2015/09/02 23:03

経済が変調を来たせば中国が軍拡と覇権の追求を止めるなどと考えるのは、民主主義国家の挙動しか理解していない、浅薄で危うい思考です。

《【抗日70年行事】《中国が人民解放軍を改編へ 習氏、行事後に改革案発表と米通信社 日米にとって脅威に》
2015.09.02 産経新聞

 【ワシントン=加納宏幸】米通信社ブルームバーグは1日、中国の習近平国家主席が今月、陸海空軍と第2砲兵(戦略ミサイル部隊)を統合運用する統合作戦司令部の新設や国内7大軍区を4つ程度に減らすことを柱とする人民解放軍の機構改革案を発表すると報じた。海・空軍の戦力を重視し、習氏が目指す現代戦に勝利する能力を実現する狙いがあるという。

 3日に北京で開かれる「抗日戦争勝利70周年記念行事」の後に、習氏が改革案を発表すると伝えた。

 同通信によると、統合作戦司令部は米軍をモデルに、全国レベルと地域レベルに設置。7大軍区を合理化し、陸軍主体だった兵力の比重を海・空軍に移し、戦力を遠方に投射する能力を高める。人民解放軍の補給を担当する総後勤部と、武器の開発や調達を担当する総装備部の統合も検討されているという。

 記事は機構改革により「中国が陸上配備の軍を海岸線から遠方に戦力を投射できる軍に転換することに資する」と指摘した。今回の人民解放軍の機構改革には、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む東シナ海や中国が人工島の造成で軍事拠点化を進める南シナ海への中国軍の進出を図る狙いもあるとみられる。

 海洋における中国の戦闘能力向上は日米にとって脅威になる。オバマ米大統領は今月、ワシントンで予定する習氏との首脳会談で中国の海洋進出に懸念を表明することなどを通じ、中国の動きを牽制する構えだ。

http://www.sankei.com/world/news/150902/wor1509020026-n1.html


《中国:人民解放軍の組織、9月中にも抜本見直し発表-関係者》
2015.09.01 ブルームバーグ

中国の習近平国家主席は9月中にも、少なくとも過去30年で最も抜本的となる人民解放軍の組織の見直しを発表する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、米国型の統合部隊機構に近づける。

提案が公表されていないことを理由に匿名で語った関係者によれば、青写真では陸軍と海軍、空軍、戦略ミサイル部隊を1つの指揮の下に置く。将校と伝統的な地上軍の数を減らし、海軍と空軍の役割を高めて現代の戦闘における兵力展開の改善を図る。

全国7つの大軍区を最小4つに統合することも盛り込んでいると、関係者の1人は語った。習主席は3日に北京で行われる「抗日戦争勝利70年」の軍事パレードの後に計画を発表する準備を進めている。

習主席はそうすることで人民解放軍への権威と周辺地域での中国の影響力拡大を誇示することになりそうだ。

現役や退役の数十人もの将軍も対象とした反腐敗キャンペーンで、人民解放軍の元制服組トップ、郭伯雄氏が軍の検察機関に送られる方向となる中、現代戦を戦って勝利する能力の確保という習主席の目標実現に向けた計画は数カ月の遅れに見舞われていた。

中国国防省にファクスで取材を申し入れたが、返答はない。

原題:China Said to Plan Military Overhaul as Xi Solidifies Power (1)(抜粋)

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NTZF6M6JIJUP01.html