2014/02/21 15:07

《ウクライナ衝突犠牲者67人、停戦守られず=デモ隊議会侵入-野党、政権退陣求める》

ウクライナの情勢は、多数の死者が出る深刻な状況となっています。

以下、記事。

 ウクライナの首都キエフで20日、反政権デモ隊と治安部隊が衝突し、保健省によると、デモ隊と治安部隊の計39人が死亡した。銃撃が原因とみられている。与野党は19日、事態悪化回避で「停戦」に合意していたが、破られた形だ。18日からの衝突による死者は計67人となり、情勢は一段と混迷を深めている。

 一部デモ隊はここ数日間、小銃などを使用している。与党でも野党でもない過激派主体の第三勢力が台頭して統制が効かなくなっており、この勢力は停戦を拒否していた。暴徒化したデモ隊は議会などに侵入したほか、治安部隊の67人を拘束。当局は市民に外出自粛を呼び掛け、治安部隊に限定的な武器使用を許可した。

 ヤヌコビッチ大統領は20日を「服喪の日」にすると決め、親欧州連合(EU)派と親ロシア派に割れた国民が悲劇を乗り越えて和解するよう要請していた。停戦が事実上崩壊したことを受け、野党指導者のビタリ・クリチコ氏は「流血を回避する唯一の手段は政権退陣だ」と訴えた。

 20日にはフランスのファビウス外相、ドイツのシュタインマイヤー外相、ポーランドのシコルスキ外相がキエフを訪れ、ヤヌコビッチ大統領と6時間近く会談した。欧米諸国は政権への制裁に乗り出す構えだが、ロシアは過激化するデモ隊に肩入れする欧米側を批判している。