自国が優位に立てば、また仕掛けてきます。
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《中国、レアアース輸出枠撤廃…WTO報告に対応》
2015.01.05 読売新聞
【北京=栗原守】中国政府が、レアアース(希土類)の輸出枠を撤廃したことが、商務省の輸出関連書類でわかった。
世界貿易機関(WTO)の紛争処理上級委員会が2014年8月、中国のレアアース輸出規制が、WTO協定に違反するとの報告を発表しており、それに対応したとみられる。
日本企業は、調達先の多様化や代替品の開発などで、中国産レアアースへの依存度を下げるよう取り組んできた。このため、中国が輸出枠を撤廃しても、日本企業がただちに中国からの調達量を増やすかどうかは不透明だ。
中国は天然資源保護を理由に輸出枠を設定したが、日米欧から自国産業を優遇しているとして12年、WTOに提訴され、敗訴した。今後、中国は輸出税の是正措置にも踏み切る可能性がある。