英FT、英タイムズ、米NT東京支局長を歴任したストークス氏『朝日新聞の恣意的な慰安婦報道は誤報ではなく「犯罪的行為」。国会に招致し究明すべき。いわゆる「南京大虐殺」もない。「東京裁判」など敗戦と占領の呪縛を知り、日本は気概を取り戻すべき。』 — 《【朝日の大罪】誤報放置は「犯罪的行為」 病の完治を 英国人ジャーナリスト・ストークス氏》 2014.08.14 ZAKZAK 今回の件は、単なる誤報ではない。英国人ジャーナリストとして、一連の経過を観察してきた私としては、朝日新聞の慰安婦をめぐる恣意的報道は極めて問題である。その背景を検証する必要がある。 朝日が慰安婦報道の誤りを認め、記事削除を決定したことは、世界的にも異例の事態だ。吉田清治氏の証言については、当時から疑義が指摘されてきた。真実を伝えるべき報道機関が、それを30年以上も放置し、結果として日本と日本人の名誉を貶めた責任は重大で、「犯罪的行為」と言ってもいい。 木村伊量(ただかず)社長以下、朝日の関係者を国会に招致して、徹底究明すべきである。「報道の自由に抵触する」との意見もあるが、一連の報道が国家に与えた損害は甚大で、当然、その責任が追及されなければならない。記事を削除すれば済む次元の問題ではない。 朝日の慰安婦報道は「河野洋平官房長官談話」の素地ともなった。河野談話の欺瞞性とともに、背景と真相を明らかにすることが重要だ。河野談話は、日本政府と韓国政府がすり合わせて作成された。これは慰安婦問題ではなく、政治問題であり、国家主権の問題でもある。 そして、どうして日本と日本人を貶めるストーリーが、巨大メディアや政府中枢で温存され、発信されるのか。日本は一刻も早く、この病を完治しなければならない。 慰安婦問題だけではない。いわゆる「南京大虐殺」も、歴史の事実としては存在しなかった。それなのに、なぜ「南京大虐殺」という表現が、刷り込みのように報道で使われるのか。南京大虐殺という表現を、報道で使うべきではない。 すべての元凶は、連合国軍総司令部(GHQ)最高司令官、ダグラス・マッカーサー元帥が主導した「東京裁判」(極東国際軍事裁判、1946年5月~48年11月)と、それに先駆けてNHKがラジオ放送した「真相はこうだ」(45年12月~46年2月)にあると、私は考えている。 GHQ主導の下、NHKはまったく事実ではない「南京大虐殺」など、日本軍の残虐行為に関する虚構を、国民に向けて報道したのである。こちらも朝日の慰安婦報道に加えて、しっかりと検証することが必要だ。 8月15日も近い。敗戦と占領の呪縛を知り、失われた独立主権国家としての気概を、日本が取り戻すべき時が来ている。 (取材・構成 藤田裕行) ■ ヘンリー・S・ストークス 1938年、英国生まれ。61年、オックスフォード大学修士課程修了後、62年に英紙『フィナンシャル・タイムズ』入社。64年、東京支局初代支局長に着任する。以後、英紙『タイムズ』や、米紙『ニューヨーク・タイムズ』の東京支局長を歴任。著書に「英国人記者が見た 連合国戦勝史観の虚妄」(祥伝社新書)など。 |