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総括質疑
総括質疑 ○山本委員長 次に、吉田 康一郎委員、質疑をどうぞ。 ○吉田 委員 育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会、吉田 康一郎です。よろしくお願いいたします。 通告順とは変わりますけれども、本日は、まず、中野駅周辺まちづくりについて。次に、基本構想・基本計画と国民保護計画について。関連しますので、これについて。3番目に、都市マスタープランについて。そして次に、子育ての支援に関して、予算編成の考え方について、そして基本計画について、併せて質問し、そして次に公園行政について。最後に、その他、ワクチンの接種の副反応への対処について。時間のある限り、順番に質問させていただきたいと思います。よろしくお願いします。 最初に、新区役所の整備について伺います。 1月29日の中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会において、中野駅新北口駅前エリア拠点施設整備民間事業募集の選定結果について、区は、野村不動産を代表事業者としたグループを施行予定候補として選定したと報告がありました。 この今回の民間事業者募集は、施行予定者候補としての能力などが備わっているかを審査する公募型プロポーザル方式とのことであります。選定結果として、今回パースや提案概要が公表されていますが、この内容でこのまま事業計画がつくられるのか、伺います。 ○小幡中野駅新北口駅前エリア担当課長 今回の民間事業者募集は、募集要項に記載をしている一定の前提条件に基づきまして、応募者に提案を求めたものでございます。今後、施行予定者は、本提案内容を基に関係権利者、関係機関と協議、調整を進めながら、事業計画や資金計画をつくっていくということになります。区として、提案内容の継承を求めてまいりますが、今後の協議、調整によりまして、内容は変更となる可能性があるものと考えております。 ○吉田 委員 今後、提案内容を変更するのであれば、どのような点を変更していくのか。また、野村不動産グループの提案は、高層棟が1棟というものであり、壁面が長大でビル風がひどくなると推測をされます。他の議員も質問されましたが、こうした点も変更を求めていくのか、伺います。 ○小幡中野駅新北口駅前エリア担当課長 民間事業者募集では、審査委員会の公表におきまして、施設計画における中野通り側のにぎわいの形成や壁面の圧迫感の軽減など、今後さらなる検討を求める点が指摘をされておりまして、こうした点につきましては、今後の事業計画作成の中で改善を求めてまいります。 また、ビル風の影響につきましては、本事業は環境アセスメントの対象となる予定でございますので、事業実施に伴う環境への影響について、今後の検討で確認をしていくこととなります。 ○吉田 委員 そういうことであれば、能力を選定するということではなくて、事業内容についてもかなり議会としても意見が言える場が欲しかったなというふうに思うんですね。 提案内容の審査においては、資金計画の確認が重要であると考えます。資金計画の従前資産評価について、特別委員会の質疑では詳細が説明されませんでした。施行予定者の候補、次点候補、それぞれ幾らで評価をされていたのか、具体的な金額を伺います。 ○小幡中野駅新北口駅前エリア担当課長 民間事業者募集の審査に当たりましては、提案概要書を公表しておりますが、資金計画を含みます提案書そのものは公表しておりません。従前資産の具体的な額についてもお示しはしておりません。資金計画については、審査委員会での公表でも触れられておりまして、従前資産評価の考え方を御説明いたしますと、施行予定者候補の提案は令和元年度の路線価を基に算出をしておりまして、次点候補の提案は、令和元年度の路線価を基に、時点修正して算出をしてございました。 ○吉田 委員 これ、中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会のときには御説明なかったんですよね。野村不動産が令和元年の路線価、東京建物は令和2年の路線価ということであります。 野村不動産は、令和元年度路線価基準、すなわち区役所の再整備事業計画と同じ559億円、東京建物は最新の令和2年度路線価を基に評価額を算出したということは、令和2年には中野五丁目67――67というのは、これはサンプラですが――の路線価は14.57%上昇しておりますので、640億円、国と都の分を合わせると1割増しで、700億円と算出していることになります。この計算は合っていますか。 ○小幡中野駅新北口駅前エリア担当課長 計算上は合っているというふうに思います。 ○吉田 委員 合っていますよね。 それで、つまり、東京建物は野村不動産よりも、少なくとも80億円高く区の従前資産を評価し、それでも採算が取れる事業能力を示していたということであります。この80億円をどう捉えるかであります。 これまで区が、今に至るまでずっと区議会にしてきた説明というのは、定期借地方式は取れません。新区役所の整備費は254億円ぐらいかかるけれども、前払いの地代だと、180億円しか地代を受け取れないので、差し引き74億円マイナスだから、70年定期借地という方法は取れませんと、これが区の土地を売らないと事業ができないという説明でありました。そうですね。 ○小幡中野駅新北口駅前エリア担当課長 以前、こういう御説明だったかと思います。 ○吉田 委員 その足りないという金額、しかも、足りないと言って、我々区議会が、有志が、それでもいいからとにかくきちんと数字を示すべきだと言って、自分たちでも政務活動費を使って、評価額をちゃんと算定できる会社に委託調査をして、その上で区に、とにかく定期借地だったら幾らになるんですかというふうに聞いたら、定期借地は取らないということをプロポーザル方式だということを決めた後で、渋々出してきた数字がありました。 しかし、それが12月6日の中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会のときに、私はもう追及しましたけれども、あるいは1月8日の中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会でも説明しましたけれども、非常にずさんな数値で、期待利益率を0%というふうに見なければ出ないような数字、世の中では通用しないような数字を出してきて、74億円足りませんと言ってきたわけであります。 我々区議会有志が大手不動産鑑定会社に委託調査した結果を、私は、昨年の1月20日の中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会で報告した数字は70年定期借地前払いで前提を置かなければ、750億円から1,080億円、アリーナやホテルなど採算性の低い機能を含めると利益が20%下がって約600億円、都と国が区の計画に付き合ってくれなければ、さらに、その面積1割ですから、1割下がって、540億円から777.6億円という前払い地代が、容積率を緩和しなくても出てくるという数字を示しました。区役所の整備費254億円の少なくとも倍以上になるということを示して、区の再考を促していたわけであります。 区は再考しなかったわけですけれども、74億円が足りないと、この説明の上で、今回、東京建物は令和元年から令和2年で地価が約15%上がっているから、80億円多く区の財産を見てくれた。74億円、飲み込めるわけですよ、売らなくても。 このように、あるいは、中野区は今回20%のシーリングをして、削減しなきゃいけないって言った数字、100億円上回りますか。上回らないですよね。従前資産を高く評価するということは、このように事業実施に当たり、最も重要な要素の一つであります。 ところが、提案書の審査では、資金計画の評価が含まれる項目、事業推進計画の配点は、200点中20点しかなく、施行予定者候補と次点候補の評価結果の点差は0.5点しかありません。この配点は、全く妥当でないと思うんですね。野村不動産のプレゼンの案と、そして東京建物のグループが出した案と、100億円積み増せば、いかようにでも改善できるんですよ、100億円多めに出せば。この0.5という差、東建が100億円余計に出せると言っても、野村の案は100億円以上の価値があると、そういうことですか。 ○小幡中野駅新北口駅前エリア担当課長 今回の評価についてでございますけれども、募集要項の公表前に審査委員会に御意見を頂きまして、審査委員会で確認をした上で区が決定をしたということでございます。 今回の募集では、施設計画、資金計画、管理運営計画と多岐にわたる提案を求めておりまして、評価の項目については、提案書の内容に沿って設定をしております。こうした評価項目に従って、審査委員会で採点をしていただいた結果、今回の結果になっているというふうに認識しております。 ○吉田 委員 この審査委員会の方が審査をしてくださった、この配点自身は誰が決めたんですか。審査委員会の委員が決めたのか、区が決めたものをこれでいいですかと審査委員会に示したのか、どちらですか。 ○小幡中野駅新北口駅前エリア担当課長 先ほどと重複になりますが、募集要項公表前に、審査委員に評価項目配点について御意見を頂きまして、審査委員会で確認をした上で区が決定をしたというものでございます。 […]
1予算編成の考え方について 2基本構想、基本計画、都市計画マスタープランについて 3中野駅周辺まちづくりについて 4国民保護計画について 5公園行政について 6その他
一般質問 1 予算編成の考え方について 2 基本構想、基本計画、都市計画マスタープランについて 3 中野駅周辺まちづくりについて 4 国民保護計画について 5 公園行政について 6 その他 ○議長(高橋かずちか) 次に、吉田 康一郎議員。 〔吉田 康一郎議員登壇〕 ○12番(吉田 康一郎) 育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会、吉田 康一郎です。 通告した質問のうち、時間の不足が分かりましたので、1及び5は取り下げます。 まず、国民保護計画について伺います。 共産党独裁中国は、核戦力の飛躍的な増強に自信を持ち、遅くとも2015年11月から12月の間に核戦略を大転換しました。核の先制使用です。 中国人民解放軍中高級指揮官の教育機関である中国人民解放軍国防大学に防務学院院長及び教授、人民解放軍少将の朱成虎という人がいます。諸外国を訪問して講演等は20か国を超える人物ですが、この中国人民解放軍士官の教育指導者は次のように言っています。 核戦争こそ人口問題を解決する最も有効で速い方法である。我々にとって最も敵対する隣国は、人口大国のインドと日本である。台湾、日本、インド、東南アジアは、人口密集の地域であり、人口消滅のための核攻撃の主要目標となる。 2020年度、全体の一部を公表しているにすぎない中国国防費は、それでも20兆円を超える、その軍事力を背景に、尖閣諸島への強引な実力行使を繰り返し、米国ですら直接対決を躊躇する核戦力による威嚇、恫喝は、今後明確かつ露骨になることが予想され、偶発的な、あるいは不慮の事態ももはや絵空事とは言えない安全保障環境となりました。 いわゆる国民保護法、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律は、武力攻撃事態について4類型、1、着上陸侵攻、2、ゲリラ・特殊部隊による攻撃、3、弾道ミサイル攻撃、4、航空機による攻撃を想定し、地方自治体に対しても、1、住民の避難、2、避難住民の救援、3、武力攻撃災害の対処の責務を定めています。 そして、国民保護法に基づく基本指針では、NBC攻撃、すなわち核兵器、生物兵器、化学兵器による攻撃を受けた場合の自治体の対応についても定めています。 ところが、今般示された中野区基本計画(素案たたき台)には、防災や災害対策についての記載はありますが、武力攻撃事態における住民保護対策について、記載が一切ありません。これでは、誰一人取り残さないどころか、誰一人生き残れない、誰一人守らない区政の基本計画だと言わざるを得ません。 この点については予算特別委員会で伺いますけれども、本日は現状の取組について伺います。 現状として、地震等の災害対策と比べ、武力攻撃事態における国民保護対策は、深掘りされ、緻密に検討、取組がなされていないように受け止めています。弾道ミサイル攻撃、NBC攻撃等を受けた場合にも、区民の生命、財産、生活を当たり前に守ることができるよう、平時のうちにしっかりと想定し備えることが重要です。 区では、ミサイル攻撃、バイオテロ攻撃など、様々な危機発生を想定し、国民保護計画は策定していますが、自衛隊等関係機関との役割分担をどのように定めているのか、伺います。 次に、事態発生時、実際には自衛隊は部隊を派遣することができないことが想定されます。派遣要請しても必ず派遣されるとは限らないことから、そのような事態を想定し、自治体が独自に区民の避難、誘導、保護をほぼ万全に行えるよう、非常時の取組を検討すべきと考えますが、区の見解を伺います。 毎年行われている防災訓練のように、ミサイル事態、NBC攻撃等があった場合を想定した国民保護訓練を実施したことがあるのか、伺います。 ないのであれば、実施に向け、検討と準備を進め、実施すべきと考えますが、区の見解を伺います。 ミサイル攻撃があった場合、区民がどこにどのように避難すればいいのか、堅牢かつ避難に有効な施設を把握しておくことも重要です。NBC攻撃を想定し、少なくとも区民を守るための核シェルターや多目的シェルターの設置状況について、区が所在を把握するなどの対応が必要だと考えますが、区の見解を伺います。 平成20年に総務省消防庁国民保護室より出されている、国民保護における避難施設の機能に関する検討会報告書があります。地方公共団体に対しては、避難施設の機能やその強化策等について、適切に事務を進める旨が提言されています。その内容については、総務省から各都道府県宛てに助言、通知が行われ、都は区市町村に対し、同通知を参考通知として通知しているとのことですが、区ではどのように受け止めるか。そしてこの報告書の内容を踏まえ、区は必要な対策検討を行うべきと考えますが、見解を伺い、この項の質問を終わります。 次に、基本計画における子育て先進区の客観的指標について伺います。 我が国の最重要の課題である少子化対策について、区長は子育て先進区を標榜しています。私は、その取組の方向性を示し、成果を正確に把握するための客観的指標や数値目標が必要である旨を指摘し、子育て環境が先進的であるかを示す指標として合計特殊出生率など、子どもの出生数に関する客観的指標と目的値の設定を訴えてまいりました。国では、希望出生率1.8の実現を掲げ、当区では、現行の10か年計画や、まち・ひと・しごと創生総合戦略において、区が目指す将来推計として、合計特殊出生率の目標を掲げています。 ところが、今回示された基本計画(素案たたき台)には、合計特殊出生率の指標はなく、将来人口推計の項目に、子ども女性比の増加と維持が必要であると記載されているのみにすぎません。そしてまた、各施策に設定されている指標には、客観性に乏しい指標が多く設定されています。現行計画において合計特殊出生率の目標が示されているのに、新しい計画にそれがないのは、明らかに後退であり、数値で示せる実績を実現しようという意思がないとみなさざるを得ません。新しい基本計画でも、合計特殊出生率の目標を提示すべきでありますし、あるいは理想子ども数や子ども女性比を指標に用いるとしても、目標値を設定すべきであると考えます。区の見解を伺います。 次に、改定中の都市計画マスタープランについて伺います。 都市計画マスタープランは、中野区が進める各都市計画やまちづくりの一番基本となる、言わば区の全ての都市づくりや都市基盤整備の重要な基本方針となるものです。これまで繰り返し訴えてまいりましたが、中野区は区民1人当たりの公園面積が23区中下から2番目と、他区に比べて少なく、都市計画道路の整備も遅れ、道も狭いのは、ある意味、こうした都市整備の基本原則について、これまで区の都市計画マスタープランの位置づけが非常に弱かったからと言って過言ではないと考えています。 都市計画マスタープラン改定という機会に改めて提起しますが、区として様々な機会を捉え、区民が憩え、災害時に貴重な避難場所を提供する公園面積をこれまで以上に積極的に増やすための抜本的対策を講ずるべきと考えます。 そこで、例えば中野区周辺などで進んでいる民間事業者等による再開発事業の機会や、大規模団地等の建て替えの際には、開発等に伴って、区がこうした公園やオープンスペースを確保、積極的に誘導するような都市づくりの方針を都市計画マスタープランに盛り込んでおくべきと考えますが、見解を伺います。 また、区内には、既に都市計画決定されているものの、将来に向けて事業化の見込みが分からない都市計画道路や都市計画公園などがあります。改定中の都市計画マスタープランでは、道路、公園など、未着手の都市計画施設について整備が進むよう、一定の考え方を盛り込んでおくべきと考えますが、区の見解を伺います。 最後に、中野駅周辺まちづくりについて伺います。 中野四丁目西地区では、市街地再開発準備組合において事業計画の検討が進み、区も当地区の都市計画素案の概要を発表し、来年度には都市計画手続に進むとの予定を示しました。しかし、当地区では、地権者による再開発反対の訴訟が提起され、また最近では、6名の地権者が準備組合を脱退するという状況となっています。合意形成が進むどころか、大きく後退していると言わざるを得ず、このような状況で事業を進めるのは時期尚早であり、もっと丁寧に慎重に進めるべきと考えます。このような状況でも、区は来年度、都市計画手続を進めるのか、見解を伺います。 以上で質問を終わります。簡潔明瞭な答弁を期待し、質問を終わります。ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 吉田 議員の御質問にお答えいたします。 1点目に、基本構想・基本計画、都市計画マスタープランについての中で、合計特殊出生率等の目標値の設定についての御質問です。 将来にわたって活力あるまちを維持するためにも、出生率の向上に向けた取組を進めることは必要であると考えております。基本計画(素案たたき台)においては、出生率の向上だけではなく、定住や転入の促進も含めて、子どもの人口の一定の確保を目指していく考えを示しております。 出生率の向上等に向けた指標の設定については、現在検討しているところでございます。 続きまして、中野駅周辺まちづくりについて、中野四丁目西地区の再開発事業についての御質問でございます。 区は、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3、中野四丁目新北口地区まちづくり方針に基づいて、まちの活力増進、安全安心な空間創出、ユニバーサルデザインによる公共基盤整備を実現するべく、中野四丁目西地区のまちづくりを進めてまいります。 一方で、既存市街地におけるまちづくりは、地域住民の理解協力が不可欠でございます。公共性の高い第一種市街地再開発事業においても、地権者の生活再建や合意形成が基本でございます。それらが十分図られなければ、事業として推進できるものではないと認識をしております。 今後も関係地権者の理解、合意形成状況などを適切に見極めながら、まちづくりに取り組んでまいります。 […]
1押印の廃止について 2平和基金について 3食中毒への対応について 4プレミアム付商品券事業について 5監査のあり方について 6その他
一般質問 1 押印の廃止について 2 平和基金について 3 食中毒への対応について 4 プレミアム付商品券事業について 5 監査のあり方について 6 その他 ○議長(高橋かずちか) 次に、吉田 康一郎議員。 〔吉田 康一郎議員登壇〕 ○12番(吉田 康一郎) 育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会、吉田 康一郎です。よろしくお願いいたします。 まず、押印の廃止について、今回中野区の取組を伺う準備をいたしましたが、さきの日野議員の質問で、区が今年度内を目途に調査結果を取りまとめることが分かりましたので、この調査結果が示された後に改めて伺うことといたします。 次に、平和基金について、伺います。 中野区の財政について、区長は「非常事態にある」と表明し、来年度の予算編成に当たり一律経常経費20%削減というなかなか例を見ないシーリングを設定し、経費削減に取り組んでいます。 そこで、財政的手法という側面から、特定目的基金について、区長に伺います。 まず、平和基金について、現在1億円の基本額とした基金が設置されていますが、平和基金の設置当初からこれまでの運用益の推移を伺います。 次に、特定目的基金のうち、平成10年以降廃止となった四つの基金、すなわち中野刑務所跡地防災公園建設基金、施設建設基金、災害対策基金、少子化対策基金について、廃止の理由を伺います。 そして、基金の造成により事業費の財源を確保するという手法は、かつてのような恒常的な高金利を前提とした手法です。金融が国際化し、様々な要因から、先進国では超低金利が基調となるように経済の構造、金融の制度が大きく変わってしまった今日では、基金を積んでいても僅かしか金利は得られず、行える事業も僅かです。言い換えれば、同じ額の事業を行うのに多額の資金を寝かしておかなければならない基金は他の手法と比較して非効率だということになります。したがって、非常事態であるならば、基金を原資とした事業は一般財源で行い、基金自体は過去に廃止した四つの基金と同様に廃止し、一般財源に繰り入れて活用すべきと考えます。今後、金利がかつてのように高くなることはないと考えますが、今後の平和基金事業の在り方について、伺います。 次に、中野第一小学校での食中毒への対応について、伺います。 本件について、子ども文教委員会で質疑をしたところ、区が給食事業を委託した事業者について、教育委員会事務局は開会中に答弁することを避け、休憩中に事業者名を説明しました。しかし、区内の給食事業の受託事業者の情報は、中野区も参加している東京電子自治体共同運営協議会の東京電子自治体共同運営現地調達サービスのサイトにおいて公開されている公開情報であり、中野第一小学校の給食の受託事業者であるフジ産業も当然に公開されています。そして、そもそも「中野第一小学校」と「給食」とネット検索すると、最初と二つ目に表示されるのがフジ産業自身のサイトです。 子ども文教委員会では、食中毒の原因が断定されれば事業者名を公表する等の趣旨の答弁がありましたが、いまだ原因が特定されないまま、事故から一月以上が過ぎており、この間、教育委員会事務局から保護者や地域への説明はありません。これでは逆に憶測による不正確、不適切な情報が流布される可能性すらあります。公開されている事業者名を伏せるのではなく、事業者は公開されているとおり、どこそこだが、その事業者の行為が原因であったと特定されているわけではなく、事業者とともに原因究明と特定に向け調査中であり、再発防止に努めていくと、丁寧に説明することが適切な対応であると考えますが、いかがでしょうか。 次に、中野区緊急応援プレミアム付商品券事業について、伺います。 第3回定例会一般質問において、コロナ禍の下、深刻な影響を受けている区内の事業者への支援策としてプレミアム付商品券事業について提案し、短期間の準備の中で実施していただくこととなり、高く評価しています。その上で、周知期間も短い中、どの程度の申込みがあり、現時点でどのように評価しているのか。また、今後どのように事業を進めていくのか、伺います。 そして次に、今回、A飲食店のみで使用できる券が設定され、飲食店における商品券の利用を促しているが、A券が使用できる店舗には飲食店ではない食品販売店やドラッグストア等も対象となっています。A券の区分の考え方について、伺います。 次に、これまでのプレミアム商品券事業と比べ、今回は申込期間が約2週間、有効期間が約3か月と短いとの声もあります。この理由を伺います。 そして最後に、同様の事業を実施している他の自治体では、商品券の販売所に購入者が殺到し、武漢発生ウイルスの感染リスクが高まったため、販売中止となるなどの事例もありました。中野区では、感染リスクに対してどのような対策を講じているのか、伺います。 次に、会計監査について、伺います。 昨年第3回定例会一般質問において、区の平成30年度定期財務監査結果報告書を見ると、個別の指摘事項は記載されていますが、年間の指摘件数、指摘全額の総額等についての記載がなく、監査結果の全体像が分かりやすく公表されていない。明快さ、区民にとっての分かりやすさ、説明責任を果たすという観点から、またより積極的な監査の契機となる期待も含めて、指摘事項の算出とその公表の在り方について検討していただきたいと質問したことに対し、今後、監査結果がより区民に分かりやすいものになるよう工夫や研究をしてまいりたいと、代表監査委員から答弁がありました。その後、この件についてどのように検討してきたのか、伺います。 その他の一つ目を伺います。親水施設の整備。今定例会に妙正寺川江古田川合流部擁壁補修工事に関する案件が提出されています。この機会に、河川の親水施設の整備について、伺います。 中野区には、数少ない河川の親水施設として、妙正寺川に白鷺せせらぎ公園の親水デッキ、上高田の親水テラスがありますが、実は護岸の階段を下ると川の水に少し近づけるだけで、本来の川の水に触れて親しむことができるという意味の本当の親水施設とはなっていません。 中野区の下流の新宿区では、高田馬場付近の神田川に親水施設があり、子どもたちが川底まで下りていき水遊びができる場所があります。この親水施設は、区有施設に近接しており、利用時間帯にはスタッフが常駐し、安全を監視しながら管理しています。安全な管理の人員を確保するため、区有施設の近接が必要なのであれば、例えば妙正寺川に近接する区有施設としては、鷺宮体育館、野方図書館、哲学堂公園、上高田運動施設等、候補地は幾つもあります。今後、区有施設に近接して親水施設を整備することはできないか、伺います。 最後に、人権行政について、伺います。 北朝鮮人権侵害対処法は、拉致問題に関する国民世論の啓発を図るよう努めるなど、国及び地方公共団体の責務等を定めています。昨年度、第3回定例会において、拉致問題解決に向けた区民への啓発について伺ったところ、区としても工夫しながら啓発に努めていくとの答弁をいただきました。事態は少しも進んでおらず、6月5日に拉致被害者家族会初代代表の横田滋さんが87歳で亡くなるなど、無念さが強まるばかりであります。拉致被害者家族会の方を講師として招聘する講座を開催するなど、区民への啓発を一層充実させるべきだと考えます。区の啓発状況について伺い、簡潔明瞭かつ建設的な答弁をお願いし、私の質問を終わります。ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 吉田 議員の御質問のうち、私からは、プレミアム付商品券事業について、お答えいたします。 まず最初に、申込み状況等についてでございます。申込み人数は3万5,320人で、最大発行数11万セットに対して20万253セットの購入希望がありました。今回は、全ての区民を対象とし、全戸配付の区報にチラシを挟み込むなど、期間は短いながら可能な限り周知を行ったため、広く区民に利用していただける申込みをいただいたと認識しております。今後は全ての申込者が購入できるよう調整し、順次申込者へ通知をする予定でございます。 次に、商品券の区分についてでございます。新型コロナウイルス感染症について、いつ感染拡大の波が起こるか分からない中、商品券の区分を厳密にすると券の利用機会が減り、結果として商店街の支援につながらないおそれもございました。商品券の区分につきましては、中野区商店街振興組合連合会と協議し、特にA券については利用者の利便性も考慮し食品を扱う店舗等も含めた区分としております。 次に、申込み期間及び有効期間についてでございます。申込み期間は申込者が年末商戦の時期に商品券を利用できるよう設定したものであります。また、商品券の有効期間は、商品券を短期間に利用することを促すことで消費を集中させ、現在逼迫した状況にある商店街に対しより早く事業の効果が現れるよう設定したものでございます。 最後に、新型コロナウイルス感染症の対策についてでございます。今回販売を行うに当たっては、申込みの際に購入を希望する場所を記入してもらいました。今後発送する通知において、特定の期間や場所に購入者が密集しないよう購入期間と購入場所を指定します。また、通知の発送時期も複数回に分けることで、購入者が密集するリスクを極力排除するよう対策を講じる予定でございます。 〔教育長入野貴美子登壇〕 ○教育長(入野貴美子) 私からは、食中毒への対応についての御質問の食中毒に関する議会での答弁について、お答えいたします。食中毒等の食品衛生法違反者に対する名称の公表期間は、区要綱で7日間と規定してございます。議会における食中毒の報告については、営業停止処分を受けた者の名称が長く議事録に残ることから、改善措置を講じた被処分者に対する風評被害等の影響を考慮し、被処分者名を伏せて報告したところでございます。中野第一小学校の食中毒事故については、被処分者が区長であり、委託業者ではございません。委託業者は給食調理における調理技術を提供するものであり、被処分者ではないものの名称が議事録に残ることの影響を鑑み、委員会の休憩中に報告したものでございます。 〔代表監査委員髙橋信一登壇〕 ○代表監査委員(髙橋信一) 私からは、監査のあり方について、お答えいたします。 定期財務監査の結果の公表に当たっては、区民から見てもより分かりやすいものになるよう表現等の工夫をしているところでございます。定期財務監査の指摘事項に対応した累計金額等を算出して公表することについては、十分に検討を重ねた結果、一概に指摘事項の金額の累計だけでは監査の結果を表せるものではないということから、直ちに累計金額等を算出して公表することは考えてございません。 議員から提案があった、より分かりやすい監査結果の公表につきましては、他区の公表状況も参考に、今後も研究や工夫をしていきたいと考えます。 〔企画部長高橋昭彦登壇〕 […]
1武漢ウイルス(新型コロナウイルス)対策について 2防災対策について 3その他
一般質問 1 武漢ウイルス(新型コロナウイルス)対策について (1)策定中の区の各計画(基本計画、都市計画マスタープラン等)について (2)PCR検査とその情報公開について (3)深刻な影響を受けている業種の事業者への支援について (4)地域の団体への支援について (5)その他 2 防災対策について (1)中野区ハザードマップについて (2)その他 3 その他 ○議長(高橋かずちか) 次に、吉田 康一郎議員。 〔吉田 康一郎議員登壇〕 ○12番(吉田 康一郎) 育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会、吉田 康一郎です。一般質問よろしくお願いいたします。 まず最初に、武漢(新型コロナ)ウイルス対策について伺います。 策定中の区の各計画、基本計画、都市計画マスタープラン等についてから質問を始めます。 アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、武漢ウイルスによる世界の死者数が、昨日、日本時間の10日、90万人を超えました。8月22日に80万人を超えてから、僅か20日間で10万人、死者が増加いたしました。 様々論じられ、報じられているとおり、武漢ウイルス感染症の感染拡大に伴う甚大な影響は、世界中で、そして我が国で、人々の生活や生命、そして経済、社会、さらに人々の行動、意識、価値観にまで波及しつつあります。これまで当たり前であった日常生活、経済商業活動、行事・文化活動、生活の習慣まで、ウイルス感染予防のため大きな変化を迫られています。 区政においても、ウイルスの影響は区民生活のあらゆる場面に広がり、区民サービスの在り方を根本から考え直す必要性に迫られています。区は現在、区政の基本となる基本構想及び基本計画の改定を進めており、また、都市計画マスタープランや住宅マスタープランの改定作業を進めています。今回の武漢ウイルス・パンデミックは、基本構想や基本計画、都市計画マスタープランの改定の検討において、昨年度は全く想定していなかったことであります。区長の様々な答弁あるいは報告をお聞きして、問題意識は感じますけれども、具体的なイメージがいまだつかめません。基本構想、基本計画の改定にパンデミックがどのような課題を与えたのか、新たに盛り込むべき視点があるのか伺います。 同様に、都市計画マスタープランの改定や住宅マスタープランの改定作業に、同じくパンデミックがどのような課題を与えたのか、新たに盛り込むべき視点はあるのか伺います。 そして、密を避けて、ゆとりある空間の中で生活と活動する「新しい生活様式」が求められ、交通機関の利用や道路や公園整備をはじめ、都市基盤整備にも対応が求められています。特に中野駅周辺のまちづくりなど現在進めている大規模開発事業において、このような観点から整備の検討を行っているのか伺います。 働き方についても、情報通信基盤のより一層の整備の推進が必須となり、在宅勤務の普及、テレビ会議、リモートワーク、サテライトオフィスの整備など、勤務スタイルを見直す社会変化が起きています。行政機関でも、国や都においてリモート会議やテレワークスタイルを積極的に取り入れており、実際に集まらないで会議をするスタイルも定着をしてきています。これは当然、我が区の区役所新庁舎の建設にも影響があります。 パンデミック前に、新庁舎の整備計画は検討が進められてきたわけですが、世の中全体で大きく働き方が変わっている中、区の計画も見直す必要はないのでしょうか。役所は民間と比べて、公共性と手続という制約の中で、意思決定の大胆さ、迅速さなどの点で大きな変化への対応という点でギャップが発生しやすいです。新庁舎ができた瞬間に旧式の建物だという事態は決してあってはなりません。先進的な取組をしている民間のオフィス、働き方の事例等を一層積極的に研究し、取り入れていく必要があると考えますが、区の見解を伺います。 また、新しい基本構想や新庁舎などができる前に、今から、区民と感染防止の観点から、直接の接触を防止しながらコミュニケーションを取って政策を立案し実行していくことが不可欠であり、ICTの活用は必須であります。リモート会議やテレワークなどの普及を含めた情報インフラの整備・推進についての区の取組の状況について伺います。 今回のウイルス流行という災いにしっかりと対応し、変えるべきをしっかりと変え、区民のためのよりよい環境形成に向け取り組んでいただくことを要望いたします。 次に、PCR検査とその情報公開について伺います。 8月28日の読売新聞朝刊に、「PCR検査陽性率」の記事が掲載されました。8月に20政令市と23区を対象に陽性率の公表について取材し、23区中13区が陽性率を非公表と回答したと。中区も非公表と回答したと、このように報じられています。一方、中野区のホームページでは、中野区PCR検査センターにおける検査件数、陽性者数を公表しており、同センターの検査によって陽性率は算出が可能です。区は読売新聞からの取材を受けたのか、またそうであれば、「陽性率は非公表」と回答したのはなぜか伺います。 そして、区のホームページでは、区民の感染者数、区内医療機関から届けられた週ごとの感染者数、PCRセンターで実施した検査数、陽性者数を公表しています。そして、この検査結果についてグラフ化し、陽性者の年代別分布も示し、陽性率はグラフで示しています。であれば、陽性率についても数字でも公表してはどうか伺います。 東京都が公表している新型コロナウイルスモニタリング項目で、検査の陽性率は8月31日現在、4%です。中野区PCR検査センターにおける検査数、陽性者数から計算すると、区における陽性率は東京都全体よりも高い状況であります。この理由について伺います。 この項の最後に、区内医療機関で実施したPCR検査数を含めて、検査数、陽性者数、陽性率を公表し、区民に分かりやすく公表していくことが必要と思いますが、見解を伺います。 次に、このウイルスで深刻な影響を受けている業種の事業者への支援について伺います。 区内の飲食店等の事業は、協力金の支給はあるとされながらも、この感染症により深刻な影響を受け続けています。区に確認したところ、「緊急応援資金の優遇」融資制度において、あっせん件数の2割以上が飲食業の事業者で、最も多くの割合を占めています。区は、コロナ禍における商店街活性化について、デリバリー等の支援やキャッシュレス化の推進、逸品グランプリオンライン版の実施など様々取組を進めていますが、事業者がいまだ困難な状況にあることは否めません。引き続き手を尽くして、これらの業種を支援していくことが必要であります。 せんだって中野区商店街連合会から、このコロナ禍におけるプレミアム付商品券事業の実施について強い要望が寄せられました。他区に30%のプレミアム商品券の先行事例も複数あり、新たな支援策としてかなり有効であろうと期待します。折しも、新型コロナの影響で多くの商店街イベントが中止となり、我が区の商店街振興予算の中で、東京都の補助制度チャレンジ戦略支援事業における相当額の残額が見込まれています。都も、イベント事業等について再度募集をかけるなど工夫を図っているようですが、今の状況下で、商店街が新たに感染対策も強化しつつイベント等を成功させることはかなり難しいものと考えます。予算編成時との目的の違いなど東京都との調整は必要でしょうが、この緊急時、今年度予算を柔軟に運用し、商業関連予算の本来の目的を達成することが本当に必要であります。チャレンジ戦略の補助金を原資とするなどして、プレミアム付商品券事業など、商店街、特に飲食店等深刻な影響を受け続けている業種を支援する事業に新たに取り組むべきと考えますが、見解を伺います。 この項の最後に、町会・自治会の掲示板について御質問をしようと思っていましたけれども、若林議員が同趣旨の質問を寄せ、区から前向きな答弁がありました。区の助成金を使いやすくする、5年間というのをさらに検討する、サポートを引き続きつづける、私からもこれをお願い申し上げて、この項の質問を終わります。 最後に、中野区ハザードマップについて伺います。 先月、中野区ハザードマップが改訂されました。冊子版となり内容も充実し、地域からも好評だと聞いています。区民にとって大変重要な防災情報が示されていますが、今回改正した意義と変更点を伺います。 本年は7月、球磨川や筑後川、飛騨川、最上川など全国で大規模豪雨が発生し、昨年は台風19号による東日本の広い範囲に暴風、洪水等による深刻な被害、そして2018年には西日本豪雨災害など、これまで数十年に一度の記録的豪雨、経験のなかった想定外の豪雨災害という被害が毎年のように生じています。こうした中、自治体が各家庭に配布したハザードマップを活用して、住民が早めに避難して助かったという事例や、ハザードマップの危険区域どおりの水害が発生し、都市計画など河川改修や土地利用の在り方の反省材料になったという例があまたあります。 中野区においては、神田川や妙正寺川流域など浸水の危険性が特に高い地域について、半地下式駐車場や低層住宅建設の抑制、高床式の建物の推奨、白鷺せせらぎ公園のような大規模団地に付随した調整池の設置、高台への住宅の移転の促進などを区として誘導し、移転によって空いた土地を水と緑の基本軸とし、公園や緑地、あるいは遊歩道などの公共施設として積極的に土地利用を誘導して、洪水被害の危険を回避をしていくというような骨太の発想と施策が必要であると考えます。 都市計画マスタープラン改定などにおいて、ハザードマップの活用についてどのように考えているかお伺いをして、私の質問を終わります。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 吉田 委員の御質問にお答えいたします。 最初に、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた基本構想、基本計画についての御質問です。 新型コロナウイルス感染症の発生により社会状況が大きく変化し、産業構造や働き方、人と人とのコミュニケーションの在り方など、新しい生活様式への移行が進んでいると考えております。基本構想につきましては、新しい生活様式への対応や行政サービスのデジタル化の推進等の視点から、本年1月に示した検討素案を見直し、本定例会において改定検討素案をお示しをいたします。基本計画についても、基本構想検討素案の改定内容を踏まえるとともに、新型コロナウイルス感染症の影響について整理した上で施策に反映する考えでございます。 次に、都市計画マスタープラン、住宅マスタープラン改定と新型コロナウイルスの影響でございます。新型コロナウイルス感染症は、新しい生活様式の定着によって、区民の住生活及び都市整備の在り方に大きな影響を与えるものと考えております。都市計画及び住宅マスタープランの改定におきましては、都市活動の変化に対応した住環境整備、オープンスペースや都市交通の在り方、また、複合災害を踏まえた防災まちづくりなどの課題整理を行ったところでございます。今後、学識経験者等の意見や国の動向等も踏まえ、計画の改定を進めてまいります。 続きまして、新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性についてでございます。国が8月末に公表しました「新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性」において、まちづくりと一体となった総合交通戦略の推進や、安全性、快適性、利便性を備えた駅周辺の空間整備が必要とされております。中野駅周辺まちづくりにおける公共空間整備では、歩行者の安全な通行を第一優先に考え、歩行空間の確保や動線整備を行っていくこととしております。 国が示す今後のまちづくりの方向性は、これまで取り組んできた中野駅周辺整備の考え方と一致していることから、今後とも着実に整備を進めてまいります。 続きまして、新庁舎における働き方についての御質問でございます。新庁舎では、今回の新型コロナウイルス感染症を踏まえ、そのときの状況に合わせた柔軟な働き方ができる職場環境となるよう検討を進めているところでございます。このような環境整備に向け、在宅勤務や遠隔会議などに対応した無線LANの構築やICT機器類の導入などを考えております。 […]
1武漢ウイルス(新型コロナウイルス)対策について 2その他
一般質問 1 武漢ウイルス(新型コロナウイルス)対策について (1)避難場所・避難所について (2)9月入学制について (3)二足制について (4)区の対策組織の在り方と物品調達の在り方について (5)その他 2 その他 ○議長(高橋かずちか) 次に、吉田 康一郎議員。 〔吉田 康一郎議員登壇〕 ○12番(吉田 康一郎) 一人会派となりました政治団体であります、育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会、[4]吉田 康一郎です。 本日は、武漢ウイルス(新型コロナウイルス)対策について、伺います。 質問の順番を一つ入れ替えまして、9月入学制については時間が残れば最後に質問いたします。 まず、避難場所・避難所について、伺います。 先般、内閣府から、避難所における武漢ウイルス感染症への対応について、示されました。本通知には、避難所の密を回避するため、指定避難所以外の避難所の指定や避難所におけるソーシャルディスタンスの確保等について助言があったところであり、現在、区でも対応方針について検討していると伺っています。 そこでまず、震災時を想定した場合、避難者一人当たりの避難スペースは、都が示す基準、避難所で1.65平米、避難場所で1平米が確保できているのか、伺います。 次に、同通知では、避難所のソーシャルディスタンスとして、できる限りの範囲での対応と前置きをしつつ、人と人との間隔や避難スペース間の間隔を1メートル以上確保するよう推奨しています。 そこで、区が確保している避難所や都が指定している避難場所の避難有効面積から試算すると、この推奨を満たした場合、充足率はどのくらいになるのか、伺います。 都市部では、国が推奨する避難所のソーシャルディスタンスの確保が難しいことは理解できますが、各会派から、避難所における対策について、種々早急の対応が求められており、私も賛同、そしてお願いするところであります。一方、避難場所については、東京都が指定するため、区として具体的な対応が困難であることは承知していますが、これからの避難所や避難場所は、今回のパンデミックの知見を踏まえ、これまでとは全く異なる危機管理の視点や避難者の安全と生活を考えた空間確保が求められています。そのため、今回の武漢ウイルス等の感染症予防を考慮した視点から、避難場所の拡充について都に必要な働きかけを行っていくことも必要と考えますが、見解を伺います。 ソーシャルディスタンスは、避難所と避難場所の計画に、そして中野区が様々な公共施設の配置や公園やオープンスペース等の基盤整備計画、例えば、区の政策の柱となる基本構想・基本計画策定を考えるに当たっても考慮しなければならない、新たな危機管理の視点であります。東京都に深く強く働きかけるとともに、区の危機管理行政を進めるに当たっても真剣に、例えば地震と疫病といった複合災害の際にも区民の命と生活と安全を確保できる取組を実践していただくよう強く要望します。 次に、二足制について、伺います。 本年4月10日、CDC(米国疾病管理予防センター)の専門誌「Emerging Infectious Diseases」電子版に新しい研究結果が発表されました。中国・武漢でウイルス感染者を収容した病院のウイルス汚染状況を調査したところ、コンピュータのマウス、ごみ箱、手すりなど広範にウイルスが検出された中で、特に問題となったのが床であり、集中治療室で働く医療従事者の約半数が靴底で武漢ウイルスを運んでいることが分かりました。この結果から、論文では、医療スタッフの靴底は保菌物として機能するかもしれない、患者がいる病棟を出る前に靴底を消毒することを強く勧めると注意喚起がされています。 3月25日の「Huffingtonpost UK」誌でも、人口の多いエリアや職場で履いた靴が汚染源になる可能性が高いとし、同記事で公衆衛生の専門家は家へ入る前に玄関で靴を脱ぐことを推奨しています。こうした研究を受け、日本の感染者数、死者数が外国に比べて少ない一因として、玄関で靴を脱ぐ日本古来の習慣がある可能性があると指摘されています。 現在、教育委員会が進めている小・中学校施設整備計画では、今後建て替えを行う小・中学校は上履きを用いない、一足制の校舎を整備していくこととしていますが、これらの研究結果から、一足制による学校整備に大きな危惧を感じています。 東日本震災に際しても、先人の知恵を無視して、海辺に家を建て、まちをつくり、痛ましい大きな犠牲が出ることとなりました。国が設置した新型コロナウイルス感染症専門家会議の提言を受けて、新しい生活様式への切替えが求められている中、教育委員会においても、このコロナ以前に策定された旧来の計画に固執することなく、二足制についても感染症対策という新たな物差しによる見直しを行い、高温多湿のこの国土の中で先人が選び取ってきた、二足制による学校整備を再検討するべきと考えますが、教育委員会の見解を伺います。 次に、区の感染症対策組織の在り方と物品調達の在り方について、伺います。 今回の感染症対策のための物品の調達について、区全体として、部門間の調整が十分に行われず、一体的・効率的に行われていない点があると感じています。今回調達が行われる、また行われてきた物品として、空気清浄機、非接触型体温計、マスク、消毒液、手袋、窓口や各課の執務室等の飛散防止のためのアクリル板パネル、ビニールシート等がありますが、各部からおのおの購入するのではなく一括購入することで、スケールメリットにより単価が下がることや事務の集約、入札が行われ、透明性・公開性が分かりやすく確保できることなどが想定されます。 物品購入は、80万円以上で区長契約、指名競争入札もしくは業者指定、80万円以下で主管課契約、随意契約と理解していますが、区民から随契にするために分割して購入しているのではないかと意図せざる疑念を抱かれるおそれもあります。文房具等について用品の集中購買制度を実施していた時期もありますが、今は廃止されたとも聞いています。文房具のように日々消耗する物よりも、今回の感染予防物品のように一度に大量に調達するような場合はより一層、各課がそれぞれ同じような検討と作業をするのではなく、全庁まとめて一括調達ができる体制を構築することが必要だろうと考えます。飛沫防止のビニールシートとアクリル板パネルの設置も各課の努力に依存する面が大きく、専門的な防疫の知識がある人のチェックがあったわけでもないことが分かりました。 初めての感染症対策でやむを得ない点があることはもちろんありますが、次も同じことの繰り返しであってはなりません。しかし、今の中野区には、感染症対策に関する調達について全庁を調整して一括調達を行える仕組みがそもそもありません。限られた区の予算と人員の中で、アメリカのFEMAのような組織をつくれとは言いませんが、感染症対策が必要なときに組織が素早く立ち上がり、担当部局が適切に予算や全庁調整を行うための権限や人員を確保でき、機能できるよう、今回の事態を契機に、実際に物品の調達の一括調達を実施すべきと考えますが、見解を伺います。 次に、育児支援について、伺います。 政府は、5月29日の閣議で、今後5年間の少子化対策の指針となる第4次少子化社会対策大綱を決定しました。大綱は、希望出生率1.8を今後5年間で実現する目標を明記しました。2018年の合計特殊出生率は1.42にとどまっていますので、希望出生率1.8という目標を改めて提起したことは、人口置換水準2.07には及びませんが、我が国の将来を真剣に考えた使命感ある決定であり、評価したいと思います。 中野区は、全国でも最も出生率の低い自治体の一つであり、酒井区長は子育て先進区を目標として掲げています。私もそれに意を強くして、我が区の育児環境全体の底上げを図るため、区独自の子ども手当を創設するなど、欧州に比べて最も不足している現金給付による支援を提案してきたところでございます。 今回の武漢ウイルスという事態に直面をして、育児世帯が特に大変だということで、国とは別に独自の現金給付に取り組んでいる自治体があります。兵庫県明石市はひとり親家庭支援として児童扶養手当の対象に5万円を給付、神戸市など児童手当の対象に国の給付金とは別に1万円を給付、千葉県八千代市は今年4月から来年3月31日に生まれた新生児の保護者に1万円を給付、23区では、目黒区、北区、練馬区は児童扶養手当の対象者に5万円を給付、板橋区は児童育成手当の対象者に現金給付、品川区はこの1日、育児世帯支援ではありませんが、全区民に一人3万円、中学生以下には一人5万円を給付すると発表しました。 子育て先進区を掲げる我が区は、育児世代への支援として、他の自治体の取組を参考に、区独自の現金給付に取り組むべきだと考えます。育児世代の生活不安が高まっている今だからこそ、国の制度に頼るのみならず、区独自の支援策に力を入れて取り組むべきと考えますが、見解を伺います。 時間となりましたので、質問は以上で終わります。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 吉田 議員の御質問にお答えいたします。 まず1点目に、避難者一人当たりの確保面積ということで御質問がございました。震災時における区内の避難想定者数は約5万人と東京都地域防災で計画されております。国の指定避難所は、避難有効面積を約10万平方メートル確保していることから、一人当たり約2.2平方メートルを確保しているところでございます。一方、広域避難場所は、隣接自治体からの避難者を含め約54万人の収容を想定しておりまして、都の地域防災計画では広域避難場所の避難有効面積は約81万平方メートルを確保していることから、一人当たり約1.5平方メートルを確保しているものと認識しております。 次に、社会的距離を踏まえた確保面積と充足状況でございます。ソーシャルディスタンスを踏まえた避難所の一人当たりの必要避難スペースは通常の約3倍の5.35平方メートルとなり、避難想定者数を必要避難有効面積で除した充足率は約40%となります。一方、広域避難場所は、一人当たりの必要避難スペースが4平方メートルとなり、充足率は約37%になると認識しております。 避難場所の拡充についての都への働きかけということでございます。国や都の動向を注視しつつ、今後都が実施する広域避難場所の指定見直しに合わせて、広域避難場所や避難有効面積の拡充について必要な申入れをしてまいりたいと考えております。 次に、物品調達の在り方についての御質問です。今回の物品調達に当たりまして、感染拡大期におきましては、マスクや消毒液をはじめとする様々な物資は全国的な流通量の不足によって一括調達が極めて困難であったことから、個別に調達可能な物品について各所管で対応を図ったものでございます。現在も全庁的に必要となる物品については取りまとめて購入できるよう調整しているところでございまして、今後のコストやスケールメリットなどの観点から適切に物品購入ができるように取り組んでまいります。 〔教育長入野貴美子登壇〕 ○教育長(入野貴美子) 私からは、二足制についての御質問にお答えいたします。 教育委員会では、新しい時代の新しい学校を整備する上で、今後の新校舎に備えるべき教育環境の一つとして一足制を導入することとしております。一足制により校庭と教室の間を円滑に移動できることとなり、教育活動の効率性が向上するほか、災害時等における安全な避難が可能となるなど安全性の向上につながり、また特定の昇降口以外でも出入りが可能となるなど利便性の向上についても期待できるものと考えております。 新型コロナウイルスの感染症の拡大防止に当たっては、一足制校舎であろうと、二足制校舎であろうと校舎内の消毒を定期的に行うことが肝要であり、加えて、児童・生徒、教職員の手洗い、うがい等の励行を徹底するなど衛生管理を強化してまいります。/dd<> 〔子ども家庭支援担当部長小田史子登壇〕 […]