朝日新聞社、まずは自社が雇用する労働者の権利を守りましょう。
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《朝日新聞社、上司が部下の「労働時間」を短く改ざん 基準内に収めるため》
2016.11.01 BuzzFeed News 籏智広太
BuzzFeed Newsが社内文書を入手した
電通社員の自殺をきっかけに、長時間労働について批判的な報道が相次ぐ。しかし、報じている側はどうなのか。朝日新聞社内でも長時間労働に関して、問題が発生していることがわかった。
部下が申請した出退勤時間を上司が改ざんし、一定の基準内に収めていた。BuzzFeed Newsが朝日新聞の社内文書を入手した。
■ 基準ギリギリに改ざん
BuzzFeed Newsが入手したのは、朝日新聞社の労働組合が問題の経緯を組合員に説明するために社内で配布した文書だ。
それによると、今回、問題視されているのは、ある部門の社員が申請した2016年3〜4月の2ヶ月分の出退勤記録。出退勤時間を管理する立場の所属長によって、いわゆる残業時間にあたる「措置基準時間」が、以下のように改ざんされていたという。
・3月:155時間30分→99時間
・4月:153時間10分→119時間40分
関係者によると、朝日新聞の就業規則では、記者職の社員などの「措置基準時間」が月100時間以上なら「産業医等による面接指導、または面接指導に準ずる指導を受けられる」と決められている。120時間以上なら「健康チェックができる自己診断表を配布」されるという。
つまり、社員の出退勤時間は、面接指導や診断表配布などをする必要がない範囲に、改ざんされていた。
(画像:文書に掲載された社員の「措置基準時間」の推移)
■ 「修正していいと思った」
今年5月下旬、「出退勤記録が実態を反映していない」と本人から労働組合に相談があり、発覚。社内調査を経て、会社側も改ざんを認めた。
所属長は、「日頃から部下に時短を強く呼びかけていたので、本人に断りなく修正していいと思った」と話したという。
推移を見てみると、改ざんが認定された月以外でも、「119時間50分」「99時間50分」などと基準ギリギリになっている。しかし、今回、社員の手元に残っていた本来の出退勤記録を元に改ざんが確認されたのは、3〜4月分のみだった。
他の月について、この所属長は「たまたまだと思う」。会社側は「データは確認できなかったが、パソコンのログオン・オフ記録と勤務記録に差異があるため、改ざんの可能性があることを認識している」と説明しているという。
また、会社側は組合に対し、再発防止策として、当該所属長に対し「記録申請段階でのコピーを印刷して保存することを指導する」ことを明らかにしている。ただ、すべての所属長に同様の対応を求めることに対しては「時間や労力、コスト」を理由に否定。処分に関しても、公表しない考えを示しているという。
■ 「過労死レベルの部署がある」
文書には、組合に寄せられた意見として、こんな社員たちの言葉が紹介されている。
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電通事件があったが、うちの会社も過労死レベルの残業を行っている部署がある。本当に過労死した場合、出退勤を時間でみられた時に「時間的には大丈夫だったんだね」ということになりかねない。
あまりにブラック企業すぎて言葉が見つからない。
泊まり勤務の時にずっと起きて仕事をしていたのでそのまま記録したが、上司が「これ何?」と聞いてきたので、寝たことにして直した。「そうしろ」という空気を感じた。
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■ 朝日新聞社の対応は
BuzzFeed Newsは今後の対応などについて、朝日新聞社にFAXで取材した。同社は、編集部門で出退勤記録の改ざんがあった事実を認めた。
再発防止策として、「すべての管理職に対する改めての研修」と、「現在の管理方法を再確認する調査」を実施しているという。
https://www.buzzfeed.com/kotahatachi/asahi-19940
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《朝日新聞社行動規範》
(6)会社と従業員の関係
基本方針
「会社と従業員は、それぞれ果たすべき義務と責任を誠実に担い、相互の信頼関係を築き、労働関連法規などを順守して安全で働きやすい職場を目指します」
具体的指針
(ア)会社は従業員の人格を尊重し、差別のない職場環境をつくります。
(イ)会社は従業員の健康に配慮し、安全で働きやすい職場環境を整備します。
(ウ)従業員は就業規則その他の社内諸規則を順守し、会社の名誉・信用を損なう言動をしません。
(エ)従業員は職務上の地位や業務上知り得た情報を利用して、個人の利益を求める行為をしません。公私のけじめを守り、有形無形の会社資産を私的に流用しません。
(オ)従業員は業務上知り得た会社および第三者の情報を厳重に管理します。
(カ)セクシュアル・ハラスメントやパワー・ハラスメントを許さず、明るく風通しの良い働きやすい職場づくりに努めます。
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