《スマホに第3のOS…KDDI「利益は度外視」》
2014.12.24 読売新聞
KDDIは23日、新たな基本ソフトウェア(OS)「ファイアーフォックス(FF)」を使ったスマートフォン「Fx0」を25日から発売すると発表した。
新OSは基本技術が公開されており、多くの開発者が参加しやすいのが特徴だ。スマホ市場は米グーグルの「アンドロイド」と米アップルの「iOS」の二つのOSが事実上支配しており、「第3極」のスマホを目指す。
FFは米ソフト開発団体モジラが開発したOSで、開発の自由度が高い。すでに28か国で対応スマホが販売されており、日本での発売は初めて。
Fx0は、通話やインターネットの閲覧はできるが、米アップルのiPhone(アイフォーン)など、従来のスマホに比べ利用できるアプリは少ない。
田中孝司社長は都内で開いた発表会で、自らプログラムを開発できるような、コンピューター技術に精通している人の利用を想定していると説明し、「利益は度外視した」と話した。
多くの開発者が自由にソフトウェアなどの開発に携わるようになれば、新OSが家電や自動車など様々なものがインターネットに接続する時代の共通技術となるとKDDIは期待する。開発者には無料で、スマホと家電を無線で連携させる機器を配布するという。
ただ、強い市場支配力を持つアンドロイドとiOSに対抗するのは容易ではなさそうだ。