2014/07/06 14:44

中朝関係が悪化している中、中国の「石油制裁」で北朝鮮が石油が枯渇している、という見方には一定の信憑性があります。日朝交渉も強い姿勢で臨んで良いと考えます。

《中国の「石油制裁」で北朝鮮軍は燃料が枯渇 「訓練時も車を使えず」》

 中国が5カ月にわたって北朝鮮に対する「石油制裁」を続ける中、北朝鮮軍が油類の枯渇により非常事態に直面していることが分かった。北朝鮮の事情に詳しい消息筋は1日「北朝鮮軍では(燃料用の)油がなくなり、訓練の時も車両を使えず、連隊長クラスの指揮官も車を使わずに通勤している。備蓄していた石油すら底を突き、油の確保に総力を挙げている」と伝えた。

 この消息筋は「連隊長クラスが車を使わず自転車で通勤するようになり、運転手たちは連隊長の家で雑用をしていると聞いた。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党第1書記が関心を持っていることから最優先で石油の供給を受けている水産業界も、運航できない船が多い」と伝えた。石油の密売で稼いでいた北朝鮮軍の幹部も、最近では売り物の石油がないため「金脈」が尽きているという。

 最近中国にやって来た北朝鮮軍の関係者は、韓国の非政府組織(NGO)の関係者に「石油を援助してほしい」と頼んだという。

 北朝鮮軍が大量の石油の供給を受けたのは、昨年3月に行われた総合演習が最後だと伝えられている。北朝鮮軍上層部は、金正恩第1書記が最高司令官に就任してから初めて行われる大規模演習のために、戦時物資倉庫を開放して石油や食料を大量に供給した。

 このため、昨年の北朝鮮空軍の飛行出撃回数は1日600回以上となり、例年に比べ大幅に増加した。

 しかし今年に入ると石油不足が深刻になり、北朝鮮軍の訓練回数は、昨年に比べ目に見えて減ったという。北朝鮮軍の石油不足は、今年になって中国が北朝鮮向けの原油輸出を大幅に減らしたことと関係がある、とみられている。

 大韓貿易投資振興公社(KOTRA)北京貿易館が今年5月26日、中国海関(税関)総署の朝・中貿易統計資料を分析したところ「5月の中国の対北原油輸出量は、1-4月と同じくゼロ」だったことが分かった。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/07/02/2014070201532.html