《香港独立派が軍施設侵入 返還後初 元日には反中デモ》
一国二制度が未だ機能している事に些か驚きを感じると同時に、香港における嫌中感情の高まり、中国からの独立と旧宗主国の英連邦加盟などを主張する反中団体の影響力拡大、という情勢に強く関心が寄せられます。
以下、記事抜粋。
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香港独立を主張する6人の活動家が26日、中国人民解放軍駐香港部隊の本部に侵入し、「解放軍は香港から出ていけ」「香港はわれわれの国だ」などと抗議した。数分後、兵士らが強制排除したが、1997年の香港返還以降、抗議者の軍施設侵入は初めて。近年、香港独立勢力の抗議活動が多発しており、中国当局は神経をとがらせている。
解放軍の施設に入ったのは「香港人優先」と名乗る反中団体のメンバーで、歩哨の制止を振り切って侵入した。リーダー格の招顕聡氏は事件後、地元メディアに「射殺される覚悟で軍の施設に入った」と語った。その上で「今回は一連の抗議行動の始まりにすぎない。元日に『反赤化反植民』と題する大規模な反中デモを計画している」と明らかにした。すでに300人以上がインターネットで参加を申し込んだという。
香港人優先に加え、近年「我是香港人連線」(私は香港人連合)などの独立を目指す団体が香港メディアに登場する。中国からの独立と旧宗主国の英連邦加盟などを主張。いずれも香港返還の直後ではなく、ここ数年に設立されたもので、労働者や若者の間で影響力を拡大している。背景には香港で高まっている嫌中感情があると指摘される。
高度な自治が認められている香港では、逮捕や弾圧などの強硬手段が難しいことから、中国当局は今のところ、官製メディアを通じて団体を批判する対応を取っている。