ISILのテロに屈せず毅然として戦わねばならないのと同様、韓国の「慰安婦性奴隷強制連行虐殺」の途方もない捏造にも屈せず毅然として戦わねばなりません。これらに迎合する国内の醜悪な売国勢力とも。
—
《韓国で進む慰安婦像「倍増計画」 背後に左派・北シンパの影》
2015.01.24 産経新聞
韓国で「平和の少女像」と呼ばれる慰安婦像の建立運動が韓国全土に広がっている。左派市民団体が連携して像の建立計画を進めており、今年を「日韓国交50年」の祝賀ではなく、日本統治からの独立「光復70年」として植民地時代の被害を忘れない年にしようというわけだ。朴槿恵大統領は年初の会見で、日本は慰安婦問題の解決策を提示するべきで、その内容は「韓国国民の視点に合わなければ意味がない」と注文を付けた。日韓関係が好転する材料は全く見当たらない。そして韓国の反日の背景に北朝鮮シンパの影が濃くなってきた。(久保田るり子)
■ 韓国国内で慰安婦像の建立がとまらない
在ソウル日本大使館前の元慰安婦らによる「水曜デモ」一千回を記念して、約3年前に建てられた慰安婦像は現在、韓国6カ所(ソウル、高陽、水原、華城、城南、巨済)にある。この倍増計画が左派市民団体で本格化している。今夏の「光復節」までに像の建立を目指し、世宗、大田、蔚山、光州、富川、昌原)の地方都市6カ所での建立運動だ。
韓国紙などによると、中心になっているのは韓国中部の世宗市の市民団体で、今年年初に「世宗平和の少女像建立市民推進委員会」を組織すると発表。3月に慰安婦問題解決と朝鮮半島統一を祈念する文化祭を開き、8月に慰安婦像の除幕式を予定しているという。ほかの都市も同様で、大田市はすでに寄付金が集まっており、同市も支援を決定したため「3・1節」(日本からの独立運動記念日)に他市に先駆け像の除幕式を開催の見込みだ。
建立運動の中心を担っているのが韓国の左派市民団体の代表格「参与連帯」だ。世宗市では、「世宗参与自治市民連帯」が約20の市民団体を率いている。
「参与連帯」は盧武鉉氏を当選に導き盧政権を支えた支持団体「ノサモ」(盧武鉉を愛する会)の母体で親北反米の運動体として知られる。李明博政権下で起きた北朝鮮による韓国哨戒艦「天安」撃沈事件(2010年3月)では、北朝鮮の犯行を報告した政府調査報告書を「疑惑だらけ」として国連安保理に「北朝鮮制裁はおかしい」と公開書簡を送りつけ、韓国内では大問題になったものだ。
■ 慰安婦運動で左派親北勢力の動きが活発化
「参与連帯」の創設者で元代表は、現ソウル市長の朴元淳氏である。
この団体は1994年、「参与民主社会と人権のための市民連合」として発足して99年「参与連帯」となったが、朴氏は弁護士でもあり、日本での元慰安婦による訴訟運動にも関与していたことで慰安婦問題には精通している。
朴氏は96年から「参与連帯」の代表を務めて盧武鉉時代に組織を固めた。朴氏は一方で左派弁護士の団体「市民社会のための弁護士の集まり」も率いており、2011年、左派勢力を結集してソウル市長に当選した。そして現在はポスト朴槿恵氏の左派系の最有力大統領候補とされている。
朴槿恵氏の求心力が弱まっている現在、慰安婦問題は今年も朴政権の対日攻勢の主テーマとなる。こうした慰安婦像建立運動は対日韓国世論をさらに攻撃的にする可能性がある。また、建立運動の推進団体が次期大統領候補の団体となれば、日韓関係の中長期にわたる懸念材料がまたひとつ増えることになる。
■ 慰安婦問題がすべて?日本に責任転嫁する韓国
韓国は一貫して日本側が慰安婦問題について「韓国が満足する水準の和解案を示すべきだ」との立場を崩さない。年頭会見で朴大統領は「慰安婦被害者は高齢化が進んでいるため早期に解決策が出てこない場合、永久未解決になりかねない。それは日韓関係のみならず、日本にとって歴史上の重荷になるだろう」とも述べ、日本への責任転嫁の姿勢をこれまで以上に前面に出している。
年末の総選挙で日本の安部晋三政権が安定化したのに比べ、朴政権は内政の混乱や経済の不調で弱体化しており、今まで以上に「愛国的」「大衆迎合的」になることが予想される。2月は「竹島の日」3月は教科書中学校検定、4月は外交青書発表と続き、韓国の対日世論が硬化するシーズンだ。6月22日が国交正常化50周年記念日だが、それまでに日韓首脳会談開催の可能性は低い。韓国側の最大の関心は安倍首相の「戦後70年談話」である。日本の談話の「評価」なしに朴槿恵大統領が日本に歩みよることはあり得ないとみられている。
いま朴槿恵大統領に韓国世論の反応はこれまでになく厳しい。その政治スタイルへの不信から就任以来最低の支持率低下が続いている。韓国で歴史問題や慰安婦問題は左右両陣営の対日課題だが、親北派は将来の「日朝国交正常化」も視野により政治的だ。朴政権は左派主導の慰安婦像運動も「愛国的」として親北勢力にずるずる引きずられるのではないか。
http://www.sankei.com/world/news/150124/wor1501240001-n1.htmll