シリセナ親大統領、おめでとうございます。 — 《【スリランカ大統領選】前保健相が現職破り勝利 中国依存を「浅はかな外交」と脱却目指す》 2015.01.10 産経新聞 【コロンボ=岩田智雄】スリランカ大統領選で、現職のマヒンダ・ラジャパクサ大統領(69)に対抗して出馬したマイトリパラ・シリセナ前保健相(63)が9日、得票率51.28%でラジャパクサ氏(47.58%)を破り、初当選した。9日夜、新大統領に宣誓就任した。シリセナ氏は、就任式で「100日以内に社会と経済、政治を変革させる。すべての国や国際機関と密接な関係を結び、外交を強化したい」と宣言した。 8日投票の大統領選は、スリランカ自由党(SLFP)党首で現職のラジャパクサ大統領と、自由党の前幹事長で大統領に反旗を翻して新党、新民主戦線(NDF)から野党統一候補として出馬したシリセナ前保健相による事実上の一騎打ちになっていた。 シリセナ氏はラジャパクサ氏の親族登用や大統領への権力集中、汚職体質を強く批判してきた。 中でも、外国支援を受けた道路建設事業などで、借入金の大半が一部の人間の懐に入り、スリランカは国民の孫の世代になっても借金を返済し切れず、土地は担保として外国人の手に渡るとしていた。名指しこそしていないが、「真珠の首飾り戦略」を通じ、スリランカなどインド洋周辺諸国の港湾整備を支援している中国を念頭に、援助の在り方を非難した形だ。 その上で、シリセナ氏は、「スリランカは浅はかな外交政策、戦略によってイメージが破壊され、急速に国際社会からの孤立を深めていた」と主張。今後は「アジアの主要国であるインド、中国、パキスタン、日本との友好関係を強化し、新興国との関係も区別せず促進する」として、中国依存を改めてバランス重視の外交を展開する見通しだ。 シリセナ氏の法律顧問のM・M・ズハイル元イラン大使は、「国内製造業に資金が使われず、生活費は高くなるばかりだっだ。外交は、伝統の非同盟主義に立ち返る」と述べた。 就任式では、野党、統一国民党(UNP)党首のウィクラマシンハ元首相が同時に新首相に就任した。今後、挙国一致内閣樹立を設立する。ラジャパクサ氏が2010年の憲法改正で行った大統領の3選禁止条項の撤廃、最高裁長官や検事総長の大統領による任命といった規定をすべて廃止し、強大になりすぎた大統領の権限を縮小する。 反汚職独立委員会も設立するとしており、ラジャパクサ一族の汚職疑惑についても捜査のメスが入る可能性がある。 http://www.sankei.com/wor…/news/150109/wor1501090036-n1.html |