《ウクライナ東部 自治権拡大も親ロシア派反発》
2015.03.18 NHK
ウクライナの議会は、停戦合意に基づいて東部で自治権の拡大を認める地域を確定しましたが、親ロシア派が制圧した交通の要衝デバリツェボなどは含まず、親ロシア派は「一方的な決定だ」として反発を強めています。
ウクライナ東部では、政府軍と親ロシア派が、先月、停戦に合意しましたが、16日から17日にかけての衝突で政府軍の兵士3人が死亡するなど不安定な状況が続いています。
こうしたなか、ウクライナ議会は17日、停戦合意に基づいて東部の一部の地域で自治権の拡大を認める「特別な地位」に関する法律を賛成多数で可決し、その適用範囲を確定しました。
それによりますと、停戦合意のあとに親ロシア派が制圧した交通の要衝デバリツェボなどは「特別な地位」の地域に含まないほか、自治権の拡大が認められるのはウクライナの法律に基づいて地方選挙が行われたあとだとしています。
さらに、親ロシア派が現在支配している地域は、ロシア軍や武装集団がウクライナ領から撤退するまでの間は、「占領地域」だと位置づける決議も採択しました。
これに対し、ルガンスクの親ロシア派の幹部は「一方的な決定であり、ウクライナ政府の支配地域こそ占領地域だ」と反発を強めています。
また、ロシアのラブロフ外相は、ウクライナ政府に対し、親ロシア派と直接、協議を行いながら和平の実現を目指すよう求めました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150318/k10010019381000.html