温室効果ガス排出規制は、国別のエネルギー原単位(単位量・額を生産するのに必要なエネルギー消費量の総量)を尺度として行うべきです。我が国は世界で最もエネルギー原単位の低い国の一つです。
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《温室効果ガス排出、今世紀末「ゼロにせよ」 国連報告書、人類に許されたCO2「残り1兆トン」》
2014.11.03 産経新聞
【コペンハーゲン=共同】国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2日、地球温暖化の深刻な悪影響を避けるために、今世紀末に温室効果ガスの排出量をほぼゼロにする必要があると指摘した統合報告書を発表した。報告書の改定は7年ぶり。
今の排出が続けば、グリーンランドの氷床が千年以上かけて解け、海面が7メートル上昇するような「不可逆的な悪影響」をもたらす恐れがあるとして、早急な対策強化を求めた。
また来年末に合意を目指す温暖化対策の新国際枠組み交渉で焦点となる、当面の排出削減水準に関連し、人類に許される二酸化炭素(CO2)排出量は残り1兆トンと上限があることを初めて示した。
報告書によると、産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑えるとの国際目標を達成するためには、今後の累積CO2排出量を1兆トン以下に抑える必要がある。達成への代表的な道筋として、温室効果ガスの排出量を2050年までに10年比で40~70%削減し、今世紀末にゼロにする方法を示した。
対策を強化しなければ、今世紀末には20世紀末と比べて平均気温が最大4.8度、海面水位が最大82センチ上昇する恐れがあると予測。海洋酸性化も進むと警告した。
記者会見で、国連の潘基文(パンギムン)事務総長は「今すぐ気候変動に対する行動を取れば、持続可能な世界は実現できる」と述べ、対策を促した。
http://www.sankei.com/world/news/141103/wor1411030010-n1.html