2014/02/18 3:47

《ケヴィン・メア元国務省日本部長「アメリカは日中激突をこう見ている」【前・後篇】》

長文のインタビュー記事ですが、読む価値があると思います。
慰安婦問題の認識だけは米国と日本の乖離を感じますが、それ以外はほぼ、同盟国として望むべき認識を示してくれていると思います。

以下、記事抜粋。

アメリカ政府が懸念しているのは、靖国参拝ではなく、中国の挑発的行動で東アジアの緊張が高められているということです。靖国参拝によって、それまで注目されていた中国の挑発活動ではなく、むしろ日本の方が注目されるようになったことを懸念しているのだと思います。

安全保障の点では、問題になっている国は中国であり、日本ではないのです。日米のメディアは、安倍政権が右傾化、再軍事化しているなどと書き立てていますが、これは事実とはいえません。

尖閣諸島については、アメリカ政府は特別な立場は取らないという政策で、領有権がどちらかにあるかをアメリカが決めるわけには行きません。しかし、アメリカ政府は、施政権は日本にあるとはっきり言っています。

首脳会談ができないのは安倍政権のせいではありません。

日本が、右傾化、再軍事化しているとは全く思いません。それは間違った解釈です。中国としては、日本に防衛力を向上してほしくないのです。なぜならそれは東シナ海での覇権拡大の妨害になるからです。しかし、日本は中国の行動を妨害した方がいい。アメリカも日本も、中国の行動に対して宥和すべきではありません。日米はともに、中国からの脅威に対処できるよう、両国の安保体制の下、その枠組み内で防衛力、抑止力を向上する必要があります。

2014年の防衛予算では、2.2%増の要求がされている。しかし、そのうち2%は、2年間削減された公務員の給料回復に回されます。結果的に、本来の防衛予算はたったの0.2%増の要求となります。これは十分ではない。

それに、5年間の中期防衛力整備計画で、そのまま予算が出たところで、5年後に防衛予算がやっと2003年と同レベルになる程度です。11年間も削減されてきましたからね。だから、誰も、日本が軍事力を拡大しているとは言えないのです。それなのに、マスコミは、日本は再軍事化して防衛予算を増やしていると書きたてる。

予算がないと防衛力は向上できないので、もっともっと防衛予算を増やす必要があると思います。

2010年に衝突事件が起きた時、中国でデモが起きたのですが、デモ隊は「琉球奪還」という横断幕を掲げていました。中国は、琉球全部が中国のものだと思っている。それに、中国軍関係のシンクタンクが書いた論文には「尖閣諸島だけではなく、琉球諸島全部の所有権を日本政府と議論すべきだ」とまで書かれていました。つまり、中国の狙いは尖閣諸島だけではないのです。

もし、日本が、尖閣諸島は係争地だと認めてしまったら、次は別の南西諸島の島が狙われる。だから、日本は絶対に中国と宥和すべきではない。

中国は国内問題から国民の目を反らすために、外交関係でさらなる挑発に出てくる可能性が高いからです。そのことを日本の方々は認識すべきです。中国からの脅威に対処できるよう、日本は防衛力、抑止力を向上する必要があると認識すべきなのです。これは具体的な問題であり、抽象的な話ではありません。

集団的自衛権についても、もちろん、アメリカは何年も前から歓迎しています。それによって、日米同盟を進化させることができますからね。

憲法改正については、アメリカは、あくまで日本国民が決めるべきことだと考えています。私としては、憲法改正には全然反対していません。どう改正するかはいろいろ提案されていますが、中身を見てみると、ほとんど変らないからです。第九条も、自衛隊が国防軍に変るぐらいの変更です。それは何の問題もありません。

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