2014/07/24 12:48



輸入食品の異常発見は「難しい」。しかし異常は有る。それなら安全が確認できない食品は輸入を禁止するしかないではないですか。国民の健康・安全と企業の収益、何を優先して考えているのか。

《【期限切れ鶏肉】輸入食品の異常発見「難しい」 厚労省「全品検査は不可能」》
2014.07.23 産経新聞

 中国の食品会社「上海福喜食品」が使用期限切れの鶏肉を使用していた問題を受け、厚生労働省は輸入された同社商品に食品衛生法上の問題がなかったか調査を行っている。輸入食品の安全性が揺らぐ事件は過去にもあったが、「すべての輸入食品を検査するのは不可能で、異常を発見するのは難しい」(食品安全部)のが現状だ。

 同部によると、海外から食品を輸入する際は、品質や衛生状態に問題がないことを輸入業者などが検疫所に書類で届け出る。過去に違反が多かったり輸出国の情報から違反の可能性が高かったりする場合は重点的に検査が行われるが、それ以外のものは約7%(平成24年度実績)が無作為に選ばれ検査されるだけだ。

 検査項目は、微生物や残留農薬、添加物が基準値内に収まっているか▽腐敗やカビ付着がないか-など多岐にわたる。違反があった場合は業者に廃棄させる措置が取られるほか、同じ製造業者で違反が繰り返された場合は、その業者の全食品を検査するなど態勢を強化することもある。

 上海福喜食品が過去に違反を指摘されたことがあったかは調査中だが、「違反を繰り返し重点検査の対象になったことはない」(同部)。使用期限切れの肉を加工しても、腐敗や微生物の増殖などがなければ発見は難しく、検査の態勢と内容には限界があるという。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140723/trd14072322560015-n1.htm

《【期限切れ鶏肉】繰り返される「食の安全」問題 150社に販売、健康被害へ懸念広がる》
2014.07.23 産経新聞

 中国では2004年の「偽粉ミルク」事件で乳児が多数死亡したほか、08年には冷凍ギョーザへの殺虫剤「メタミドホス」混入で、輸出先の日本で健康被害を引き起こす中毒事件が発覚。12年には中国で抗生物質を投与された危険な鶏肉がケンタッキー・フライド・チキン(KFC)に納入された事件も明るみに出た。

 度重なる食品の問題で再発防止が叫ばれてきたが、今回の使用期限切れ鶏肉の供給問題で、中国における安全に対する認識の乏しさや、消費者の健康を顧みない利益優先の姿勢が改めて浮き彫りになった。

 今回問題となった「上海福喜食品」が23日までに衛生監督当局に提出した顧客リストには、中国国内のセブン-イレブンやスターバックス、ピザハット、KFCなど約150の社名が記されていた。中国内の販売先は上海や北京など20以上の省や市に及び、健康被害への懸念が広がっている。

 また23日付の上海紙、東方早報は、冷凍設備のない倉庫で他社から納入された鶏肉を、上海福喜食品が自社製品と見せかけて出荷する工作が行われていたと伝え、組織的関与を強く示唆した。カビが生えた牛肉を再加工した製品も出荷していたとの報道もあり、捜査当局は問題の商品の流通ルート特定を急いでいる。

 上海福喜食品は米イリノイ州の食肉大手OSIの子会社で、系列工場が山東省や雲南省などにある。食品業界関係者は、「ファミリーマートなど日本企業は、米国系の工場なら中国製でも品質に問題ないと考えていたのではないか」と話している。

 23日付の中国英字紙チャイナ・デーリーは、「外資の危険な行為が見逃されるべきではない」と批判。“外資たたき”による責任転嫁の一面ものぞかせた。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140723/chn14072322220008-n1.htm