2014/03/30 2:57

《もう一つの親露派地域 沿ドニエストル 以前には97%が編入賛成》

地勢的、歴史的には、沿ドニエストルはウクライナに編入されるのが自然だと思うのですが、現在は、ロシア編入の可能性の方が高い。難しいですね。

以下、記事。

 沿ドニエストルは、モルドバのドニエストル川以東に位置する人口約55万人の地域。モルドバ人とロシア系、ウクライナ系が約3割ずつで、ロシア語が公用語とされている。ソ連末期の1990年、地元のロシア系指導層を中心にモルドバからの独立が宣言され、92年の武力衝突を経て、モルドバ中央の実効支配が及ばない分離派地域となった。2006年の住民投票では97%がロシア編入に賛成するとの結果が出ている。

 ルーマニアとモルドバにあたる地域は14世紀からモルドバ公国として存在し、モルドバ語はルーマニア語の一方言。帝政ロシアが1812年、現在のモルドバ地域を併合したが、1918年にはルーマニアに編入された。ソ連は24年、現在の沿ドニエストルに自治共和国を創設した上で、40年には独ソ不可侵条約の秘密議定書に基づいてモルドバをソ連の版図に入れた。

 モルドバは昨年11月に欧州連合(EU)との連合協定に仮調印し、欧州統合路線を加速。92年の停戦合意では、モルドバがルーマニアと再統一する場合、沿ドニエストルに分離権を保障するとされている。現地にはロシア、モルドバ、沿ドニエストルの平和維持部隊が推定計1250人、駐留している。