2015/02/19 15:37

ミャンマー、国軍と漢族系コーカン族の武力衝突激化。コーカン族は中国語北方方言西南官話を話し、近年流入した中国人もコーカン族を自称。同地区では人民元が流通。

《ミャンマー、軍と少数民族の武力衝突激化》
2015.02.18 読売新聞

 【バンコク=児玉浩太郎】ミャンマー北東部シャン州コーカン地区で国軍と少数民族のコーカン族の武力衝突が激化し、テイン・セイン大統領は17日、同地区に非常事態を宣言した。

 コーカン族は、中国から約400年前に移住した漢民族を起源とする少数民族。同地区での大規模な武力衝突は軍事政権下の2009年以来とみられる。民政移管で11年に誕生したテイン・セイン政権は、10月末にも行われる総選挙を前に、少数民族との全土停戦合意を目指している。今回の武力衝突が少数民族との関係を悪化させ、停滞している交渉がさらに難航する可能性がある。

 ミャンマー国営紙などによると、コーカン族の武装勢力が9日、同地区内の国軍の軍事拠点を襲撃するなどして衝突。国軍は空爆を行うなどして応戦し、少なくとも国軍に47人、コーカン族に26人の死者が出た。政権側は12日、夜間外出禁止令を出したが、事態は収束せず、17日に90日間の非常事態宣言を発令し、同地区を国軍司令官の直接統制下に置いた。

 戦火を逃れる住民の避難が相次いでおり、AP通信は中国メディアの報道として、約3万人が越境して中国雲南省に避難し、中国当局が食事や医療を提供していると伝えた。

www.yomiuri.co.jp/world/20150218-OYT1T50124.html