 慰安婦プロパガンダ冊子》
2016.02.21 産経新聞

 国連などで韓国系によって配布されてきた英語の小冊子がある。韓国政府系の反日政策研究・推進機関「東北アジア歴史財団」がまとめた『日本軍“慰安婦”の真実』。全ページカラー刷りの立派な装丁だ。

 その中に、ビルマ(現ミャンマー)で米軍が捕らえた朝鮮人慰安婦からの聞き取り調査内容をまとめた報告書(1944年作成)の写真が掲載されている。

 この報告書は「慰安婦イコール性奴隷」説を否定する“証拠”として扱われることが多い。なぜそんな資料が韓国系団体の作成した小冊子に掲載されたのか。

 報告書には「慰安婦は売春婦もしくは(兵士のためについてくる)プロのキャンプフォロワー以外の何者でもない…」と明記されているが、よく見ると「売春婦」であることを記述した文章の上に米兵が慰安婦を聴取する場面の写真が置かれている。

 「真実」を告発する小冊子なのに韓国系団体にとって都合の悪い部分は隠されていたわけだ。

 平成4(92)年1月11日付の朝日新聞1面に掲載された「慰安所軍関与示す資料」の写真も掲載。「中央大学教授の吉見義明は、日本軍が慰安婦募集に直接関与していたことを示す文書を発見した」と英語で説明している。しかし、吉見が発見したという文書は実際には悪質な業者には気をつけろという通達で、少なくとも、強制連行とは何の関係もない。

 慰安婦問題についてそれほど知識のない外国人は“工作”に気づくはずもないし、立派な小冊子を受け取れば書かれている内容を事実であると受け止めるのは想像に難くない。

 小冊子を入手したのは近現代史研究家の細谷清。昨年3月にニューヨークで開催された女性の地位委員会で韓国側が開催した行事で受け取った。

 これに対抗して、細谷と反日活動の阻止を目指す民間グループ「なでしこアクション」代表の山本優美子は「From misunderstandings to SOLUTION(誤解から解決に向けて)」と題するカラー刷りの英語の小冊子を作成。今月中旬にジュネーブで開かれた国連女子差別撤廃委員会で委員に配布した。

 東北アジア歴史財団の小冊子と同じサイズで、「慰安婦狩り」の捏造などを写真やデータ入りで説明した。「慰安婦問題の真実を外国の人に少しでも理解してもらいたい」と山本は話す。

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 ジュネーブの国連欧州本部で16日に開かれた女子差別撤廃委員会の対日審査。会議の合間に慰安婦問題を担当する中国出身の女性委員、鄒暁巧と懇談する男性の姿があった。男性は15日に行われた委員会と非政府組織(NGO)との非公式会合で注目された人物だ。

 「キム」と名乗る男性は英語で「戦時性奴隷の被害者に代わって何年たっても日本が包括的な解決を図らないことに深刻な懸念を表明する」と切り出し、「委員会には、遅くなる前に被害者に正義をもたらすよう強く求める」と訴えた。

 翌日、対日審査の会場で「キム」に産経新聞の名刺を差し出した。渋々交換に応じた名刺には手書きで「KINAM KIM」とあった。韓国人の弁護士という。所属は「民主社会のための弁護士集団(MINBYUN)」とある。この団体は親北朝鮮系のNGOとして知られる。2000年の女性国際戦犯法廷で昭和天皇を有罪とした検事役を務めた現ソウル市長、朴元淳は創設メンバーだ。

 キムは「被害者の声を伝える必要がある」と繰り返した。「強制連行はなかった」と主張する日本のNGOの発言をどう思うかと聞くと、苦々しげな表情でこう返答した。

 「彼らは言論の自由を行使しているんだろう。でもこれはゲームじゃない」

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 非公式会合は日本のほかアイスランド、スウェーデン、モンゴルの4カ国が対象だったが会場はほぼ日本人で埋まった。大半は左派系の日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク(JNNC)の約80人だった。

 1時間半の非公式会合の後、日本からのNGOのメンバーは一斉に委員への働きかけを始めた。彼女たちの手元にあるのは各委員の顔写真や担当テーマなどが書かれたリスト。テーマによって働きかける委員を振り分けていたとみられる。

 委員会には日本出身の委員もいる。委員長を務める弁護士の林陽子だ。多くのJNCCのメンバーとは顔見知りのようだが、保守系メンバーが小冊子を渡そうとしたが、受け取ってもらえなかった。

 慰安婦問題を人権問題としてとらえる国連機関と、長年にわたって国連側に情報提供などを続けてきた左派系の関係は簡単には変わらない。

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 15日の会合では最も参加者の多い日本から8人が計15分発言し、5人が慰安婦問題に言及した。このうち元衆院議員、杉田水脈と「なでしこアクション」の山本優美子は委員会に対し慰安婦問題で日本政府に事実関係をただすよう求めた。2人は昨年7月の同委員会準備会合でも、強制連行を示す資料の存在が確認されていない点や「慰安婦狩り」の虚偽の証言を行った吉田清治の存在などを説明している。

 このときの2人の発言に委員からは「慰安婦問題に関するこれまでの(強制連行説などを唱える)意見とは異なる内容だ」との感想があった。今回の日本政府への質問にも反映されたとみられる。

 強制連行について政府が国連の場で説明を迫られる結果となったことに保守系は勢いづいたものの、昨年末の慰安婦問題に関する日韓合意には衝撃が走った。

 「多くの人が、慰安婦問題の真実を広めようと一生懸命にやってきたのに、謝罪や新たな資金提供などはこれまでの活動を否定する内容だとがっくりしていた」と山本は明かす。

 しかし、山本らは落胆する仲間たちを鼓舞した。その結果、保守系の8団体が委員会に対して慰安婦問題の事実関係を伝える報告書を提出した。

 山本たちは対日審査で日本政府が日韓合意にかかわらず、強制連行説や20万人説を否定したことを「大きな進歩」と評価した。

 「この説明が国際社会に浸透するためには、日本にとどまらず海外での発信がますます重要になる」

 左派の牙城である国連の会合に挑んだ保守系メンバーたちの総括だ。

(敬称略)

http://www.sankei.com/politics/news/160221/plt1602210010-n1.html

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