ついに北朝鮮が核兵器の小型化に成功し、テポドンやノドンに搭載して日本など周辺の国々を核攻撃できる能力を保持。
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《【世界を斬る】中国任せのオバマ政策に厳しい批判 北の核兵器小型化成功に衝撃》
2014.10.29 ZAKZAK
「北朝鮮が核兵器の小型化に成功し、テポドンやノドンに搭載して日本など周辺の国々を核攻撃できる能力を持っていると思う」
在韓米軍司令官カーティス・スカパロティ氏が24日、国防総省の会見でこう明かしたことが、ペンタゴンやホワイトハウスに大きな衝撃を与えている。
スカパロティ氏の発言があった翌日、米国防総省の高官は、私に「政治的に微妙な問題なので匿名にしてほしい」と前置きして言った。
「オバマ大統領もホワイトハウスも間違っていた。オバマ氏は、『北朝鮮が核兵器の小型化に成功しつつある』という国防情報局DIAの情報を否定してきた。ホワイトハウスの情報担当者も『北が核兵器を小型化するには長い時間がかかる』と述べてきた。北が核弾頭を搭載したミサイルで周辺諸国を攻撃できるようになったことは、米国がミサイル防衛体制を根本的に変えなければならなくなったことを意味する」
ペンタゴンなど国防関係者は「これまで北朝鮮の核装備問題を中国にまかせきりにしてきたオバマ氏の外交政策と国防費削減政策が完全に間違っていたことがはっきりした」と考えているが、オバマ寄りの米マスコミもオバマ氏の対北政策を厳しく批判している。
「北朝鮮が核兵器の小型化に成功したというスカパロティ氏の発表は、これまで北の核装備問題について中国に依存してきたオバマ政権の政策が根本的に誤りであったことを証明するものだ。2002年に当時のブッシュ大統領が、弾道弾迎撃ミサイルを制限するABM協定から脱退したことは正しい判断だった」
米有力紙『ウォールストリート・ジャーナル』の社説は、珍しくブッシュ氏の政策をこう容認している。
オバマ大統領は、中国政府の協力のもと、経済制裁によって北朝鮮の核兵器開発を阻止しようとしてきた政策を全面的に変えなくてはならなくなっている。ハドソン研究所の核装備問題専門家は次のように述べている。
「北朝鮮が核兵器の小型化に成功するのは時間の問題だった。欧米では小型化の技術そのものは60年前に完成していた。北朝鮮が小型化した核弾頭を世界中に売り込むことになれば、世界の安全保障にとってゆゆしい問題になる」
オバマ大統領は登場以来、北朝鮮の核開発問題については逃げ腰で、すべてを中国にまかせてきた。米議会や国防関係者は、こうしたオバマ政権の姿勢を厳しく非難し、今後は中国まかせにせず、北に対して積極的に、経済上、金融上の厳しい締めつけを行うよう要求し始めている。
オバマ政権は今後、日本に対してミサイル防衛システムの強化を中心に防衛力を強化するよう求めてくると思われるが、日本は自ら北の核ミサイルからいかにして守るか、防衛策を考えておかねばならない。
■ 日高義樹(ひだか・よしき) 1935年、名古屋市生まれ。東京大学英文科卒。59年NHKに入局し、ワシントン支局長、理事待遇アメリカ総局長を歴任。退職後、ハーバード大学客員教授・同大諮問委員を経て、現在はハドソン研究所首席研究員、全米商工会議所会長顧問。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20141029/frn1410291140001-n1.htm