2014/05/26 10:03

尖閣の領有を主張し沖縄の独立を画策する中国がまた「常軌を逸した」挑発行為です。「平和を愛する諸国民」が我が国の隣にはいない事を、もう直視しなければなりません。

《【中国軍機異常接近】党中央の指示か 現場指揮官の処分なし》

 小野寺五典(いつのり)防衛相(54)は25日、中国軍のSu27戦闘機2機が24日に東シナ海の公海上空で海上自衛隊のOP-3C画像情報収集機と航空自衛隊のYS11EB電子測定機に相次いで異常接近したと発表した。最短で約30メートルの距離まで近づき、中国軍機はミサイルを搭載していた。中国の戦闘機が自衛隊機に異常接近したのは初めて。小野寺氏は防衛省で記者団に対し、「常軌を逸した近接行動であり、偶発的な事故につながる危険な行為だ」と中国側を強く批判した。

 防衛省によると、異常接近があったのは、日本の防空識別圏と中国が昨年11月に設定した防空識別圏が重なる東シナ海中央部の日中中間線周辺の空域で、中国公船が周辺活動を活発化させている尖閣諸島(沖縄県石垣市)から北方約600キロにあたる。

 中国軍の2機は、24日午前11時ごろ、海自のOP-3C機に後方から近づき、うち1機が約50メートルまで異常接近した。正午ごろには空自のYS11EB機にやはり後方から2機が近づき、うち1機が約30メートル後方まで異常接近した。接近はいずれも数秒間だった。中国軍機の領空侵犯はなく、お互いに警告射撃はなかった。

■ 演習監視に「妨害した」

 中国海軍は20~26日、東シナ海でロシア海軍と合同軍事演習を実施し、24日は実弾演習を行っていた。自衛隊機は演習を監視していたが、中国の領空に向かっては飛行せず、「演習に設定された海域、空域とは全く違う場所で、通常の警戒監視の任務に当たっていた」(小野寺氏)という。

 小野寺氏は、自衛隊機の対応について「通常、特異な警戒監視が必要な場合はスクランブルをかける。必要な対応は今回も取った」と述べた。また、小野寺氏は24日夜、安倍晋三首相(59)に報告し、首相は「引き続き、しっかり態勢をとってほしい」と指示した。政府は外交ルートを通じて中国側に抗議し、再発防止を要請した。

 これに対して中国国防省は25日、自衛隊機2機に中国軍機が緊急発進(スクランブル)したことを認め、「自衛隊機が中国の防空識別圏に侵入し、中露合同演習を偵察、妨害した」と反論する談話を発表した。さらに国防省は、すでに日本側に「一切の偵察と妨害活動の停止」を求めたことを明らかにし、その上で要求に従わなかった場合は「後の結果は日本側が責任を持たなければならない」と明言。さらなる強硬措置を示唆した。

■ 日米連携への不満

 中国保守派や軍部は、バラク・オバマ米大統領(52)が先の訪日で尖閣諸島への日米安全保障条約の適用を明言したことに激しく反発しており、今回の異常接近には、日米連携への不満も背景にあるといえそうだ。

 東シナ海では、日本領空に接近した中国機に空自の戦闘機が緊急発進した回数が昨年度は過去最多の415回で前年度より約36%増えた。また、昨年1月には、中国海軍艦が海自の護衛艦に射撃管制レーダーを照射するなど、自衛隊に対する中国軍の危険行為はこれまでも繰り返されてきた。

 武力衝突につながりかねないこうした挑発行為について、当初は「現場指揮官の暴走」の可能性も指摘されたが、その後、現場指揮官が処分を受けた形跡はなく、いずれも中国共産党中央の指示によるものだったと証言する党高官も現れた。自衛隊が憲法などに縛られ、対抗手段を持っていないことを知った上で、あえて挑発した可能性が高い。

 「中国軍の行動は、マナーが悪い部分が多い。いつか起きると思っていたが起きてしまった」。防衛省幹部は苦り切った表情で語った。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140526/chn14052608280004-n1.htm