02/13/2016 11:57:18 AM

買われているのは「円」と「金」。日本は信用されていますね。その間に、人口ピラミッドを立て直す必要があります。

《株安、原油安、世界同時通貨安のなか、投資家が買いを強化しているのは「日本円」と「金」。もっとも安心できる資産だからだ》
2016.02.12 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」

 旧正月明けの香港株式市場は暴落で始まった。
 2月11日のハンセン指数の終値は3・9%(742ポイント)さがって18545・8。H株は4・9%下落した。
とりわけ下げが目立ったのはHSBC(香港上海銀行)で、5・4%の下げを記録した。H株ではシノペックが6・4%の暴落だった。

 「次の数ヶ月、中国からのキャピタル・フライトがひきつづき、中国政府のいうGDP6・5%成長などという数字は市場関係者のだれも信じていない」と香港の市場関係者は言う。
 上海、深センの株安はまだまだ続き、人民元安と呼応して、中国経済の沈降ぶりは凄まじい。 
「ハードランディングは不可避的である」(ソロス)。

 この情況に日本は「マイナス金利」という奇策で対応した。
 マイナス金利で何がおきたか。市場では金融株の大幅な下落がおこった。住宅金利の書き換えも各地で行われ、デフレマインドが高まったため設備投資が遠のく。
 日銀の長期国債購入による金融の大規模な緩和(黒田バズーカ)は、そろそろ限界が見ていた。
 
 さしあたりマイナス金利効果は、景気を刺激するための銀行の貸し出しを奨励する効果がある(筈である)。たしかに銀行の貸し出し金利がさがりつつあり、個人の住宅投資を呼び込むが、企業の設備投資強化にはまだ繋がっていない。

 世界的規模で見ると「マイナス金利」は欧州の数ヶ国で実行されている。スイスは預金金利さえマイナス、スエーデンはマイナス金利が5%もあるがGDP成長率は3・4%である。

 しかし中国発の世界不況は想定以上に深刻で、世界に株安が波及し、NYもロンドンも、そしてフランクフルトも下げた。ドイツ銀行は10%以上の暴落。まだ歯止めがかからない。
 韓国もシンガポールも、そしてインドも株安となった。

 円がおおいに買われた。
米ドルもユーロも豪ドルもNZドル、カナダドルも売られ、人民元はさらなる暴落気配。連動して香港ドルも下落を始めている。

 ▼ひさしぶりに金の出番がめぐってきた

 そして金(ゴールド)価格が不気味な勢いで上昇に転じた。
年初来、2月11日までに186ドルも急騰している。同日は一日だけで4・6%の急騰だった。
1オンス=1100ドル台から、2月11日には1250ドル寸前(1249.5ドル)を付けた。まもなく1300ドル台を突破しそうな勢いをみせており、同時に円・ドル相場は1ドル=110円台を付けた(ロンドンで場中)。

 つまり「日本円」と「金」が買われている。日本の国債はマイナス金利でも買われている。日本への信頼がこれほど強い。円がゴールドと同様な価値観で世界の投資家に受け入れられている証拠である。

 ならば誰がゴールドを買ったのか?
 言わずと知れた中国、そして二番手はインドである。
 人民元の先安感が中国人の間に急速に拡がっており、金コインの需要は25%増となった。

 2015年の一年間で中国での金は985トン売れた(日本の国家備蓄より多い)。インドは同期に849トン。この中国とインドで、世界消費の45%を購入したことになる。史上空前の「爆買い」である。

 このうち各国の中央銀行が購入した金は558・4トンにのぼり、2013年の625・5トンについで史上二番目の記録だ(アジアタイムズ、2月12日)。
ことしは年初来のドル安、原油安、株安がつづいているため、金の購入はさらに進むだろうと予測される。

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