《ウクライナ問題で見えたオバマ政権のスタンス 尖閣有事でも…》
オバマ大統領、どうも頼りないですね。本当に日本は自助努力が必要になってきました。
以下、記事。
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「ウクライナ侵略より、オバマ大統領が心配していたのは、超強気になっているプーチン大統領が米国に対する核戦略を大きく変えるのではないかということだった」
先週、ニューヨークの昼食会で隣り合わせたホワイトハウスを辞めたばかりの国家安全保障会議のスタッフが、私にこう言った。
すると、同じテーブルに座っていたペンタゴン(国防総省)の軍事査察問題担当次官補代理は、次のように続けた。
「米海軍の報告によると、プーチン氏は、ウクライナに対する軍事行動と前後して、米国の裏庭・キューバに最新鋭の原子力ミサイル艦隊を送り込んだ。最新のボレイ型原子力潜水艦が搭載している新型ミサイルSSNX30は、ホワイトハウスを正確に攻撃する能力を持っていることで知られている」
ワシントンの情報筋によれば、プーチン氏は、ウクライナ侵略にあたって、明らかにオバマ氏を脅かす行動を次々にとっていた。まず米軍がアフガニスタン戦争の補給基地として頼りにしているキリギスタンにあるロシア軍基地の使用を断ることを示唆したようだ。この基地はアフガニスタンのすぐ北側にある。基地が使えなくなった場合、アフガニスタンで行動している米軍は、1週間で弾薬が尽きてしまう。
オバマ氏がロシアへの経済制裁を強化すれば、イランの核兵器開発を阻止するための話し合いや、シリアに毒ガス兵器を破棄させる計画も頓挫する恐れがあるのは確かだ。特にオバマ氏が最も恐れていたのは、プーチン氏が戦略核兵器削減交渉の話し合いを中断してしまうことだった。
「核兵器のない世界」を提唱してノーベル平和賞を得たオバマ氏にとって、ロシアとの核兵器削減ほど重要な外交課題はない。「ロシアは削減交渉を断絶するのではないか」と怯え続けていたオバマ氏は今週になって、ほっとした様子を見せるようになった。オランダで開かれている「核安全保障サミット」にプーチン氏は出席しないものの、ラブロフ外相が出席することが分かったからだ。
また、オバマ氏がロシアに対する経済封鎖を発表した日、戦略兵器削減交渉でロシアの特別視察団が米国の核兵器基地を訪れたことを、『ワシントン・ポスト』は「核軍縮の枠組みは崩れなかった」と大きな見出しで伝えた。
結局、オバマ氏にとって最も懸念すべきは、プーチン氏が国際法に違反してウクライナに侵略したことより、ロシアとの関係が悪化し、核兵器削減交渉が頓挫することなのだ。
「尖閣諸島とかいう、日本のあの小さな島は大丈夫か。オバマ氏は、他国の国土を守る気などまったくないよ」
先の昼食会で、同じテーブルにいた有力なヘッジファンド社長は、私にこう忠告してくれた。