2015/10/30 4:50

世界が人口問題を抱える中、中国共産党独裁政府が行う唯一世界に有益な政策であった「一人っ子政策」が廃止。これは、将来の日本が受ける「中国からの移民圧力」が今の推測より高まる事を意味します。
私は、米国が移民に国家忠誠義務を課す、その様な制度もなく移民を受け入れる事には反対ですが、関連法整備の必要性が一層高まったと考えます。

《【中国5中総会】「一人っ子政策」完全廃止 高齢化社会の急到来に危機感 「党のご都合主義」批判渦巻く》
2015.10.29 産経新聞

 【上海=河崎真澄】中国共産党は29日閉幕した第18期中央委員会第5回総会(5中総会)で、人口抑制のための「一人っ子政策」を完全に廃止することを決めた。「社会全体が豊かになる前に高齢化社会が到来し、景気後退の要因になる」(上海の大学教授)という危機感が背景にある。

 共産党は2年前に開いた「同中央委第3回総会(3中総会)」で、一人っ子政策をすでに緩和し、「夫婦のどちらか一方が一人っ子の場合は2人目の子どもの出産を認める」と規定。しかし、15~59歳の人口は2012年に減少に転じた一方で、14年には60歳以上の人口比率は15・5%に達し、このままなら50年に35%前後まで増えると予測されていた。

 一人っ子政策を緩和すれば出生数は安定して増加すると見込んだが、2人目の出産を申請する夫婦の数が予想より伸びず、完全廃止に踏み切った。世界最大の約13億6千万人を抱える中国の「いびつな人口構造」を少しでも是正し、労働力を確保するなどして経済成長を支えたい思惑がある。

 エコノミストは、途上国の経済発展段階で農村部の過剰労働力がなくなる、いわゆる「ルイスの転換点」を中国は11年ごろに迎え、労働力不足の局面に入ったとみていた。労働年齢層の人口減少に歯止めをかけるため、育児支援など、追加的な政策も求められる可能性がある。

 中国版のツイッター「微博(ウェイボ)」上では29日夜、「一人っ子政策見直し」が検索ワードで一躍トップとなり、関心の高さを裏付けた。しかし、「高額な2人目の教育費を政府は出してくれるのか」「労働者数確保のための、党のご都合主義の政策だ」などと反発する発言が渦巻く。

 ネットサイトが立ち上げた意識調査に同日夜の段階で約3万人が回答し、「2人目の出産を望まない」との回答が約39%と、「2人目を望む」との約33%を上回った。「様子見」も約28%。共産党の決定だからといって、人民がやすやすと従わない現実が浮き彫りになっている。

http://www.sankei.com/world/news/151029/wor1510290048-n1.html