《電機10社はベア2千円、流通も実施…春闘》
「電機10社のベア実施は6年ぶり。1998年の1500円を上回り、現在の交渉方式になってから最高額になる」「流通各社にもベア回答が広がる」。デフレ脱却に向け、朗報です。
以下、記事。
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基本給を底上げするベースアップ(ベア)が焦点の今年の春闘交渉は、12日の集中回答日に向けて大詰めを迎えている。
日立製作所やパナソニックなど大手電機10社は10日、2000円のベア実施で決着し、流通各社も相次ぎ実施する方針を固めた。IHIなど造船・重機業界もベアを実施する方針だ。
電機10社のベア実施は6年ぶり。1998年の1500円を上回り、現在の交渉方式になってから最高額になる。デフレ脱却に向けた政府の期待を受け、ベア上積みに慎重だった富士通とNECも容認に転じた模様だ。
流通各社にもベア回答が広がる。セブン&アイ・ホールディングスは、傘下のイトーヨーカ堂など主な事業会社が2000~4000円で最終調整しており、セブン―イレブン・ジャパンは同水準の賃上げと月給1か月分の特別賞与を検討している。ローソンは12年ぶりのベアを決め、3000円の満額回答を労組側に伝えた。食品スーパーのライフコーポレーションも2000円で実施の方針だ。
流通各社は、店舗運営を支えるパートやアルバイトなど非正規社員にも賃上げが広がるかが注目される。
また、NTTも7年ぶりに賃金改善を実施する方針を固め、基本給を引き上げるか、手当の改善とするかなど具体的な内容を交渉で詰めている。NTT労組はグループ内の主要企業で基準内賃金について月額平均3000円を引き上げるよう要求している。