手足を切られ、物乞いをさせられる。こんな事が本当にあるのか、作り話ではないのか、という中国の恐ろしい現実を、香港のテレビ局が伝えました。
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《中国的話題:(6)物乞いの実態》
中国の路上で見かける物乞いの人々。以前から、彼らを管理するグループの存在がうわさされていたが、香港のフェニックステレビがその実態を伝えた。
広東省東ガン市で働く盧小燕さんは、2010年9月のある夜、帰宅途中の路上で1人の物乞いに呼び止められた。それは、10年前に家を出たきり行方不明になった、いとこの盧剣秋さんだった。剣秋さんは髪の毛やひげが伸び放題で、右腕の肩から先と両足の膝から下を失っていた。剣秋さんによると、10年前に出かけた際、バスから降りたら誰かにぶつかり、そのまま意識を失ったという。目覚めたら手足を失っており、その後、男たちに物乞いをさせられるようになったという。
しばらく話をしていると、近くに止まった小型バスから柄の悪い男たちが出てきて剣秋さんを連れ去っていった。小燕さんは親族に知らせ、すぐに剣秋さんの捜索を始めた。
東ガンには約3000人の物乞いの人々がおり、彼らを管理するグループが複数存在するという。グループは、農村から障害のある子供を引き取ったり、身寄りのない子の手足を切断したりするなどして物乞いとして働かせる。大きなグループでは15人ほどを管理しており、物乞いの人々を小型バスに乗せて移動。毎朝、街頭に連れて来て、通行人から与えられたお金を徴収する。年間数万元(1元=16円程度)を稼ぐ物乞いもいるというが、体が弱ると道路の植え込みに捨てられそのまま亡くなるケースも多いという。
小燕さんらは、剣秋さんの写真を配るなどして捜索を続けている。剣秋さんは生きていれば現在35歳だが、いまだに見つかっていないという。
http://mainichi.jp/feature/news/20140326mog00m030005000c.html