アジアインフラ投資銀行(AIIB)。この「援助機関」の衣を被った中国の「金融覇権推進機関」に決して協力してはいけません。援助関係者は自らの実績を求めて「協調融資」等をしたがりますが。必ず将来、後悔します。 — 《「金融覇権」目論む中国 銀行設立に警戒する先進国、韓国・日本は参加見合わせ》 2014.10.24 産経新聞 アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立を提唱する中国の狙いは、先進国主導の世界銀行やアジア開発銀行(ADB)に対抗し、国際金融の分野で発言力を高めることにある。ただ、影響力拡大を急ぐあまり、運営体制などに不透明な側面を残している。日本をはじめとする先進国側には警戒感も広がっている。 ADB研究所の試算によると、2010~20年に必要となるアジアのインフラ整備額は約8・2兆ドルで、政府投資だけでは資金不足が見込まれる。中国側は、「アジアはインフラ建設のための資金が必要」とAIIB設立のメリットを強調しており、この日も、インフラ資金の調達に苦しむ東南アジアや中東諸国など計21カ国が、設立趣旨に賛同して署名した。 新興5カ国(BRICS)とも「新開発銀行」創設で合意した中国が、さらなる新銀行の設立に動くのは、世界第2位の経済規模とは裏腹に、国際金融の舞台で主導権を握れないことへのいらだちがある。中国には人民元をドルに匹敵する国際通貨に育てる思惑もあり、AIIBは「将来的に、人民元をアジア諸国に流通させる一助ともなりうる」(大和総研の神尾篤史研究員)。 こうした覇権主義ともいえる動きに対し、先進国側は警戒感を強める。 日本側はこれまで、中国側に、(1)明確な融資基準(2)出資国の発言権などガバナンス体制(3)ADB以外の開発銀行を設立することの妥当性-などに疑問を投げかけてきたが、「納得を得られる回答はなかった」(外交筋)という。 中国外務省の華春瑩報道官は24日、「意欲のある国々が参加し、積極的かつ建設的な役割を発揮することを歓迎する」と述べ、今後も参加国の拡大を目指すことを明らかにした。(佐久間修志、北京 矢板明夫) 麻生太郎財務相は24日の閣議後記者会見で、中国が設立を提唱する国際金融機関「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」に関し、「融資の審査能力があるだろうか」として、新興国などのインフラ整備に向けた実務能力に疑問を呈した。 麻生氏は、新興国のインフラ整備に対する資金供給は不十分として、「(AIIBの)設立自体は悪いことではない」と発言。その上で、融資基準や出資国の発言権をどうするかについての不透明さを指摘。審査の甘さでAIIBの融資が焦げ付いた場合、「アジア開発銀行(ADB)や世界銀行の融資に対する返済まで滞りかねない」との懸念を示した。 AIIBは新興国向けなどのインフラ整備資金を融資することを目的に、設立準備が進められている。最大の出資国になるとみられる中国のほか、東南アジアなど約20カ国が参加する。 |