2014/07/15 12:24

沖縄の偏向地方紙「沖縄タイムス」、噴飯物の「元自衛官インタビュー」。「自衛隊はこれまで相手を捕獲するのが基本だったが、安倍政権になってから人を標的とする訓練が始まった」。「新聞」の内容がこのレベルで、それが疑問なく読まれるという事にゾッとします。

《沖縄タイムスのおかしな「元自衛官」インタビュー記事》

集団的自衛権の行使容認が閣議決定されてから2週間が経とうとしていますが、集団的自衛権を巡る報道は未だ冷める気配がありません。

そんな中、沖縄タイムスの元自衛官へのインタビュー記事、「集団的自衛権で辞職 元自衛官インタビュー」がTwitter上で話題になっているのを見かけました。さてどうしたと記事本文に目を通すと、記事のあまりの荒唐無稽さに驚きました。本当に実在する自衛官にインタビューされたのでしょうか。詳しく見て行きましょう。

この記事は7月14日付けで沖縄タイムスの公式サイトに掲載されました。記事は集団的自衛権の行使容認により、自衛隊が「軍隊」となることを危惧して、3月に退職した元自衛官へ集団的自衛権についての考えをインタビューしたものです。

” 命は惜しい―。政府が集団的自衛権の行使を容認するために、憲法解釈を変える閣議決定をしてから約2週間。海外での武力行使が現実になろうとしています。自衛隊が「軍隊」化することを危惧し、3月に辞職した20代の元自衛官に、集団的自衛権について、どう考えているのか、聞きました。”

この冒頭は分かります。自衛隊は日本でも最大級の組織で、様々な考えを持った人が勤務しています。個人の信条として、軍隊化を忌避する人がいても不思議ではありません。しかし、個人の信条はともかく、自衛隊での経験を話しだすと、途端に疑問符が付きます。

” 安倍政権になってから、内容が大幅に変わりました。人を標的とする訓練が始まりました。これまでは、相手を捕獲することが基本でしたが、もう今までと違います。軍隊としか思えません。”

この元自衛官が自衛隊のどの部署にいたのか、この記事では明らかではありませんが、人を標的としないで、捕獲する事を基本とする軍隊(ここでは敢えてそう書きます)とは一体何でしょうか。銃ならまだしも、ずっと以前から行われていた戦車砲やミサイルを撃つと言った訓練が、捕獲を前提にしている訳がありません。本当にこの元自衛官の言っている事が本当なら、むしろ以前の方が問題だと言わざるを得ません。爆弾落としてから相手を捕獲に行くと、真面目に言う組織があったらあまりに悪趣味だと思います。

他にもこの元「自衛官」の発言におかしな所は多々ありますが、沖縄タイムスがインタビューを恣意的に使っている節があります。集団的自衛権行使容認の閣議決定は7月に行われました。しかし、記事中にはこうあります。

” ―なぜ自衛官を辞めたんですか。”

” 今回の集団的自衛権容認の閣議決定で、海外の「戦闘」に加わることが認められるようになります。自衛隊は、人を殺すことを想定していなかったのでまだ、「仕事」としてやれましたが、今後はそうはいきません。昇任試験も合格したばかりで、自衛官を続ける道もありましたが、戦争に加わって命を落とすかもしれません。命は大事です。”

この自衛官は今年の3月に辞めたにも関わらず、記事タイトルは「集団的自衛権で辞職」になっており、辞職理由に集団的自衛権の行使容認を紐付けるには時間的に無理です。集団的自衛権行使容認の動きを懸念して辞職したならば、3月辞職でも分かりますが、「なぜ自衛官を辞めたんですか」の質問の後に、「今回の集団的自衛権容認の閣議決定で~」と返すのはあまりに不自然です。元「自衛官」の素性が怪しいか、記者がインタビューを相当曲解をしたと解釈するのが妥当でしょう。

集団的自衛権行使容認を懸念するのも分かりますし、安倍内閣を批判するのもいいでしょう。ただ、目的の為に手段を選ばない報道をするのはどうなんでしょうか。
http://blogos.com/article/90504/

(関連)
《集団的自衛権で辞職 元自衛官インタビュー/沖縄タイムス》
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=76498