日米首脳会談前に、何としてもトランプ米大統領に「一つの中国」を認めさせなければ、という中国の必死さを感じます。
しかし、このまま中国に都合良く事態が進むとは考えない方が良いでしょう。
台湾問題のみならず、日米首脳会談で中国に対してどの様な共通の認識と政策が合意されるのか、中国が大変に恐れていた事は明白です。
我が国においても左翼に偏向しているメディアが、今回の日米首脳会談を何とか貶めようと、様々な「懸念」を並べ立てていますが、安全保障を依存している超大国のトップと信頼関係を醸成する事は、我が国の外交上、何よりも重要である事は論を俟ちません。
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《米中首脳、長時間協議 米公表は「一つの中国」のみ》
2017.02.10 日経新聞
【北京=山田周平】トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は10日(中国時間)、電話協議した。米中双方が発表した。米ホワイトハウスによると、トランプ氏は習氏の求めに応じ、「我々の『一つの中国』政策を尊重していく」と表明した。トランプ氏の1月20日の大統領就任以降、米中首脳が電話協議するのは初めて。
ホワイトハウスによると、両首脳は電話で長い時間協議し、多くの議題を話し合った。ただ、具体的な議題として公表したのは、中国大陸と台湾が一つの国に属するとする「一つの中国」の原則を巡るやりとりだけだった。
中国では、国営中央テレビが昼のトップニュースで電話協議を伝えた。習氏が米中が幅広い分野で協力を進める必要性を指摘したなどと報じたが、具体的な議題ではトランプ氏が「米国政府が一つの中国の政策を堅持する」と述べたとする台湾問題だけを詳報した。
米国は1979年に中国共産党政権と国交を樹立する際、中国が主張する「一つの中国」の原則を尊重することを確認。その後は台湾当局とは外交関係を持たず、米台交流は非公式だとしてきた。中国はこれを「中米関係の政治的な基礎」と位置づけてきた。
しかし、トランプ氏は当選後の2016年12月、中国が自国の一部と見なしている台湾の蔡英文総統と異例の電話協議を行い、公表した。中国がこれに反発した後も、「一つの中国」の原則の見直しを辞さない考えを表明し、大統領就任後の出方が注目されていた。
トランプ氏は就任以降、安倍晋三首相やロシアのプーチン大統領、メルケル独首相ら主要国首脳と電話協議を重ねたが、米中協議だけ行われない異常な状態が続いていた。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM10H6J_Q7A210C1000000/
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