2014/04/15 14:54

離島と領海の防衛のため、どんどん導入して下さい。「コンパクト護衛艦」、語感と目的から、戦間期に建造されたドイツの「ポケット戦艦」ドイッチュラント級を想起してしまいます。

《離島奪還を想定、「コンパクト護衛艦」2隻初導入へ 機雷除去、潜水艦探知に凄腕》

 海上自衛隊が南西諸島の防衛をにらみ、機雷除去や潜没潜水艦の探知能力を備えた小型の「コンパクト護衛艦」を初めて導入し、平成33年度に2隻を就役させる方針であることが14日、分かった。水陸両用作戦が行われた場合に備え、海上で機雷を敷設したり除去したりする「機雷戦能力」を持たせる一方、従来型の護衛艦より小型化して速力を高めることで迅速な作戦投入を可能とする。

 昨年12月に政府が策定した防衛計画の大綱では、新型護衛艦について「多様な任務への対応能力の向上と船体のコンパクト化を両立」と明記。海自はこれに沿う形で新型艦の能力や、運用構想について具体的な検討を始めた。

 新型艦の基準排水量は約3千トンで速力は約40ノット。従来型の護衛艦より小型にはなるが、速力は10ノット近くアップする。

 新型艦は機雷戦の際に水中情報を効率的に取得するためのUSV(無人水上艇)やUUV(無人潜水艇)を搭載。離島奪還作戦もにらみ、小規模な陸上戦力の輸送や揚陸作業にも活用する計画だ。

 新型艦は高速で移動できるため、海自は漁船を装った不審船など小回りの利く船舶への対処で威力を発揮できると判断している。水中を自在に動き回る潜没潜水艦に対しても、速力を生かしてより機動的な追跡が可能になるという。

 価格は従来の護衛艦の半額程度を見込んでおり、29年度に設計を始めて30年度から建造に着手する予定だ。

 小型化に伴い、従来の護衛艦では入れなかった港への入港が可能になり、大規模災害時に緊急物資を高速で輸送することも期待される。また、海外での海賊対処への投入なども視野に入れており、多様な任務に活用する方針だ。

【用語解説】コンパクト護衛艦

 昨年12月策定の防衛計画の大綱で導入が明記された。同年9月時点で海上自衛隊が保有する護衛艦は47隻。このうち、基準排水量が3000トン以下は「はつゆき型」と「あぶくま型」の計11隻だけで、いずれも速力は30ノット程度にとどまる。