吉田康一郎blog
08/05/2016 12:07:51 PM
1997年7月1日の英国から中国への香港返還から20年。 「中英共同宣言」で約束された香港の「高度の自治」は、返還から50年間適用されるはずでしたが、中国は「無効」と。 中国への備えに反対する皆様、中国の何を信じれば良いのか示して下さい。 — 《香港は「中国の直轄市か、独立か」 出馬不許可の香港民族党が抗議集会、警官2千人が警戒》 2016.08.06 産経新聞 香港中心部の公園で5日夜、香港独立を主張する新党「香港民族党」が、9月の立法会(議会)選挙に陳浩天・同党代表の出馬が認められなかったことに抗議する集会を開いた。約千人が参加し「香港独立」とシュプレヒコールした。 陳氏は「香港は中国の直轄市になるか独立するしか道がない」と述べ、独立が必要だと強調した。集会への「参加者数がまだ足りない」と指摘、さらに集まった時には暴力的な行動を起こす姿勢も示した。香港メディアによると、約2千人の警官隊が周辺を警戒した。 同様に出馬が認められなかった急進民主派政党「本土民主前線」幹部の梁天琦氏も集会に参加し「われわれが中国政府に圧力をかけているので弾圧されている。革命が必要だ」と訴えた。(共同) http://www.sankei.com/world/news/160806/wor1608060005-n1.html https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/622804811220392
08/04/2016 02:28:15 PM
破壊措置命令の常時発令。漸く、国際的に常識の態勢が一つ取られる事になります。今後は、イージス艦、迎撃ミサイルPAC3が常時展開する事ができます。 しかし、これすらも民進党政権であったら行われないでしょう。 — 《破壊措置命令 常時発令へ政府が最終調整》 2016.08.05 NHK 政府は、北朝鮮が事前に兆候がつかみにくい移動式の発射台を使って弾道ミサイルの発射を繰り返しているとみられることから、これまで兆候を把握できた際に発令してきた「破壊措置命令」を、常に発令された状態とする方向で最終調整に入りました。 北朝鮮は国連安全保障理事会の決議に反して弾道ミサイルの発射を繰り返していて、3日、北朝鮮が発射した弾道ミサイルは秋田県沖合およそ250キロの日本の排他的経済水域内に落下したと推定されています。 そして、政府が関係国と連携して情報の収集と分析を行った結果、この弾道ミサイルは、日本国内にも届く中距離弾道ミサイル「ノドン」で、事前に兆候がつかみにくい移動式の発射台を使って発射されたとみられるということです。 さらに、これまでに発射された弾道ミサイルも、移動式の発射台が使われた可能性が高いということです。 こうした事態を受けて政府は、これまで発射の兆候を把握できた際に発令してきた「破壊措置命令」を、兆候の有無にかかわらず、常に発令された状態とする方向で最終調整に入りました。 政府関係者によりますと、「破壊措置命令」が常時発令された状態になれば、高性能レーダーを備えたイージス艦や、地上配備型の迎撃ミサイルPAC3の部隊を常に展開し、迎撃態勢を強化することが可能になるということです。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160805/k10010622201000.html https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/photos/a.188901204610757/622400721260801/?type=3
08/04/2016 01:22:02 PM
都議会の定数は、都民1300万人の人口に対して127議席。概ね10万人に1議席です。 多摩では、複数の市町村が一つの選挙区となっている地域が多数あります。 西多摩 定数2 福生市、羽村市、あきる野市、西多摩郡 南多摩 定数2 多摩市、稲城市 北多摩第一 定数3 東村山市、東大和市、武蔵村山市 北多摩第二 定数2 国分寺市、国立市 北多摩第三 定数2 調布市、狛江市 北多摩第四 定数2 清瀬市、東久留米市 ところが、千代田区(人口4.7万人)と島嶼(伊豆諸島・小笠原諸島 人口2.7万人)だけは、人口が10万人に満たないけれども1議席が選出される「特例区」となっています(公職選挙法271条2項に基づく特例選挙区)。 離島である島嶼については、色々な配慮が必要かもしれませんが、千代田区は隣接区と合区して、一つの選挙区とした方が一票の格差が是正されます。 私も、都議時代、この主張をしました。 しかし、これまでこの特例区廃止は行われてきませんでした。 今次都知事選で、いわゆる「自民党都連」の権力と意思決定の不透明性に関心が高まっています。都政改革の一環として、「千代田特例区」の廃止という都議会の定数是正が実現する事を期待します。 千代田区の皆様、他の区と同じになるだけですよ。 — 《内田支配の象徴、千代田特例の廃止を》 2016.08.03 BLOGOS 森口朗 今回の都知事選挙の隠れたテーマは、ドン支配からの脱却だったと思う。だが、「東京都庁が自民党都連の幹事長である内田都議というドンによって支配されている」と聞いても都議会や都庁周辺の人以外はピンと来ないだろう。 小池氏サイドとしては、「オリンピック予算の見える化」や「都庁の見える化」も大切だが、何よりも「都庁を支配するドン=敵の見える化」が不可欠である。そのために、避けて通るべきでないのが「千代田区特例の廃止」だ。 公職選挙法は、都道府県の議員の各選挙区の定数について、基本的に人口と比例関係にあることを目指しており、一つの自治体が定数を割り当てるには人口が少なすぎる場合は隣接自治体と合同の選挙区にするよう求めている。 例えば、東京都では多摩地域や島しょ地域などは複数の自治体がまとまって、一つの選挙区になっている。 ところが、千代田区だけが定数1を持つには圧倒的に人口が少ないにも関わらず、「千代田特例」として定数1を確保しているのだ。それが如何にアンフェアであるかは、23区内最大人口90万人を誇る世田谷区の定数が8であるのに対し、5万に満たない千代田区が港区や中央区と一緒になることなく定数1が割り振られていると言えば、誰にでも分かるはずだ。 野党は長年、千代田特例の廃止を主張し、他の区と合同にして定数を割り振るよう主張してきたが、自民党・公明党に阻まれて実現できなかった。 なぜか? 自民党のドンこと内田氏が千代田区選出だからだ。 人口に比例した公平な議員定数の配分は、民主主義を重んじるならば与野党問わず求めるはずである。ところが、千代田区だけが合区を免れ、のうのうと定数を確保しているのである。 幸い、来年2017年には都議会議員選挙がある。野党に動いてもらっても良いが、できれば知事サイドからの提案が良い。世間の目が都政に向いている間に、この喧嘩を小池氏サイドから内田氏に対して仕掛けるのはいかがだろう。 都知事はいつも世間の注目の的だが、いち都議会議員である内田氏が世間の注目を浴びる事は少ない。その注目の少なさを利用して、彼とその周辺の人間達は都政が牛耳ってきたのである。 攻撃は敵の中枢を叩くのが鉄則だ。小池氏には是非、「千代田特区の廃止」を前面に掲げて戦ってほしい。世間の注目を集める事に成功すれば、都議会の多数派を牛耳る自民・公明による知事提案の棄却は大きな逆風を呼ぶだろう。逆風に恐れをなし知事提案が通れば、内田氏は確実に選挙に落選する。 内田支配を快く思わない自民党議員は少なからずいる。公明党だって自民党の御家事情で自分達まで割を食う事を良しとはしないだろう。 知事提案がきっかけで「いじめっ子」内田に歯向かう者が出る可能性は低くない。 島しょを除き、最も少ない都民からしか支持されていない者が都政を牛耳るという醜い構造を何としてでも変えてほしい。都政の浄化を望む者として、大きな期待を寄せている。 http://blogos.com/article/185746/ https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/622380391262834
08/04/2016 12:04:24 PM
私も参加したいと思います。 — 台湾歴史講座第1回 「南島語族の島―漢人中心史観では語れない台湾史の魅力」 (台湾研究フォーラム第174回定例会) 従来の「一つの中国」史観、漢人移民中心史観などでは語ることのできない台湾史の魅力とは何か。日本ではあまり紹介されない隣国の“真姿”を考えたい。 日時 平成28年8月5日(金)18時30分~20時30分 場所 文京区民会議室5階会議室A+B (東京都文京区春日1-16-21文京シビックセンター内) 交通:東京メトロ 後楽園駅・丸の内線(4a・5番出口)南北線(5番出口)徒歩1分 都営地下鉄春日駅三田線・大江戸線(文京シビックセンター連絡口)徒歩1分 JR総武線 水道橋駅(東口)徒歩9分 講師 永山英樹(台湾研究フォーラム会長) 参加費 会員500円、一般1000円 申込 不要 問合せ twkenkyuforum@yahoo.co.jp https://www.facebook.com/events/277095345987599/ https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/622361221264751
08/04/2016 11:34:57 AM
小池百合子新都知事は、衆議院議員時代、8月15日に靖国神社に参拝されています。今年も、東京都知事として、戦没者の慰霊の為、是非参拝して頂きたいと思います。 https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/622355197932020
08/04/2016 03:04:29 AM
自民東京都連、会長以下5役が辞任。これは一つの節目となります。新5役の人事により、旧体制の隠然たる影響力が残る事になるのかどうかに関心が寄せられます。 — 《「大敗を受けて会長以下5役が辞職します」自民東京都連 石原伸晃会長が自身と「ドン」らの辞職を表明》 2016.08.04 産経新聞 自民党東京都連の幹部会合が4日午前、都内で開かれ、都連会長の石原伸晃経済再生担当相ら執行部が辞意を表明した。都知事選で擁立した元総務相増田寛也氏が敗北した責任を取る。 辞意を表明したのは石原氏のほか、幹事長の内田茂都議、会長代行の下村博文衆院議員、政調会長の鴨下一郎衆院議員、総務会長の平沢勝栄衆院議員。5日の会合で辞任が了承される。都知事選では、自民党の支援を受けずに出馬した小池百合子氏が無党派層だけではなく、自民党支援者からの支持も受け、増田氏に圧勝した。 石原氏は4日、報道陣の取材に応じ「今回選挙の大敗を受けて、会長以下5役が辞職することを表明させていただいた」と述べた。 http://www.sankei.com/politics/news/160804/plt1608040029-n1.html https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/622164074617799
08/03/2016 06:33:01 PM
今回の北朝鮮のミサイル発射は、事前に察知できず、破壊措置命令を出す事もできず、我が国がミサイル攻撃に対して無防備であるという、我が国防衛体制の根本的な欠落を露呈しました。 これは、1976年、ミグ25函館空港強行着陸亡命事件により、我が国がソ連の戦闘機の領空侵犯と強行着陸に対し捕捉できず阻止できない事を露呈した事に匹敵する事態だと考えます。 そして、我が国が察知できなかったミサイルは、史上初めて我が国EEZ内に着弾しました。安全保障政策の根本的な見直しが必要だと考えます。 — 《北朝鮮 ミサイル発射 首相「許し難い暴挙」 政府、事前把握難しく》 2016.08.03 毎日新聞 北朝鮮が3日午前、弾道ミサイル2発を日本海に向けて発射したことに対し、安倍晋三首相は「わが国の安全保障に対する重大な脅威であり、許し難い暴挙だ」と強く非難した。政府は首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き対応を協議。弾頭部分が秋田県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)に落下したことに「北朝鮮は短時間で技術を向上させ、練度を上げている」(外務省幹部)と警戒を強めている。【高本耕太、村尾哲、小田中大】 首相は「明白な国連安全保障理事会決議違反であり、北朝鮮に断固抗議した。米国、韓国と連携し、毅然(きぜん)と対応していく」とも述べた。首相官邸で記者団に語った。 これに先立ち、首相は関係省庁に(1)情報の収集・分析と国民への迅速な情報提供(2)航空機、船舶などの安全確認(3)不測の事態に備え万全の態勢を取る−−を指示した。政府は関係省庁の局長級会議を開いて情報を収集。これまで航空機や船舶などへの被害は確認されていない。 菅義偉官房長官は3日の記者会見で、首相から北朝鮮に対する関連措置の実施と情報収集・分析を継続することなど新たな指示があったことを明らかにした。海上自衛隊が落下現場の周辺海域で破片などの回収作業を準備している。 政府は今回のミサイルを中距離弾道ミサイル「ノドン」と推定している。中谷元(げん)防衛相は、約1000キロ飛行したことを踏まえ「方向を変えると西日本がすっぽり収まる。ノドンなら日本全域を射程に収める」と記者団に語り、安全保障上の懸念を表明した。 岸田文雄外相も「弾道ミサイルがわが国のEEZ内に落下した点は、付近を航行する艦船や飛行する航空機の安全にも関わり、大きな問題だ」と述べた。 北朝鮮がミサイルを発射した黄海南道殷栗(ファンヘナムドウンユル)付近にはミサイル基地はなく、移動発射台が使用されたとみられる。 このため日本政府が事前に把握するのは難しく、今回は防衛相による破壊措置命令も出されていなかった。外務省幹部は「脅威はかなり高まっている。外交当局としても今まで以上の対応を考えなければならない」と語った。 http://mainichi.jp/articles/20160803/dde/007/030/041000c — 《【北ミサイル】日本の排他的水域を狙って発射 高い精度誇示、挑発レベル一段上げる》 2016.08.03 産経新聞 北朝鮮が3日発射した弾道ミサイルの弾頭部分が初めて日本の排他的経済水域(EEZ)に着弾したことについて、日本政府は偶然ではなく意図的に日本のEEZ内に向けて撃ったと分析している。防衛省は中距離弾道ミサイル「ノドン」と分析しており、飛距離約1000キロは同型ミサイルの中で過去最長となる。森本敏元防衛相は「北朝鮮による挑発レベルが上がった」と警鐘を鳴らした。 防衛省の分析によると、ノドンの命中精度はすでに一定のレベルに達しており、「EEZ内に撃ちこむことは、いつでもできる状態だった」(防衛省筋)との見方が根強い。元航空自衛隊航空支援集団司令官の織田邦男元空将は「ミサイルは沿岸部から離れた地点に着弾しており、慎重に落下地点を選んだのではないか」と話す。 また、今回の飛距離は今年3月に発射された約800キロを上回り、確認されているノドン発射の中では過去最長。3日の内閣改造に合わせて辞表を提出した中谷元(げん)前防衛相は「方向を変えると西日本がすっぽり収まってしまう」と述べた。 今回のミサイルは発射の動きを察知しづらい移動式発射台(TEL)から発射したとみられる。森本氏は「各種のミサイルをいつでも、どこからでも撃てる能力を誇示する活動の一環として3日の発射も行われた」と指摘する。 北朝鮮が今年に入って発射した弾道ミサイルは今回で計16発で過去最多を更新しており、防衛省幹部は「何発撃ったのか、聞かれてもすぐに答えられない」と嘆く。ただ、今回の着弾地点周辺の海域は日本の漁船が漁場としている海域に近く、不測の事態が発生しかねない。日本政府は従来のノドン発射と比べても日本に対する脅威度が高いと受け止めている。 日本海上に落下した弾頭のロケット本体は海底に沈んでいる可能性が高い。だが、海上保安庁は3日にミサイルの破片とみられる物体を発見しており、防衛省は北朝鮮によるミサイル開発の進展を分析する手がかりにしたい考えだ。(杉本康士) 写真:2013年7月、軍事パレードに登場した中距離弾道ミサイル「ノドン」=平壌の金日成広場(共同) http://www.sankei.com/world/news/160803/wor1608030041-n1.html https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/photos/a.188901204610757/622018994632307/?type=3
08/03/2016 05:34:40 PM
08/03/2016 08:59:25 AM
フィリピンのドゥテルテ大統領の新政権、1カ月で麻薬容疑者400人を射殺、恐れをなした57万人が出頭。 ドゥテルテ氏は、20年以上務めたダバオ市長時代、激烈な取締りにより、「フィリピンの殺人都市」と呼ばれた同市を「東南アジアで最も平和な都市」へと変えた実績から、国民の支持を得て大統領選で圧勝しました。 ダバオ市で行ってきた事を、フィリピン全土で行うという事でしょう。それにしても、57万人が出頭とは。 — 《フィリピン新政権、1カ月で麻薬容疑者400人射殺 恐れなした57万人が出頭》 2016.08.03 産経新聞 【シンガポール=吉村英輝】就任から1カ月が過ぎたフィリピンのドゥテルテ大統領が、公約に掲げた「治安改善」をめぐり強権姿勢をあらわにしている。警察が400人を超える違法薬物の容疑者を現場で射殺。恐れをなした薬物中毒患者や密売人ら約57万人が当局に出頭するなど、取り締まりは一定の成果を上げているが、人権団体からは“超法規的殺人”との批判が上がっている。 フィリピン国家警察は2日、ドゥテルテ氏が就任した翌日の7月1日から8月2日までに、麻薬の取り締まり現場などで容疑者402人が警官に射殺されたと発表した。逮捕者は5418人だった。同国は死刑制度を廃止している。 就任前の半年間で、同様に警官に射殺された容疑者は約100人。ドゥテルテ氏はダバオ市長時代、自警団による薬物犯罪者の「暗殺」を容認する姿勢も示しており、警官以外による射殺人数も増加しているもようだ。 人権団体や非政府組織(NGO)など約300団体は2日、ドゥテルテ氏の薬物取り締まりが国際規範を逸脱しているとし、国連機関に「容疑者殺害の扇動の中止を大統領に要求するように」と要請した。 ドゥテルテ氏は先月7日、収監中の2人、逃走中の1人の計3人の中国出身者を「麻薬王」と名指しして“宣戦”を布告。全国の薬物密売の75%が、マニラ首都圏にある刑務所内で取引され、現職国会議員や元役人も関与しているとして摘発を進めている。 http://www.sankei.com/world/news/160803/wor1608030037-n1.html https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/621809697986570
08/02/2016 01:14:48 PM
1937(昭和12)年、中国河北省正定で仏カトリック教会が襲われた「正定事件」。張学良の東北軍の犯行と考えられるが、中国がオランダを巻き込み、日本軍の行為と非難、2014年からバチカンへ列福を働きかけ。我が国外務省は相変わらずの無能振り。 — 《【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】外務省は旧日本軍に罪を着せるのか 名誉を守る努力をしないのは情報操作? それとも能力不足?》 2016.08.01 産経新聞 外務省に日本と日本人の名誉を守る気概はあるのか。強い疑問を抱かざるを得ない。 旧日本軍とは無関係の国際的神父殺害事件を旧日本軍の犯行であったかのように政府高官に報告し、中国の対日歴史非難と歩調を合わせるかのような情報操作を、外務省が行っていた疑いがある。 右の神父殺害事件は1937(昭和12)年、旧日本軍の南京攻略に先立つ10月9日に発生した。中国河北省正定で、当時フランス政府の管轄下にあったカトリック教会が襲われ、神父9人(オランダ人神父を含め全員がヨーロッパ人)が殺害された。世に言う「正定事件」である。 正定事件に関し、中国とオランダは犯人は旧日本軍、殺害理由は日本軍が女性200人を要求したのを神父らが断ったことだと断定する。命を犠牲にして女性たちを守った神父は、「徳と聖性の高い福者(聖人に次ぐ立派な人材)」であり、列福して顕彰すべきだと両国が2014(平成26)年以来バチカンに働きかけている。 世界13億人弱の信者を擁するバチカンの影響力は計り知れない。折しも中国はイギリスまで巻き込んで慰安婦問題をユネスコの記憶遺産に登録申請した。9人の神父列福の動きは、中国の対日歴史戦の一部であろう。 正定事件と中国の動きについて、私は遅まきながら今年に入って初めて報道した。素早く反応したのが官房副長官の萩生田光一氏だった。外務省に調査を命じ、外務省は直ちに資料をまとめた。要点は「日本軍は9人を殺害した。しかし、女性を要求した事実はない」である。 だが、外務省報告は根本から間違っていた。それを私は読者の中林恵子さんと熊岡醇氏に指摘されて知った。届いた資料の中に当時の在北京日本大使館員、森島守人参事官の公文書が含まれていた。これはスイス在住の日本人女性がナントのフランス外交史料館で入手したものだ。 森島公文書は1938(昭和13)年2月13日付、在北京フランス大使館のフランシス・ラコステ氏宛てに日本政府が行った事件の調査結果を報告したものだ。そこには犠牲者への深い哀悼と、日本軍が第三国の国民、とりわけミッショナリー(宣教師)の生命と財産保護のために取った具体的措置が詳述されているが、最も大事なことは、犯行は日本軍ではなく、「支那敗残兵」によるものと明記した点だ。当時、支那敗残兵が正定の教会に避難した人々の中に紛れ込んでいた。物証は、彼らが事件の犯人であることを示しており、森島氏は次のように記している。 「その後も続けた調査では、支那敗残兵の犯行であるとの結論を覆す証拠は見つからなかった。従って日本政府は当該事件に関する責任を負いかねるのみならず、占領地で起こったすべての件に関して責任をとりかねる」 犯人は日本軍ではない、支那敗残兵であるとした森島文書は、外務省欧亜局第二課が1939年2月28日時点でまとめた「支那事変に関連する在支第三国(英米を除く)財産被害調査表」にも、「13年(1938年)2月13日付フランス大使館宛公文を以て回答」と記録されている。外務省本省も、事の本質を十分に知っていた。 それに対してフランスは13年4月16日付で、「大使館覚書を以て本件に関しては今後何等問題を提起せざる旨申し越」していた。 犯人は日本軍ではなく、支那敗残兵だったという説明に、フランス政府も納得し、もはや同件は問題にしないと、言ってきたのである。 ではなぜ、外務省はこの肝心の森島公文書を萩生田氏に見せなかったのか。外務省の罪は森島文書を見せなかったことにとどまらない。外務省作成の説明資料で24行中20行が、必ずしも正確ではない当時の報道や教会報の紹介に割かれている。「宣教師は正規軍の日本兵(Japanese soldiers of the regular army)によって殺害されたものとの結論に達した」などという「『タブレット』紙による詳細な記述」なるものも萩生田氏に報告している。 資料の最後には「日本外務省の文書」から「9名は『満州軍により殺害』」という部分と見舞金が支払われたことも引用されている。 これでは誰しも、満州軍が殺害した、満州軍は日本軍だ、しかし見舞金の支払いでフランス側は納得したと考えるだろう。 そこでもうひとつの疑問である。日本の外交資料に記述された満州軍とは何か。 当時、満州国と中国の国境付近に展開していた軍は5つに大別できる。大日本帝国正規軍としての日本軍、満州国正規軍としての満州国軍、蒋介石の国民党軍、毛沢東の共産党軍、張学良の東北軍だ。 外交資料には満州軍と書かれているが、それは満州国軍ではなかっただろう。満州国軍は1937(昭和12)年10月、日本軍の北支方面軍進攻に応じて北支に外征中だった。北支とは黄河以北のことで正定とはあまりにも距離があるからだ。 では、満州軍が日本軍、つまり関東軍を指している可能性はどうか。この件については歴史家の田中秀雄氏が平成27年1月号の『正論』に詳述した。詳細は氏の論文に譲り、私はただ、10月8日から11日までの連続した激しい部隊展開の中で、日本軍が「正定事件」を起こすことなど不可能だったこと、森島氏が当時日本政府を代表して書いたように、正定事件は支那敗残兵、恐らく張学良の東北軍の犯行である可能性が高いことだけを指摘したい。 外務省は、先輩外交官の残した貴重な公文書に反して、日本をおとしめる情報を政府高官に上げていた。意図的な情報操作か。それとも外務省の情報把握能力の問題か。 私が事件の全体像を把握できたのは本稿で言及した民間の人々の情報発掘の努力のおかげである。本来外務省が行うべき仕事を民間人が危機感に突き動かされて代行している。この現状ほど、寒心に堪えないものはない。 http://www.sankei.com/premium/news/160801/prm1608010005-n1.html https://www.facebook.com/koichiro.yoshida.jp/posts/621483164685890