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《サムスン超え、東芝世界一へ 3次元メモリー「48層」年内量産》
2015.03.25 産経新聞
東芝がスマートフォンなどに使われる記憶用半導体の「3次元タイプ」のNAND型フラッシュメモリーで、韓国のサムスン電子を上回る製造技術を開発したことが24日、わかった。記憶素子を垂直に積載する3次元メモリーはサムスンが昨年から32層の積層品を量産しているが、東芝は48層のタイプを開発し世界一に躍り出る。東芝は今年後半から量産する計画で、今後、スマホなどに保存できるデータ容量が飛躍的に増える可能性がある。
東芝が開発する3次元メモリーは、従来タイプよりも記憶容量を大幅に高められ、半導体の小型化も可能で、次世代の競争を左右する技術とされる。
これまでは記憶素子を平面に並べ、回路線幅を縮めることで、容量を拡大する手法が主流だったが、微細化は限界に来ている。3次元メモリーは記憶素子を積むほど容量が大きくなる利点があるが、製造コストがかかるのが課題だ。
昨年から量産を開始しているサムスンも不良品率が高く、採算面で厳しいとの声もある。東芝も同様の課題を抱えていたが、生産技術のめどが立ち、サンプル出荷を決めた。メモリー容量は、サムスンよりも上回っているもようだ。
東芝は、今夏に一部の建て替えが竣工する四日市工場(三重県四日市市)で、新製品を量産する。
世界の記憶装置市場は今後、現在の10倍に膨らむ見通しで、東芝やサムスンは数年以内に容量1テラ(テラは1兆)バイトの3次元メモリーの開発を目指している。実現すれば、フルハイビジョンの4倍の解像度を持つ高画質動画をスマホに数十時間分保存できる。
東芝は当面、コスト競争力の高い微細化に注力しつつ、3次元メモリーの生産技術も高め、競争を優位に進めたい考えだ。
http://www.sankei.com/economy/news/150325/ecn1503250002-n1.html